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新しく管理職になる先生方へ

 親しい知り合いの先生たちが、管理職へ登用されている。

 私は、管理職へなっていないので、えらそうなことは言えない。
 私でも、親友から「野中を一度校長にさせたかったなあ!」と言われたことがあった。
 しかし、私が管理職へなっていたら、結局マネジメント能力でうまくいかなかったのではないかと、今ならはっきり言うことができる。

 昔なら管理職は名誉職であった。
 誰でもが順番にその職につくことができた。
 校長は、ただ居るだけで、あとは教頭や教務が学校を動かしてくれた。
 
 今はそうなっていない。
 管理職は大変な仕事になっている。
 ビジョンと方法論をもっていない(マネジメント能力)校長は、どんなに熱意があったとしても、管理職の仕事は務まらない。ただ居るだけの存在となる。

 教師の仕事と、管理職の仕事は、別の仕事なのである。
 そのことが分かっていなくてはならない。
 ★
 いま管理職にどうしても必要なビジョンは、「先生たちを元気にすること」なのである。
  
 子供たちをどうするかとか、学校の重点研究をどうするかとか、……は二次的なこと。
 もうそんなことが第1の課題になる時代が過ぎようとしていると、私は認識している。

 ただ、現在の現場の忙しさは半端ではない。
 ブラック労働と言われるごとく、目の前のハエを追うごとくに先生たちは振り回されている。
 だから、ビジョンを具体的に実現することは大変なことなのである。
 ★
 私から管理職へなろうとする先生たちへのエールは、2つのこと。

 1つは、法律にくわしくなることである。
 たとえば、『部活動の断り方』(西川純著 東洋館出版社)という本がある。
 これは、管理職とは真逆の本なのだが、ここで紹介されている法律ぐらいは、きちんと読み込んでおかねばならないものである。
 手元には、『教育小六法』(学陽書房)は常においておかねばならない。

 2つ目は、やはり『マネジメント能力』である。
 学校を動かしていくビジョンと方法を身に付けなくてはならない。
 このためには、ぜひとも『決定版 「任せ方」の教科書』(出口治明著 角川新書)を読んでほしい。

 ただ、出口さんは、「マネジメント能力の限界を知ることがいい上司への第一歩です」と書かれている。
 
 もう1冊は、『元気な学校づくりの秘訣』(横藤雅人著 さくら社)
 校長として学校を動かしていくための本として、これ以上の本は今までないはずである。 
 横藤先生は、校長として「荒れた学校」を3年間で落ち着いた学校へと変えていく実践も、『学力向上プロジェクト』(明治図書)に紹介されている。
 この本は、かつて斎藤喜博校長が、『学校づくりの記』として出された以来の本だと、私は評価している。 

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