授業のスキルアップができていない!
山中太先生が、旧フェイスブックで次のように書かれていました。
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いろいろな授業を参観してきて,一番感じることは,授業のスキルアップができていないことです。研究授業や公開授業をしてきたはずですが,それが日常授業にいかされていないと思うのです。おそらく,正しく批判し,批判されてこなったからではないでしょうか。退職を前に公的研修会や研究授業の限界を感じています。的外れの意見でしょうか。
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的外れではないです。
私もその通りだと思っています。
私は、今までの日本の授業研究は、「ごちそう授業」をつくることで成り立ってきたと考えています。
「ごちそう授業」とは、精一杯の教材研究をし、指導法研究をし、さまざまな準備をして臨む授業です。
主に研究授業で追究されてきました。
それはそれで大切なことで、私も必要なことだと思ってきました。
問題は、これっきりで終わりになるところです。
明日からは、いつもの「日常授業」に切り替えて、「おしゃべり授業」を繰り返していきます。
「ごちそう授業」とは、打ち上げ花火みたいなもので、それっきりです。
それをやれば、「授業研究はおわり!」となるわけです。
そうならないようにと言うことは簡単なことですが、そうなりません。
授業研究とは、「ごちそう授業」をつくればいいと、そこで完結するのです。重点研究などの考え方がそのようになってしまっています。
本来は、「ごちそう授業」の追究は、「日常授業」の豊かさにつながらなければならなかったのですが、多くの先生たちにとってはそうなりませんでした。
山中先生は、そのことを指摘されているのだと思います。
これは、授業研究そのもののとらえ方が、大きくずれてとらえられていたためだと、私は考えています。
そこで私たちは、「味噌汁・ご飯」授業という発想で提案しました。
「日常授業」にターゲットを絞り、その授業をどれほど豊かにしていくのかを主なテーマにしました。
授業研究のあり方をとらえ直そうということです。
その提案を受けて、北広島市立大曲小は、学校ぐるみで研究を深化させてくれました。
その研究の様子は、『学力向上プロジェクト』(明治図書)にまとめられています。画期的な提案です。
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冒頭の山中先生の提案の通り、多くの先生たちの授業のスキルアップに公的研修会や研究授業が結びついていなかったことが、はっきりしてきたのです。
私たちは大きく「考え方」を変えなければならないのです。
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