つれづれなるままに~暗いうちはまだ滅亡せぬ~
●フランスでは、学校でのいじめを厳罰化する動きが進んでいるということ。
次のようなことである。
「フランスで、学校でのいじめを厳罰化する動きが進んでいる。
国民議会(下院)は11月、いじめ被害者が自殺または自殺未遂した場合に最大で禁錮10年と15万ユーロ(約2000万円)の罰金を科すことなどを定めた法案を可決。来年1月には上院の審議が始まる。」
今までもフランスの現行法は次のようになっている。
「現行法では、いじめ加害者が13~17歳の場合は最大で禁錮2年6月と7500ユーロ(約100万円)の罰金、18歳以上の成年なら最大で禁錮5年と7万5000ユーロ(約1000万円)の罰金が定められている。被害者が自殺または自殺未遂した場合に刑が最も重くなる。刑事責任を問われない13歳未満の加害者は罰則の対象外」
また、次のようなことも考えられている。
「ここ数年はインターネットを通じたいじめが増加している。政府は来年2月、いじめ被害者のスマートフォンに届いた嫌がらせメッセージの画面内容を保存した「スクリーンショット」などを送信できる通報アプリの運用を開始予定。子供のパソコンやスマホなどを親が管理できるようにする措置も検討している」ということ。
日本でも、こういう法律ができたら、瞬く間にいじめは収束していくに違いない。ほとんどのいじめは、確信犯だからである。
いじめで自殺していく青少年はなくなっていくに違いない。
法制化に動いてくれないだろうか!
●次のような情報を得たことがある。
ドイツでのこと。
ドイツでは、学級で授業の邪魔をする行為をする子供に対しては、担任教師が3回の注意を行う。
それでも行為が改まらない場合は、保護者へ向けて3回手紙を出す。
それでも行為が改まらない場合は、その子供は退学になる。
このようなことである。
おそらく、ほとんどのEU諸国は、こういうことになっているのであろう。
アメリカは、もっと厳しい。
カリフォルニアの日本人学校(補習校)へ呼ばれていったときに校長先生や教頭先生に聞いたことがある。
「日本では、校長に対して『死ね』なんか平気で言う子供がいるのですよ!」という私の情報に、2人はびっくりされた。
「日本では今そういうことになっているのですか!」と。
「アメリカではそういうことはないのですか?」
「アメリカは、校長に対してそんな物言いをしたら、その場で退学です!」
アメリカは、全米で「ゼロトレランス」という法律がある。
さまざまな問題を含んだ法律だと言われているが、授業の邪魔をする子供は、注意をしても聞かない場合、退学になるということである。
これは厳しい。
日本では退学になったら、なかなか受け入れてくれるところがない。
ところが、アメリカはさまざまに受け入れ先があるということ。
それにしても、欧米諸国は、きちんとした対応で学校や教師たちを守っている。
おそらく、日本でもこれからこういう対応を考えなければやっていけなくなる時代になってくるはずである。
●新年から暗い話ばかりになる。
私はよく言われる。
「野中先生の話されることや書かれることは暗い、重いことが多いですね」と。
ほんとにそうだから、頷かざるをえない。
でも、『右大臣実朝』で太宰治は「人も家も、暗いうちはまだ滅亡せぬ」と書いている。
「暗い」うちは、まだ大丈夫なのだと自分で自分を納得させている(笑)。
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