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2020年7月

恥ずかしいなどと考えないでほしい!

初任者の学級崩壊のことについて書いたら、次のようなコメントが舞い込んだ。り先生からである。
★ ★ ★
まさに、私は今、学級崩壊を起こしています。取り返しのつかない事態に、毎日ドキドキが止まらず、悪循環しています。とにかく、なんとか打開したく、こちらのブログにたどり着きました。まさに、例に挙げられている学級崩壊同様です。恥ずかしい話、もう10年以上教師をしています。一年目の教科書と立て直しの本を今注文しました。四連休中に読んで、ラスト1週間持ちこたえて、夏休み明けからまた作ります。心折れてますが、そんなことも言ってられず、やるしかないです。ヒントをありがとうございます。
 ★ ★ ★

 「恥ずかしい話、もう10年以上教師をしています。」と言われている。
 恥ずかしい話では、まったくない。

 今は、ベテランの技量がある先生たちが、軒並み学級崩壊に合っている。
 だから、恥ずかしいなんて考えないで、周りに助けを求めてほしい。
これからも、何度か学級崩壊の憂き目に合うと考えた方がいい。
 誰でもが、学級崩壊にこれから合っていくのだと思った方がいい。
 
 自分一人でなんとかしようと、どうしても考えてしまいがちである。
 これは絶対にだめである。
 自分をぼろぼろにしてしまう。

 今年度は、まさに変則的な学校の始まりで、日本全国の多くの先生方のクラスが学級崩壊に合っているはずである。
 ただでさえ、大変な状況になっているのに、今年度は特別である。
 だから、とにかく凌いでほしいのである。

 ★
 まず、中村健一先生の『崩壊学級を救う33の方法&つぶす13の方法』(黎明書房)を読んでほしい。
 夏休みにじっくり読んでほしい本。
 
1年間の中で、学級経営には、力をいれる時間として金の時間と銀の時間がある。
 金の時間が4月いっぱい。
 銀の時間が、夏休み明け1週間である。

 だから、り先生には、夏休みに準備をして銀の時間に力を注いでほしい。
 り先生のメールに、私が出している「夏休み明け1週間の法則」の文書を送ります。
 
 もし欲しい先生がおられたら、私のブログのコメント欄に欲しいと連絡をください。コメントは非公開にしますので、安心してください。
 メールに添付して送ります。参考にしてください。

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つれづれなるままに~コロナはどうなっていくのだろうか~

●パソコンが動かなくなった。
 メールが使えなくなり、もちろんネットも使えなくなった。
 5年目のパソコンである。

 もはやだめだと思い、ヨドバシカメラへ持ち込んだ。
 「新しいパソコンにデータを移し替えますので、新しいパソコンを買ってきてください!」と。
 その場で新しいパソコンを買い、持ち込んだ。

 「移し替えるのに1週間かかります!」と。

 それから訪問サポートに来てもらい、やっと7月6日に使えるようになった。
 13日間は、まったくパソコンが使えなかった。
 いろいろな人に迷惑をかけたことになる。

 考えてみると、やはりSNSの生活にどっぷりと浸かっているのである。
 これがないと、身動きできないほどになっている。
 考え込む。

●東京でコロナ感染者200人越えの4日間も続いている(7/12現在)。
 専門家は、すでに第2波が来ていると言い始めている。

 政府や小池知事などは、検査数が増えているから、感染者が増えているとさかんに言い始めている。
 もはや、どんなに感染者が増えても、緊急事態宣言は出せないという理由づけなのであろう。
 ★
 5月25日に緊急事態宣言が解除されたときには、誰でもがこれから感染者は少なくなり、やっと安心して街へ出かけられると思ったはずである。
 人数も少なくなっていたのである。

 私のこれからのコロナについては、多く増えることはないが、じわじわと引き続いていくと予測した(ブログにも書いている)。
 素人の予測であるので「当たるも八卦当たらぬも八卦」の予測である。
 その理由は、日本の場合、PCR検査の数があまりにも少なく、無症状の人たちの検査はもちろんしないし、少し具合が悪いという人でも検査ができないという現状で、その人たちが周りに感染を広げていくはずだというものであった。

 この予測がみごとに当たったのではないか。どうだろうか。

 確かに検査数は格段に増えている。
 しかし、「どこでも、だれでも、何度でも、無料で」という体制にはとてもなっていない。
 
完全に押さえ込んだ台湾、ニュージーランドなどの試みは徹底していたのである。

 東京が増えている。周りの都市圏も増えている。
 やはり、感染者が広がっている。
 それは、無症状の感染者が、周りに広げているのははっきりしている。

 夏の暑さがコロナを弱めると言われていたが、今のところまったく関係がない。

 これからどうなるのだろうか。
今までは、飛沫感染、接触感染を言っていたのに、最近は空気感染もありという報道がなされている。
 そうすると、イベントなどの開始は、とんでもないということではないだろうか。

●「うちは子供が3人いて、僕もけっこうご飯作っているんですが、恥を忍んで言わせていただくと、これはちょっと無理だな……と。料理を生業にしている自分でも、仕事をしながらひとりで三食きっちり作るのはしんどいです。」
 土井善晴さんとコウケンテツさんとの対談である(文藝春秋11月号「『一汁一菜』のススメ)。
 コウケンテツさんが冒頭の話をしている。

 やはり、そうなんだなと思ってしまう。
 コロナ禍で、仕事がテレワークになり、家に夫婦、子供たちが全部いるようになり、奥さんが3食全部つくるようになり、悲鳴を上げているという報道がなされていたわけである。

 料理家でもできないと言っているのだから、当たり前のことである。

 土井善晴さんは、一汁一菜のススメを『一汁一菜でよいという提案』(グラフフイック社)でされている。
 
 要するに、「味噌汁・ご飯」なのである。

「一汁三菜だとか、一日三十品目が理想だとか言われてきたけど、本当にそれが必要か?と。まずご飯炊いて、お味噌汁作って、あとは自分の食べたいもの、季節のものがちょっとあればええんちゃうの、ということなんです。」 
「日本人って結構、固定観念というか、手かせ足かせというか、食べるということにタガをはめられている。まずはそのタガを外すこと。何を食べるか、ということにとらわれないで、自由に考えて、今あるもんを食べるということ。なかったら食べんでもいい、くらい、気楽に考えてもらいたい。」

 私は、土井さんがこの本を出される前から、「味噌汁・ご飯」授業を提唱している。
 料理と授業とは同じようなところがある。
 土井さんの言われることは、頷くことばかりである。

 教師だって、小学校の場合、毎日5食(5時間)、6食(6時間)も授業をしているわけである。
 料理家だって、毎日3食作るのは無理だと言っている。 
 教師だって、毎日5,6食つくるのは無理なはずである。
 でも、それは仕事だからやっているだけで、実態は、すかすかの状態になっているのは明らか。

 日常授業が埋草みたいになっているし、雑務化になっているはずである。
 でも、それは教師たちに責任があるわけではない。
現状が、そうぜざるをえないほどに逼迫しているから。
 やることが多すぎるのである。
 
 かつて杉並区立和田中学校の民間人校長を務めた藤原和博さんが、こう述べたことがあった。
 ★ ★ ★ 
「一人の教員が教科を上手に教え、生活指導とすべての児童生徒に関わる事務手続きをし、防犯や防災に気をつけながら、一人一人のアレルギーをチェックし、AED(心肺蘇生用の医療機器)を使えるようにし、環境教育や情報教育に慣れ、福祉ボランティア教育と国際理解教育を教え、さらに食育にも消費者教育にも気を配り、尖閣列島や北方領土への意識をもり立てて日本人として誇りを持たせ、おまけにスポーツ指導や部活を担当しながら、要望が強くなりがちな保護者の声に応える……なんて、一人の人間のやることとして明らかに無理があります。」
 藤原さんが指摘したころ(2013年)よりも、いまではやることが増えています。小学校では外国語教育の拡大、小中高でのプログラミング教育の必修などが、その典型例です。
(『教師崩壊』妹尾昌俊著 PHP新書)
 ★ ★ ★
 この通り。 
 こんな中で、教師は、5食、6食の授業を毎日やっている。
うまくやれるわけはないではないか。

 でも、教師はどこかで「ごちそう授業」主義の固定観念のタガにはめ込まれていて、考えていることと実態が大きくかけはなれている。
 私が言う「ごちそう授業」主義とは、「教材研究をすればもっと良い授業がつくれる」「毎日おもしろい、楽しい授業をしたい」などの観念である。
 現実は、決してそんなことはできないのだが、多くの先生たちは、そんな観念をもっている。

授業も土井さんみたいに「一汁・一菜」でいいという発想をしなくては、この実態から抜け出ることはできないと、私は考えている。
 どうだろうか。

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初任者のクラスが大変です!

 親しい先生から初任者のことで電話相談を受けた。
 今、その先生は学年主任をされている。
 内容を付け加えて、再現してみよう。

主(私)久しぶりですね。元気ですか。

客(相談者)元気でやっています。今日は、学年の初任者のことで相談があ って電話しました。
 今、1年生の担任をしていて、1年生は3クラスあります。そのうちの1 クラスが初任の女性のクラスです。大学出て初めて担任をされていて、と ても真面目です。真面目すぎるぐらいの先生です。
 ところが、その先生のクラスが、荒れていて、大変なんです。
 私は今まで初任者指導の先生や初任者指導担当の先生に遠慮して、そんな に関わっていなかったのですが、どんどん悪くなっていて、ちょっと心配 で相談させてもらいました。

主 今、どんな様子でしょうか。

客 4人の男の子たちが、落ち着かなくて、うろうろしたり、おしゃべりを したりしています。この前は、板書している初任の先生の後ろで、そのま ねをしてふざけていました。もうクラス全体が落ち着かないです。

主 困りましたね。見ている段階は過ぎていますよ。
  初任の先生は、もう退職する一歩手前じゃないでしょうか。
どうしていいかわからない段階です。
もっと先生が入り込んでいかなきゃどうにもなりません。

客 そうですね。やっと給食が始まって、それも大変なことになっている状態です。

主 今回は、分散登校という変則的な形で始まって、初任の先生たちにとっては大変なことでした。それに加えて、管理職から「授業をやれ、授業  をやれ」と言われて、そうせざるを得なかったはずです。このことがさらに危険な事態を招いているはずです。
学級をつくらないままに、授業、授業と突っ込んでいったのですから。

客 そうです、そうです。もう一人の初任の先生がいますが、その先生も学級はうまくいっていないみたいです。

主 そうでしょう。日本全国の初任者が、とても危険な状態になっていると恐れているんですよ。

客 これからどういう指導をしていったらいいですか?

主 もっと先生が関わった方がいいですよ。そして、すぐに校長にとても危険だということを伝えて、補助の先生をつけなくてはならないです。
その4人のやんちゃな子の面倒を見てくれる先生です。
客 児童専任の先生がおられますから、その先生にお願いするということですね。

主 もう初任の先生は、4人もうろうろしているのですから、対応できません。その子たちをその専任の先生に任せて、他の子供たちに授業をして  いくという形をとらなければなりません。

客 早速月曜日に校長先生に頼みます。
その初任の先生には、どのような指導がいいのでしょうか。

主 もうそんな事態になっているのですから、大変です。
でも、6月からの分散登校から1ヶ月がやっと過ぎている頃ですね。
何がだめで、そんなクラスになっているかというと、子供たちとの「関係づくり」に失敗しているのですよ。
多分、「仲良し友達先生」で関係を結んでいったのではないでしょうか。

客 私は、関係づくりで縦糸と横糸のことを話したのですが、それがうまくとれていなかったのですね。

主 多分、「縦糸を張る」という概念がなければ、それはできません。
今から教えることは、黄色の本『初任者指導の教科書』(明治図書)のp12,13に書いたことですが、それを見てくださいね。
指示ー確認ーフォローです。
指示ー確認が「縦糸を張る」ことで、「フォロー」が「横糸を張る」ことなのですが、これを教えなくてはなりません。

客 それですね。わかりました。

主 知り合いの初任者指導をしている先生によれば、指示ー確認はすぐにできるようになるが、フォローがむずかしいと言われていました。フォローは認めたり、褒めたりすることですから、フォローの言葉がなければすぐに出てこないのです。
だから、最初は指示ー確認から始めるべきです。

客 それはどういうことですか。

主 子供たちとの関係づくりのほとんどは、教師の「言葉」なのです。
初任の先生は、この言葉で失敗しています。
だから、原則に立ち返って、まず子供たちに指示を出したら、できているかどうか確認をする。できていなかったら、「○○さん、ノートをしまうのですよ」と注意をしてあげればいいのです。
ほとんどの教師の指示言葉が、言葉の中心ですから、まずこれからです。

客 他にありますか。

主 スピード・テンポです。
  クラスが荒れてくると、クラスにスピード感がなくなります。
  必ずです。そうすると、ゲームなどでスピード感に浸されている子供たちは、それを不快に思うわけです。無意識に体がそう反応します。
  不快に感じたら、だらだら、まったりしたりするのですよ。

客 そう、そう、そうなっています。
  何でも遅くなっていて、もたもたしています。

主 一番だめなことは、「空白の時間」をいっぱいつくることです。
  もめごとがあったり、叱ったりしていたら、それで空白の時間ができてしまいます。
  これをつくらないで、すっ~~と進めていくことを心がけることです。

客 わかりました。指導します。
他に4人の子供たちへの指導については、どのようにしたらいいでしょうか。先日、1人のやんちゃが泣いていて、先生はちっとも僕のことを聞いてくれないと言っていました。
私が、その4人に注意したら、「はい、はい」ってとぼけたように生意気に言うのですよ。

主 もう関係がだめになっていますから、そうなっています。
彼らとの対応は、「ど」のつく言葉、「そ」のつく言葉での対応がいいです。
最初は、「どうしたの?」「どうですか?」などで言葉かけ、そして「うるせ~」「めんどくせ~」などの言葉がとんできたら、「そうなの!」「そう、そう」などの言葉で対応するわけです。
どちらも、不安を受け入れる、事実を認めていく言葉ですから、反発が返ってきません。その言葉で対応しながら、包み込んでいけばいいわけです。私は「包み込み話法」と言っています。

客 ありがとうございました。早速、月曜日から指導します。
  また、経過を報告しますから。  
  

 このような対応になった。
 やはり、日本全国の初任の先生のことを思う。
 普通でも大変なのに、今年は変則的なことで始まっている。
 それでのリスクは大きいはずである。
 あ夏休みまでの時間をなんとかしなくてはならない。
 初任の先生に必要なのは、そばで支えてくる先生がいるかどうかなのである。 
 ぜひ周りの先生たち、がんばってほしいと願うばかりである。

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全員参加の授業が、こうして実現している(2)~中学校の社会科授業~

 パソコンが故障して、結局パソコンを替えなくてはならず、13日間もパソコンが使えない状態が続きました。
 やっとなんとかなりました。
 山中先生の続編も中途になっていました。
 再開します。
 ★
ぜひとも、くわしく知りたくなったので、山中先生に「もう少し教えてください」と連絡をした。
すぐに連絡が返ってきた。
このような授業をつくられたきっかけが書かれていた。
「教職15年ぐらいで荒れた学校に勤務していた時に、授業を大きく変えなければだめだと実感しました。
まずは、生徒を授業中イスに座らせるためにはどうすればいいかを考えました。生徒を全員参加させるためにはどうすればいいかを考えました。」
そこで考え出されたことは次のこと。
「1 楽しくしたら、まずは授業に参加するだろう
2 50分間は無理なので、10分間ぐらいは集中するだろう
3 やんちゃな生徒も実はほめられたいのではないか
4 やんちゃな生徒も認められたいのではないか
5 ほめることと認めることを見える化するためにはどうすればいいか
6 ほめられたことを見える化して、それがどんどんたまっていけば
うれしいのではないか
7 じっと座っていないのであれば、短い時間だけでも活動を取り入れ
たらいいんじゃないか 」

 毎時間楽しくするという課題は、小学校の教師にとってはむずかしいことである。中学校の先生は、1教科を教えればいいので、教材研究ができれば
この工夫ができる。
「ほめる」「認める」の見える化はおもしろい。
やんちゃな生徒でも、ほめられたい、認められたいというのは当たり前のことである。
活動を入れるというのも、「味噌汁・ご飯」授業と合致する。


山中先生が、その結果、考え出された授業が次のようなもの。
1 説明を面白く分かりやすくなるようにした。
2 教科書を使って探す、考えさせるような全員ができる課題を出すよ うに
した。
3 50分間の中で、1回は逆転現象が起きるような発問をした。社会
的な思考を促す発問。どうなると思う、どうしてかな、なぜだろうなど。
註(野中)
これはレベルが高い技量である。若い先生たちは、この技量を
最初は持てない。
それでも、「教科書を使って探す、考えさせる課題」というのは
いい。さまざまな資料を使って課題を考えさせるようにすると、
学習遅進児は、ついていけない。

4 10分間に1回課題を出して、机間巡視をしながら生徒がノートに書い た答え
をチェックしていく、その時に、一人一人にシールをあげる。
5 このシールは色分けをして、社会科の評価の4観点とリンクしている。
6 社会的思考の問題は、金シールや銀シールなど評価を差別化している。 こうす
ることで、勉強が苦手な生徒でも金シールをもらえるチャンスが生 まれる。
7 生徒はもらったシールを自分もシールカードに張り替えていく。
8 宿題は、だれでもいつでもできる課題をプリントにしていく。
9 家庭学習は、授業中に疑問を投げかけて調べ学習のヒントを与えている。
最近では、「日本語を公用語として使っているパラオという国について調 べよ
う」
10 全員が参加できるように、社会科クイズを必ずする。「解体新書」を何年 かか
って書き上げたでしょうか。A 2年 B 4年 C 6年 など3択 です。
11 宿題も自学ノートも提出すれば、シールをもらえる。努力によって金シ ールが
何枚ももらえる。
12 このシールカードを評価の材料にしている。
註 これが「ほめる」「認める」の見える化である。
このために、色分けのシールを使われている。
ここが工夫されていることになる。
「シールで生徒をつっている」「ごほうびをあげて生徒を引き付けるのはよく
ない」などの批判を受けたこともあり、そんな先生には、次のような質問をし
てきたということである。
「先生の社会科授業では、生徒は全員参加しているのですよね」「その方法を
具体的に教えてください」と。
具体的な授業を提案されている。そのための批判をするためには、代わり
に具体的な授業を提案しなければならない。それが現場で生きるということ で
ある。
教育にとって、ベストの方法はない。つねに、ベターの方法である。
目の前の生徒、しかも荒れている生徒たちを含めて全員参加させるために

は、どのような方法があるのか、その課題に対して考え出された方法である。

13 課題が難しければ、3 分程度の交流をさせて仲間から教えてもらう時間
を設ける。
14 ノートは左側にプリントを貼り、右側には板書をうつさせている。
15 教科書中心の授業づくりだが、短い動画資料や写真資料を使う。
16 フリータイムという自分の考えをどんどん言わせる時間を設けている。 3
分程度。
17 地名探しや色塗りなど誰でもできる課題を出す。
18 プリントは、授業中は「ステップ1 」だけをやり、余裕がある生徒は「ス テッ
プ2」「3」「4」と進める。
19 定期テストも教科書とノートと学習プリントからしか出題しない。こう する
ことでテスト勉強がしやすくなる。
20 1つの単元が終わると、「3問テスト」をする。前時の学習用語を確認 する
テストである。私が問題を読み上げて、生徒はノートの上のほうに 答えを3つ書
く。出題する前に「ダウトカード」をやっている。5 ~6 枚程度のカードに学習用
語を書いている。そのカードを見せながら読み 上げさせる。中にはわざと間違っ
たカードが入っているので、その時は、 生徒は「ダウト」と叫ぶ。まあ、フラッシュ
カードみたいなもの。導入 を楽しくする、授業にテンポをつくる工夫。

註 さまざまな工夫がなされている。
全てが全員参加のための工夫である。
それに小刻みに課題が提出されていくので、生徒たちにとっては暇な
時間がないわけである。
定期テストが、教科書とノートと学習プリントから出されるというのもとて
も分かりやすいことである。教科書をマスターしていれば1 0 0 点ということ
である。
「教えられたこと」から出題されるわけであるから、生徒たちは何を勉強す
ればいいかが分かるということになる。

実際には、「社会科授業心得」や子供のノート、シールなどもっとくわしく載ってい
るプリントが送られてきている。
ここで山中先生の授業を、特に紹介したいと思ったのはわけがある。

1 中学校の社会科の先生なのである。
 不遜な言い方だが、私が抱いていた中学校の先生たちに対する思いは、
「授業」にそんなに比重をかけられていないのではないかということ。
(そうではない先生たちもいっぱいいるのだが)
 部活や行事などへの比重が多いのではないかと思っていたわけである。
ところが、山中先生は、荒れた学校での経験から、このような授業を 生み出され
ている。

2 小学校で、荒れた学校経験をしている先生たちはいっぱいいるのだが、 「子
供が大変だ!」「親が大変だ!」と愚痴が並べられる。それはいい。 だが、1時間
から6時間まである授業をどう変えていくかが工夫されて いるのかということに
なる。
確かに教材研究の時間は、中学校よりもない。
でも、世界で一番労働時間が多い、日本の中学校の先生がこうした工 夫をされているというのは注目に値するはずである。

3 私が最初に注目したのは、繰り返しになるが、「味噌汁・ご飯」授業 と実践が似ていることであった。どこが似ているのか。
①すべてが「日常授業」としてなされていること。
②全員参加の方法が取られていること。
③教科書を中心として扱われていること。
④授業の課題は、小刻みで、活動を加えながら、スピード・テンポ
を大事にされていること。
結局、「日常授業」をどのように改善していくかとなると、こうなっていくはずである。その具体化が示されている。

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