つれづれなるままに~あれから10年~
NHKの近江友里恵アナウンサーが、3/5(金)のあさイチを最後に退職された。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee95706658adc4aa686cf5fc49fed617edeaccee
私はブラタモリからの近江アナのファンだった(笑)。
飾らない人柄がとても好感が持てた。
いつまでも素人のような素地を残しているようなアナだった。
最後のあさイチは、近江さんが涙する場面もあったが、最後に「マチづくりをこれからの目標にしたい!」ときっぱりと話をしていた。
★
はじめがあれば、かならず終わりがある。
これは世の必然。
大切なのは、「そのあと」なのである。
詩人谷川俊太郎さんは、書いている。
そのあと
そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべて終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある
そのあとは一筋に
霧の中へ消えている
そのあとは限りなく
青くひろがっている
そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に
●書棚から一冊の本を取り出す。
ターシャ・テューダーの本『思うとおりに歩めばいいのよ』(メディアファクトリー)。
この本には、ターシャ・テューダーの言葉が込められている。
ターシャは、アメリカを代表する絵本作家。
アメリカ、バーモント州の山中で、ほとんど自給自足の生活をしながら、花を育て絵を描いて過ごしていた人。
彼女が育てる広大な庭は、全世界の庭師たちの憧れの的になっていた。
NHKでも何度も放映されていたので知っている人もいるであろう。
92歳で亡くなっている。
ターシャの、この本を読むとほんとに癒やされる。
気持ちがほんわかと温かくなる。
「家事をしている時、あるいは納屋で仕事をしている時、これまで
の失敗や過ちを思い出すことがあります。
そんな時は考えるのを急いでやめて、スイレンの花を思い浮かべ
るの。
スイレンはいつも、沈んだ気持ちを明るくしてくれます。
思い浮かべるのは、ガチョウのひなでもいいんだけど。」
「子ども達は『これまで大変だったでしょう?』と言うけど、
そんなことは全然ないわ。
わたしは人生をバケーションのように過ごしてきました。
毎日、一刻一刻を楽しんでね。」
「これまで、よくやってきたと思いますが、
みなさんにお伝えするようなメッセージはありません。
もし、わたしに人生哲学のようなものがあるとすれば、
ソローの言葉がよく代弁しています。
『夢に向かって自信をもって進み、思い描いた人生を生きようと
努力するなら、思わぬ成功を手にするだろう』
まったくそのとおりです。
この言葉は、わたしの人生そのものです。」
最後のソローの言葉を引用しての人生哲学は、開拓者精神を活かした良きアメリカの心根を表している。
●3月11日がやってくる。
あれから10年が経とうとしている。
この間に、気仙沼や、石巻を訪れた。
気仙沼には、震災後数ヶ月のあと。
石巻には、復興が始まっているところへ。
言葉がなかった。
あれから10年。
私たちは、何が変わったのであろう。
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