オンライン初任講座を始めます!
初任講座「オンライン教師1年目の教室」を2月18日(土)から始めます。
月に1回の開催で、7月までの講座です。
なぜわざわざこんな講座を開いているのか、ということです。
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私は25年以上初任者指導の仕事をしてきました。
現役の頃からです。
その過程で、初任者指導の仕事が変わってきたことを意識せざるをえないことが起こりました。
それまでは、初任者には、授業について指導をしていれば何とかなりました。
だが、何とかならない状況が起こりました。
初任者のクラスが荒れていくのです。
クラスが賑やかになるぐらいは、どこのクラスでも起こることですが、全体がざわざわして落ち着かなくなり、しまいには学級崩壊に陥っていきます。
何が変わったのでしょうか。
教室での子供の有り様が変わったのです。
昔は、教室の子供たちは、互いに仲間だったのです。
だから、いついじめられるか、いつ仲間はずれにされるか、いつ孤立させられるかなどを心配する必要がほとんどありませんでした。
最初から安心できる教室だったからです。
今は、その心配、不安でいっぱいなのです。
そのために、子供たちは、担任が、教室を安心できる場所にしてくれることを強く願っています。
初任の先生のクラスだけではないのですが、その願いを実現してあげる担任の学級経営が最大の課題となってきたのです。
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ところが、クラスが荒れてくると、指導の先生は、「あなたの授業がつまんないからなんだよ!」と助言して、なお一層の教材研究を促します。
確かにつまんないのです。クラスが荒れているからなお一層授業がつまんなくなります。
初任者も、ほんとにそうなんだと自覚していますので、がんばります。
指導書を読み込んだり、指導案を書いたり、……必死にがんばります。
だが、クラスは一向に良くなりません。
ついには、疲れ果てて、「自分は教師に向いていないんだ!」と。
そして、辞めていきます。
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初任者が、そんなに短期間に授業がうまくなるはずはないのです。
そんなことは期待できません。
授業がクラスの荒れにつながっているとしたなら、初任者はもはや絶望的なのです。
子供たちが荒れていく原因は、授業の善し悪しではないのです。
それが、はっきり分かってきました。
ところが、初任者指導の先生たちは、授業がすべての決め手だと思い込んでいます。
だから、授業、授業と突っ込んでいきます。
毎日のように指導案を書かせる先生もいます。
初任者は、そのことでへとへとになって、それが原因でクラスの荒れにつながっている場合もあるのです。
それが指導の先生には見えていないわけです。
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子供たちが荒れていくのは、最初の学級づくり、子供たちとの「関係づくり」が大きな原因になっていることが分かってきました。
これは、初任の先生のクラスだけではありません。
今、クラスが思うようにいかなくなっている先生たちにも共通することなのです。
まず、担任をしたならば、最初にしなければならないのは、学級での仕組みづくりです。朝自習から終わりの会までの「今日一日の流れ」がスムーズに進んでいくような仕組みをつくりあげるのです。
それが最初の「学級づくり」です。
学級が、秩序立てて動いていくシステムをつくりあげるわけです。
勝負は、1週間。
そして、それと平行しながら、子供たちとの関わり(「関係づくり」)を動かしていきます。私たちは、縦糸・横糸張りと主張しています。
もちろん、この過程で、授業も始めていくのですが、最初に初任の先生に指導していくことは、毎日を動かしていく授業(「日常授業」)のあり方なのです。
単元構成とか、主要な発問とか、……こんなことは後での指導です。
最初は、とにかく1時間を終わらせていく授業のやり方を教えればいいのです。
うまい授業なんか、最初から指導する必要はありません。
授業準備の時間もないのですから。
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これから私たちは、2月と3月の2回は、現場に出る前にどうしても知って、実践してほしい基礎・基本を提起していきます。
「関係づくり」や「学級づくり」についてです。
ぜひ周りの来年度初任者になる人たちに勧めていただきたいと願っております。
https://syonin-start.peatix.com
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