6月になるとこんな相談事例が数多くなる!
神奈川県厚木市の臨任の先生たちの研修会へ行く。
録画撮影である。
オンライン研修は、先日経験したが、この録画撮影は2回目。
カメラに向かって話しかけていくわけである。
ついつい話が長くなる。
この臨任の先生たちは、採用1年目か2年目の先生たち。
ほとんどがクラス担任をされている。
ほとんど自己流で子供たちと関わっていることが予想される。
★
この時期に相談される事例を3つ出して、それに答えることから始める。
相談1 子供たちがざわざわしていて、落ち着きません。
子供が勝手にしゃべったりしてしまいます。
注意をすればその場は何とかなりますが、また同じようになってしまいます。どうしたらいいでしょうか。
相談2 子供たちが思うように動かなくて困っています。
何か指示をすると、すぐに文句が出たり、違ったことをやることが多いのです。
だから、ついつい叱ってしまいますが、効き目はありません。
どうしたらいいのでしょうか。
相談3 学級が壊れかかっています。私の言うことに反発したり、授業が始まるのに5分もかかってしまうことがしょっちゅうです。
これからどうしたらいいでしょうか。
この状況に対して、指導教官は、えてして「あなたの授業がつまんないから、こうなるのですよ。授業を楽しくしなさい!」と指導してしまう。
初めて担任をしている人たちが、すぐに授業を楽しくすることなんかできるわけがないのに、そんな無理な難題を突きつける。
小学校では、毎日5,6時間の授業をしていて、その授業をいつも楽しく、おもしろいものにしている先生などいないはずである。
だから、所詮無理難題。
だがその先生たちも、授業が楽しくないという自覚症状があるので、一生懸命教材研究をしようとする。
目が回るほどの忙しさの中で、うまく行くはずはない。
結局、指導書をじっくり読んで、指導案をつくるなどということしかできない。
原因は、授業のまずさなんかではないのに、見当違いなことに指導の先生も、その先生も、一生懸命になる。
結局、うまくいかない。
そういう事例があまりにも多すぎる。
上のような状況になるのは、授業の課題というより、その前段階の問題なのである。
話を聞くルールを子供たちとどのようにつくっているか。
指示の仕方の基本原則をどのように実践しているか。
子供たちとの基本的な関係づくりをどのようにしているか。
学級づくりをきちんとしているか。
このようなことをきちんとやっていないか、いい加減に済ませてしまっている。
そのために上の相談事例のクラスになるわけである。
これを指導教官は、教えていかねばならないのだが、最初から授業の指導ばかりをしてしまうために、この課題がいい加減になる。
だから、上のようなクラスの状況になる。
★
録画の講座は、90分。
やはり、対面の講座がどれほどいいものか、しみじみ納得する。
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