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山中太先生の書評です!

 長崎の佐世保の山中太先生から、今回の新刊の書評をいただいた。
先生のブログに掲載されている。

 野中信行先生の新刊「ここだけはおさえたい!教師1年目の授業づくり」(学陽書房)を読みました。
 タイトルにあるように,若手教師向けの本です。
 しかし,ベテラン教師もやっていない,知らない(だろう),教師のとしての基礎基本が具体例をあげて紹介されています。

 野中先生が「はじめに」でも書かれていますが,まずは,「土台づくり」が大切なのです。土台である学級が安定していないと,授業はうまくいかないのです。

全国学力調査の結果が発表されると,現場教師は大変忙しくなります。(特に,国語,数学,英語教師)
分析と対策をまとめ,研修が開催され,研究授業を行い,研究協議を行うからです。
これを毎年繰り返しています。

さて,学力は向上しているのでしょうか。
残念ながら,本市の結果は思わしくありません。
その理由は,授業改善のみに注目しているからだと思います。
大切なのは,「土台づくり」なのです。
集団づくりと関係づくりを学び,実践していくことが大切なのです。

野口芳宏先生もこう言われています。
「東日本大震災後に被災地を訪れて気づいたことがあった。津波で多くの家屋が流され倒壊していたが,残っているものがあった。それは,建物の「基礎」だ。家の柱を立てる石やセメントの「基礎」は流されずにすべて残っていた。」

教育も同じなのです。
「基礎」がしっかりしている教師になることなのです。
つまり,「基礎」=「土台」です。
「基礎」(土台)がぐらつき安定していない教師の授業に生徒がのってくるはずがありません。一生懸命に取り組むはずがありません。
教師としての「基礎」を身につけることで,自信ができます。自信をもって生徒の前に立つことで,生徒は安心して信頼して授業を受けることができるのです。
そういった意味でも,この本は若手教師に限らず,ベテラン教師にも是非読んで欲しいと思います。


今回も多くの学びを得ました。これからもどうぞよろしくお願いします。

 ★
 山中先生は、道徳教育で有名な先生である。中学校の先生。
 今年退職されている。
 
 学年経営、学級経営のスペシャリストで、早くから中学校でも学級経営を重点的に追究することを強調されてきた。
 この書評でも、「土台づくり」として集団づくり、関係づくりの必要を強調されている。
 この土台がしっかりしなければ、授業もうまく軌道に乗らないことを長年の経験から分かっておられるのである。

 私たちのこの本は、初任の先生がまず授業を進めていくときにどんなことに気をつければいいかという基礎・基本を書いている。
 さっと読んでいけば「なあんだ!分かっているよ!」という本である。

 私たちは、最初から「ごちそう授業をどのようにするか?」などを問題にしていない。
 人の生命線が、三度の食事にあるように、学校や教師の生命線は、「日常授業」にあるのである。
 その「日常授業」をきちんと成立させるためには、学級の土台と授業の土台が必要になることを強調している。
 そこを山中先生は読み込んでいただいている。ありがとうございました。

 

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コメント

野中先生,私の書評を掲載していただきありがとうございました。
全国学力調査の影響で現場教師は仕事が増えています。
しかもモチベーションも低くなり,授業をやらされている感が強まっています。
これでは,明日の授業が楽しくなるはずがありません。
教師の授業に対するモチベーションが高まるようにすることが大切だと思っています。
教師が元気で笑顔で授業をすることで,生徒の学習意欲が高まるのだと思います。

投稿: 山中太 | 2023年8月27日 (日) 10時55分

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