つれづれなるままに~また1つ卒業する~
●夫婦連れで電車に乗ったら、すぐに「空きますから、どうぞ!」と30代ぐらいの男性に声かけられた。
もうこんな声をかけられる年齢になったんだと、しみじみ思う(苦笑)。
それにしても、混雑している車内で、こうして声をかけるというのは勇気がいることなのに偉いなあと感心する。
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かつて大谷翔平が次のように語ったことがある。
「高校時代、『゙楽しい゙より゙正しい゙で行動しなさい』と言われてきたんです。
(中略)何が正しいのかを考えて行動できる人がオトナだと思いますし、今の自分はまだまだですけど、制限をかけて行動することは大事なのかなと思います」
゙楽しい゙が楽しくないがは、現代を支配する価値観の1つである。
特に、若者ば楽しい゙を基準にしがちだが、同じ世代である大谷ば正しい゙という指標を掲げている。
良き指導者の影響を感じる。
高校時代の大谷を育てたのは、花巻東高校の野球部監督佐々木洋先生である。
きっと佐々木監督は、「楽しいより正しいで行動しなさい」と教えたのであろう。
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私たちに席を譲ってくれた男性は、きっと「楽しいより正しい」で行動する価値観をもっている人なんだろうなあと、大谷の言葉を思い出したわけである。
●九州佐世保で今回退職された山中太先生が次のようなことを書かれていた。
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先日送られてきたJAF MATE(2023年4月)に作家の小川糸さんが,幸福について書いていました。
小川さんは,昨年から標高1600mの山小屋で愛犬と一緒に暮らしています。そんな小川さんの幸福論です。
「太陽が東の空から顔を出す少し前に起き出して,鉄瓶でお湯を沸かす。外はまだ薄暗い。急須に茶葉を入れ,熱湯を注いでしばし待つ。そして,朝日がのぼるのを見ながら,お茶を飲む。こんな時,私は自分がものすごく幸せだと感じる。」
何と素敵なことだろうと思いました。
学校現場で働く先生たちは忙しすぎる毎日だと思いますが,この連休中ぐらいは,幸福を感じる時間を過ごしてほしいと思います。
この幸福論は,次の文で締めくくられていました。
「日々は,淡々と同じように過ぎていくけれど,少しずつ色や形を変えながら,私に宝物を与えてくれる。人生は宝物を探す旅。これからも穏やかに続いていく。」
私も幸福を探す穏やかな旅を続けていきたいと思いました。
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●私が所属していた横浜教職員走友会の総会に参加した。
もうこの会に所属して35年ばかりの月日が経過している。
この日、「今回の総会をもって、この会から卒業させてもらいます!」と伝えるために駆けつけていった。
「はじめがあれば、必ず終わりがある」
これは世の必然。
はじめは勢いさえあればできるが、終わりはむずかしい。
もはや、そんなに活動はしていなかったのである。
そこで75歳の後期高齢者を迎えて思い切って卒業することにする。けじめである。
長年付き合ってきた人たちと離ればなれになるのはさびしいことである。
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総会のあと、懇親会になる。
この会場は、同じ走友会の仲間で、教師を退職して居酒屋風の店を開店したところで開催される。
「もう二号店を出しましたよ!」と言われる。
このコロナ禍でよくぞそんなことができたものだと感服する。
普通教員をやってきた人は、退職すればぼろぼろになるものだが、この仲間は希有の人である。
その店で、長々と話し続けた。
30年以上の付き合いがあると、その思い出だけで盛り上がる。ほんとに楽しかった。
また、1つ 卒業する。
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