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つれづれなるままに~新しい年に~

●新年は、母の死去で喪中である。
 実家に帰ってきた娘と一緒に家族水入らずの新年を静かに迎えている。

 昨年から始めているのが、さまざまなことからの「卒業」である。
 75歳になってからの儀式。

 紅白歌合戦を最後まで見ることからの卒業。
実業団駅伝をずっとテレビで見ることからの卒業。
 毎年の目標を立てることからの卒業。
 さまざまなテレビ番組からの卒業。
 ………………
 笑われる事例が多いのだが、今まで受け身的に続けてきたことをこうして1つ1つ卒業していく。
 そして、私の中にこだわりとして残ってくることで、これから生きていきたい。

  ★
 朝日新聞に毎日掲載される「折々のことば」(鷲田清一)に次のようなことが書かれていたことがある(2018年1月31日)。
★ ★ ★
 生きているそのあいだに、なるたけ多くの「終わり」に触れておく。そのことが、
 人間の生を、いっそう引きしめ、切実に整える…… いしいしんじ

 鷲田さんは次のように解説する。
 「人は自分という存在の始点も終点も知らないし、知りえもしない。自分がどこから
  来てどこへ行くのか。いずれも霧の中だ。でも人の生が「終わり」を孕んでいるの
  は確か。だとすれば、旅にせよ、茶事にせよ、小さな『終わり』をくり返し、『か
  らだの芯へ収める』ことで、中途としての人生にも光が射す。」 
★ ★ ★

 この言葉に触発されて、卒業を考えるようになった。
 いずれ、全ての「終わり」を迎える。
 その前に小さな「終わり」をくり返すことなのだ。

●SEKAI NO OWARI というグループがある。
 いかにも、いかにものグループ名だが、このグループは今までなかなか良い歌をつくっていた。

 それが、今回は「Habit」。
 曲風をがらりと変えてきた。

 レコード大賞にも輝く。
 私も絶対これだなと思っていたが、やはりそうだった。

 ずっと耳について離れない曲。
 その軽快さはなんとも言えず、さわやかなのだ。
 これは何なんだろうと思ってしまう。

 ただ、何を歌っているのか分からない。
 そこでネットで検索してみる。
 
 habitとは、習性、癖。
 人は、何でも区別してしまう習性があるけど、そんな悪い習性は止めようよ、と。
 そんなことを歌っているのであろう。
 
 あまり歌詞に意味があるとは思えない。
 ただ、言葉を組み合わせて、「言葉遊び」風に仕上げ、バックダンスと組み合わせて、その軽快さをつくりあげている。ここなんだな、と思ってしまう。
 
●暮れから1冊の本を読んでいる。
 『ストーリーとしての競争戦略』である。
 著者は、楠木建さん。

 優れた戦略の条件が書かれているのだが、むずかしくよく理解できない(笑)。
 ただ、ところどころでキラリと刺さる言葉がある。
 この楠木さんは、『絶対悲観主義』という本で知ることになった著者である。
 最近もっとも注目している著者の一人になる。
 
この本を読みながら(理解できないながら)、わくわくしてしまう自分がいて、
 「まだまだ自分にこうした好奇心があるんだ!」と発見できて、ちょっとうれしい気持ちになる。

 もしかしたら、今まで自分で提起してきた学級経営のヒントになることが書かれているのではないか、と。
 そんなヒントを知ったからといって、もうどうなるものでもないが、今までの自分の考えをちょっと変えられるかもしれない、という好奇心である。

 「その歳で、そんな本を読んでいる時ではないだろうに?もう残された時間はそんなにないのに!」という声が一方では、自分の中から聞こえてくる。
 
 それはそうなのだが、好奇心があるというのは大切なこと。
 歳をとっていくと、これが無くなっていくのであるから。

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