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2022年8月

つれづれなるままに~誕生日を迎えました~

●最近頭を抱えることがいくつもあった。
 親しい知り合いの方々が病気になったという連絡である。

 さまざまな深刻な病気が伝えられる。
 皆さん、もはや70代になっている。
 コロナ禍の中での、この病気である。
 連れ合いの、どちらかが、その病気になっている。
ショックであった。
 ★
 人には避け得ない3つの「真理」がある。
 「そんなことを言うと、みんなから嫌な顔をされるよ!」と顰蹙をかうのだが、あえて書く(笑)。

 1つ目は、人は老いるということ。
 2つ目は、老いる過程で病気になるということ。
 3つ目は、人は必ず死ぬということ。

 当たり前すぎることである。
 若いときには、こんなことは考えない。
 50歳を過ぎたあたりから、様子が違ってくる。
 日頃は考えないようにして過ごしている。
 ★
 3つの「真理」の中で、1つだけ抵抗できるものがある。
 2つ目のこと(老いる過程での病気)。

 歳をとっても、できるだけ病気を近づけないようにする。
 その予防に努める(それでも、病気は起こるのだが……)。

 60歳を過ぎたら、自前の健康法をもっておくことは必要である。
 
 私の知り合い(80歳)は、朝4時前に起きて4時30分から散歩をする。それもただ歩くのではない。
 早足で歩く。
 それを日課にしている。 
だから、元気。

 自分に言い聞かせている俳句がある。

    浜までは海女も蓑着る時雨かな 瓢水
 
 海女は海まで行けば濡れるのだから、雨が降って濡れてもかまうことはないじゃないか。そう思ってもよいところ。
 だが、時雨が降ってくれば、我が身をかばい蓑を着る。
 どうせ濡れるのだから濡れていこうとはならないわけである。
 ★
 この句についての逸話はこうらしい。
 あるとき、瓢水の高名を慕って旅の僧が訪ねてきた。ところが、このとき、あいにく不在であった。どこへ行かれたかという旅僧の問いに家人は、風邪をこじらせ、その薬を買いに行ったと答えたらしい。
 それを聞いて旅の僧は、半ばあざけるかのように、
 「さすがの瓢水も命が惜しくなられたか」
 と言い捨てて立ち去った。
 帰ってきてこの話を聞いた瓢水、「浜までは……」の句を紙に認めると、まだ、遠くまで行っていまい、その僧に渡してほしいと使いを出した。
 この句を見た僧は己が不明を恥じ、とって返し、瓢水にわびた。乞われるまま、その夜は、おそくまで語り合った、というのである。

 「どうせ~」という言葉を使わないようにしたい。
 そう警告する句である。

 「老いる」という初めての経験をしている。
 その経験では、「どうせ」という言葉は禁句にしたいことである。 

●8月26日、誕生日を迎えた。75歳。後期高齢者になった。
 うれしくもなんともない(笑)。
 
 娘夫婦が、誕生日のお祝いに大好きなお寿司の差し入れをしてくれた。

私はちょうど愛川町で2つの学校合同の研修会講座へ参加していて、早めに帰ってきたところである。

 送ってもらった車の中で、「先生、何歳になられたのですか?」と問われて、「75歳だよ!」と答えると「えっ~~」と絶句された。
 この歳になって、まだまだ元気に2時間立ちっぱなしで講演をしている姿にびっくりされたのだろう。

呼ばれれば「いいですよ!」と言って出かけるのだが、こんな歳になって、まだまだである。

 国語の大御所野口芳宏先生は、86歳の今になっても、講演で方々に出かけておられる。
あるとき(もう80歳を過ぎておられた)、野口先生から電車の中で「野中先生、私は、もう行け、行け、だと思っているんだよ!」と言われたことがあった。
 野口先生を支えているのは、「行け、行け」という、自分なりの励ましなんだと、思われた。

 世の中にはすごい人がいるものである。

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つれづれなるままに~初めてこんな揺れを経験する~

●13日、佐賀で母の初盆が終わり、帰りの飛行機に乗るために福岡空港へ急いでいた。
 心配だったのは、台風のこと。
 予報では、関東直撃で、もうすぐ静岡に上陸する、と。

 私は、北海道で一度雪のために欠航した経験があるので、もう二度とあのような目に遭いたくないと強く思っていた。

 16:00発の羽田行きである。
 空港へ到着すると、まだどうなるか分からない、と。

 ただ、このままだと一番ひどいときに羽田へ行くということになる。
 そうすると、欠航になる。

 どうしたらいいかと係の人に尋ねる。 
「もう1時間早い便に乗れるかもしれませんが……」と。
「じゃあ、それでお願いします!」

 このやりとりで、15:00の便に乗れるようになった。
 ただ状況次第では、福岡空港に戻ってくる恐れがある、という条件がついている。
もう行く以外にないではないか。
 ★
 乗っているときはずっと揺れ続けた。
 羽田へ降下しだすと、さらに揺れがひどくなった。
 こんな揺れは初めての経験。
 じっとしておく以外にない。

 羽田空港へ降り立ったときの安堵感は、それは、それは……。

 すでに羽田は雨風がひどく、台風がやってきているという状況であった。
 よく帰ってこられたものだとさらに安堵する。

●日本は、コロナ感染が世界一になっていることはニュースがご存じだろう。
 他の国は、マスクなしで平気で歩いていて、日本はほとんどがマスクをしているのに、どうして日本が世界一なのか?
 そんな疑問を前回のブログで書いておいた。

 それに対して、諸外国は今まで感染が広がっていて免疫がついている。
 そのために、マスクなしでも大丈夫なのだという答えがあった。

 それでも腑に落ちない。
 これだけマスク、マスクをしているのだ、おかしいではないか。

 今回母の初盆で、佐賀へ帰って分かったことは、若い人たちのコロナへ向かう姿勢であった。
 「コロナにかかったら仕方ない!」「解熱剤を飲んで何日か寝ておけば治っていく!」ということで、気軽に出かけ、旅行も行こうとなっているらしい。
 そんな気分が広がっているらしい。
 その結果、家庭内感染で高齢者にもうつしているのである。

 そんな話を聞いた。
 もうすっかり気持ちが緩んでしまっているのである。

亡くなる人が急に多くなっている。
 医療崩壊が進んでいる。
 それに対して何の手立てもない。
 同じことを繰り返している。

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つれづれなるままに~母の初盆なのです~

●女房から言われた。
「お父さんは、小さなことに喜びを見つける天才だね!」と。
 うれしいことを言ってくれるものだ。

「今日も信行さんの天気予報を見て寝なくてはならないなあ!」と呟いているときである。
 NHKの8:55からの5分間、平井信行さんの天気予報のコーナーがある。 それを楽しみにしている。
 
 平井さんの予報は、よく当たる。
 私も天気予報を勉強しようとしているからとても参考になるのだ。

和田秀樹さんの『70歳の正解』(幻冬舎新書)を読んでいる。
この中に、脳活で前向きに生きる工夫として、次のことが紹介されている。

 ★ ★ ★
 私は、週に2つ、年間100くらいは、″初体験゙のことにチャレンジすることにしています。その場合、ほんの小さな経験でも、1回にカウントします。
 たとえば、外でランチ用の弁当を買うときでも、いつもの店ばかりでなく、ときおり新しい店の弁当を買ってみます。脳は、見知らぬものを見たり、味わったりすると、それだけで活発に動きはじめるのです。
 その他、「これまで、歩いたことのない道を散歩してみる」「ガーデニングで、これまで育てたことのない草花を育ててみる」などといっだ小さな体験゙に意識的にチャレンジしています。そうした経験が、私の前頭葉の老化をすこしは遅らせているように感じています。
★ ★ ★

 「なあんだ!私もやっていることじゃないか!」。
 とにかく小さな新しい経験に挑戦してみるのである。
 そして、小さく「ふっふっ」と喜ぶ。
 
 歳をとったら、もう先は知れている。
後悔が多い過去にも、見通しのない未来にも、そこそこに区切りをつけて、「今日」を元気に生きていく、のである。

●佐伯泰英さんの『酔いどれ小籐次』シリーズが最後を迎えた。
 『御留山』(文春文庫)。
 佐伯さんのシリーズには、ずっと付き合ってきた。
 この酔いどれ小籐次は、特におもしろかったものである。
 
はじめがあれば、終わりが必ずある。
 佐伯さんも、80歳を過ぎて、終わりのときを迎えている。

 「ごくろうさま!」
 そんな思いで、読ませてもらった。

●今年のお盆は、母の初盆になる。
 九州佐賀のお寺で初盆の法事が行われる。
 このコロナ禍なのだが、佐賀へ帰ることにする。
本来なら中止になるのだが、今回はそうはいかない。
 とんぼ返りで行ってくることになる。

 コロナ禍はすごい。昨日は25万人以上の感染で、最高記録の更新である。
 ずっと不思議に思っていたことがある。

 今日本は、世界の中での感染率は世界一である。
 そこが不思議だ。
 テレビで映る諸外国の人々は、ほとんど全部マスクをしていない。
 さまざまなところでにこやかに話し合っている。

 ところが、日本では、ほとんど全部の人がマスクをしている。
 そのことからすると、感染する人は、絶対に諸外国が多くなるはずである。
 
 だが、そうなっていない。
 これはどういうことだろうか。

 マスクに対する過信なのか?
これについて専門家は答えていないのではないだろうか?

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