「学級づくり」の1ヶ月が終わった(2)
なぜ授業指導だけではうまくいかないのか?
授業をうまくやることが、学級を軌道に乗せることならば初任の先生にとっては絶望的な課題である。
だって、初任の先生はそんなにすぐに授業をうまくやることができない。
ほとんどの先生は、「45分(50分)の授業感覚」がまだできあがっていないので、時間オーバーになることが多くなる。
また、「おしゃべり授業」で授業の大半をしゃべってしまうことになる。
私が今まで担当した初任の先生や、授業を参観した先生は、ほとんどこうなっていた。
「だから、授業の指導をするのだ!」と指導の先生方は言われるのだろうが、見当違いである。
大切な課題が分かっていない。
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初任の先生が取り組まねばならない最初の課題は、次のことである。
①まず、最初は「学級をつくる」(「学級づくり」)ことである。
学級をつくることで、教室に授業が成り立つ「秩序」を成立させる。
それに勢力を注ぎ込む。
それがまず「土台」づくりある。
②その土台の上に、授業を乗せていく。
③その土台の上で、やんちゃな子供対応をする。
どうしてこんな課題になるのか。
そのためには、現状の初任者のクラス事情がある。
A 最初に学級をつくらないので、そのうちに学級の子供たちが
落ち着かなくなる。「ざわざわ」とした状態になる。
また、「だらだら」した状態になり、さっと動けなくなる。
B 最初に学級をつくらないので、学級が「群れ」のままで「集団」
にならない。弱肉強食状態。そのために、やんちゃな子供が、弱
い子供に対していじめを行ったりする場合が多くなり、もめごと
が頻発する。
C 最初に安定した秩序を学級につくらないので、やんちゃ対応が
うまくいかない。学級がますますうまくいかなくなる。
要するに、初任の先生が困ったり、悩んだりするのは、「最初に学級づくりをしないこと」、「やんちゃ対応がうまくいかないこと」にある。
この課題に、授業指導だけで対応できない。
もちろん、授業のスムーズな進行も、学級に安定した秩序をつくることになるが、このことは最初の課題ではない。
最初に学級をつくって安定した秩序ができあがると、初任の先生のうまくない授業でも(失礼!)きちんと流れていく。
私が見てきた初任でうまくいっていた学級は、必ずこうであった。
初任の先生は精一杯今できる授業をすればいい。
それでいいのである。そんなことである。
精一杯やれば、子供たちはその先生の意気込みを感じてついていくのであるから。
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