荒れる原因がわかってきた!
「初任者のクラスの8割は、荒れてしまう!」と言われてきた。
その原因は、「初めてのクラス担任だから慣れていないからなんだ!」と思われてきた。
ところが、クラス担任に慣れているはずの中堅やベテランのクラスだって、今は荒れてしまうのである。あちこちで起こっている。
初任者のクラスだけの問題ではない。
私は、現役の頃から初任者指導を30年近くやっている。
最近になって、荒れる原因がどこにあるのか、はっきり分かってきたのである。
もちろん、現役の先生たちのクラスが、荒れる原因も同じである。
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結論から言うと、組織論の最も肝要な指導に失敗しているからなのである。
突然「組織論」なんて言ってしまっている。
「それは、何ですか?」ということになろう。
組織論というのは、私が強調している学級経営の中心課題である。
私は、学級組織論を次のように定義している。
「学級を軌道に乗せるために行う組織運営の方法論」である。
むずかしい言い方になっているが、要するに「学級が順調にいくための方法」なのである。
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「組織論の最も肝要な指導」とは何か?
最初の「学級をつくる」ための指導になる。
最初は、学級集団がうまく軌道に乗るための指導をしなければならないのである。
ところが、初任者は、個々の子供への対応に追われてしまう。
やんちゃな子供への対応、学習ができない、分からない子供への対応など個別指導に追われる。
「集団指導」ではなく、「個別指導」に追われる。 ここに最大の問題点がある。
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「学級集団」は、2:6:2の法則によって成り立っている。
2割(真面目派):6割(中間派):2割(やんちゃ派)にだいたいなっている。
初任者は、2(やんちゃ派)にいつも目を向ける。
目立っているためである。
授業では、できない子や分かっていない子を何とかしようとする。
指導のベクトルが間違っている。
「学級をつくる」ための最初は、それをやってはダメである。
それをやったら、2(真面目派)や6(中間派)の子供たちに「空白の時間」を数多くつくってしまう。
この「空白の時間」が最も危険なことである。
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組織論の「一丁目一番地」は、まず学級の2割(真面目派)を味方につけること。 その子供たちが、学級を動かしていけるためである。
そして、動き始めたら、6割の中間派を引き寄せていくのである。
最初は、ここに最大のエネルギーを注がねばならない。
その間は、個別対応にエネルギーを注いではダメである。
この組織論の肝心な指導を、初任者は間違ってしまうためにクラスが次第に荒れていくわけである。
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具体的にどうしていくのか。
私たちは、オンラインで2月24日(土)から月1回7月までその指導について展開していく。
初任者だけでなく、現役の先生や初任者指導の先生方にも門戸を開いている。
参加していただきたい。
https://peatix.com/event/3840673
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