福島郡山へ初任者指導へ行く
4月17日、福島県郡山市の初任者指導講座に行く。
急に寒くなって10度ほど気温が下がったということで、郡山駅前に出ると震えるくらいの寒さ。
それでも、この駅前の光景は、大好き。
私が訪れた日本全国の駅の光景では、この郡山と鳥取駅前が大好きなのである。
2011年に夏の夏期講座に来たときのことを思い出した。
大震災の影響は大変大きく、先生たちの元気のなさ、暗さは大変なものであった。
ほとんどの先生たちが、下を向いておられる。
その姿に愕然としたのである。
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50人近くの初任の先生に、初任者講座をもつ。
ここには、もう10年以上来ている。
1学期が始まってちょうど10日目。
先生たちの疲れがどっと出てくる頃なのである。
「座ればすぐに眠くなるでしょうが、それでも今必要な大切なことを話しますので
しっかり耳を傾けてください!」
と伝えて講座を始めた。
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・教師の仕事は本来「こんなおもしろい仕事はないよ!」と思われるもの。
私の20代の頃は、毎日が楽しくて、楽しくて、それ以上に給料もいただけるなんて申し訳ないと何度も思ったものである。
・でも、最近は「初任の先生のクラス8割が荒れていく」と言われている。
学級崩壊にまで行かないまでも、ずっと教室がざわざわして落ち着かないという状態になっている。
なぜだろうか?
・長時間労働、ブラック労働などの仕事の厳しさを考えられるでしょうが、私の答えは単に「やり方に失敗しているだけ」と結論づけている。
・何に失敗しているのか?
・最初に学級をつくるにも、子供たちと関わるにも、集団をつくるにも、授業をするにも、……基礎・基本の原則がある。それを実践していないためにうまくいかなくなっている。
・どのように失敗しているのか?
・「授業」だけを問題にしているから。「授業さえうまくやりさえすればクラスは軌道に乗る!」と初任の先生たちは思っているから。
・このやり方がうまく行っていません!
・クラスがうまく行くには、①学級づくり ②集団づくり ③関係づくり ④授業づくり が必要です。
④番だけの取り組みになるからうまくいかない。
今日は、①,②,③番のことを伝えたくてやってきました。
④番は初任者指導の先生にやってもらえるのですから(後ろには初任者指導の先生たちが座っておられた)。
こんなことで講座に入る。
2時間ほどびっしりと時間をとる。
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帰りの新幹線は、郡山発の新幹線。
私が乗った車両には、最初私だけ。次の駅から乗客が乗ってくる。こんなことも初めてのこと。
駅のそばにある本屋さんで、村上春樹の『街とその不確かな壁』を買う。
もうこの1冊だけしか残っていなかったのである。
その本を読みながら、東京へ向かう。
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