授業、授業と必死になってはいけない!
学校が再開して分散登校になっている。
子供たちがどんな様子か聞いてみると、子供たちが冷めているということらしい。
中でも6年生がめっちゃ冷めている、と。
まず、声が出ない。休み時間はいいが、授業では大変らしい。
校長からどんどん授業を進めないと、と言われていて、進めるのに必死だが、子供たちが全然乗ってこない状況らしい。
私が予想していた通りになっている。
多賀一郎先生が、FBで次のようなことを書かれていた。
★ ★ ★
子どもたち、落ち着いています。
という声を分散登校の始まった学校から
よく聞く。
そりゃあ、今は、この自粛ムードの中で
緊張して登校しているから。
いろいろと規制がかかり、
自由に伸び伸びとした活動ができないから。
抑制していることがたくさんあるから。
こんなの、長く続くわけがない。
反応が薄かったという声も聞く。
どうしていいのか分からないんだろうね。
子どもが子どもらしくないってことだ。
これは、きっと、次第に崩れてきて
収拾つかなくなることが出てくるよ。
抑圧されたものは、
必ず反動として表に出てくるから。
それを見据えての学級づくりを
考えなければならない。
今は、一人一人の子どもの真の思いに
どれだけつきあえるか
が、大切。
学級っていいなあという
楽しさと連帯感を持たせることが必要。
一ヶ月先、二ヶ月先を見据えての
今なのだ。
★ ★ ★
多賀先生が言われる通りだと、私も思う。
長く自宅で自粛してきたのである。
子供たちは、さまざまな規制と抑制が重なって、自分をどう表現していいか分からないのである。
こんなときは、反応がないし、声が出ない。
当たり前である。
こんなとき、校長から言われた通り、授業、授業と必死になっている先生はあとで地獄を見ることになる。
多賀先生が言うとおりに、
「今は、一人一人の子どもの真の思いにどれだけつきあえるかが、大切。
学級っていいなあという楽しさと連帯感を持たせることが必要。
一ヶ月先、二ヶ月先を見据えての今なのだ。」
子供たちに、「一人で家にいるより、みんなで過ごした方がやはり楽しいなあ!」「今度の先生もおもしろそうだし、良かった!」という思いを持たせることなのである。
それをしなければいけないのに、授業、授業とやってしまっている。
★
どうするか?
①まず「学級づくり」をすること。
これはきちんと今やっておかなくては後で困ることになる。
②みんなで過ごすことの楽しさを味わうのは、たとえば、短いゲームなど をやればいい。
先日も、初任の先生からどのように再開後をやったらいいかと相談を受けたが、①②のことを教えておいた。
②については、中村健一先生の『73のネタ大放出』(黎明書房)のゲームが最適である。これを合間合間にやっていけばいいのである。
繰り返すが、絶対に授業、授業と必死になってはいけないのである。
これをやったら絶対に失敗する。
失敗の様子が目に浮かぶ。
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コメント
うちの学校の1年生(4学級120名)が,最近,ごたごたしています。(私は2年生の学年主任です)入学式から約20日がたちました。野中先生のこの文を読んで,その理由がわかったような気がします。学級担任が4人います(うち初任者が1名)が,新型コロナの影響で授業ばかりを意識してしまい,学級づくりに力を十分注がなかったのではないかということです。また,常時マスクをしているため,生徒の表情がよく分かないことも原因の一つではないかと思っています。「3・7・30の法則」で言えば,学級のシステムができあがり軌道にのっている「30」の時期です。もう一度,学級づくりを点検して今のうちに軌道修正しておく必要があると考えています。もちろん,自分の学年の学級もしっかりと観察し,点検しています。
投稿: 山中太 | 2020年6月 6日 (土) 20時47分
山中先生、コメントありがとうございます。
やはり、授業ばかりを意識してしまい、子供たちが不安定になっていますね。よく分かります。
ブログで続けて(2)を書きました。
どうでしょうか。
投稿: 野中信行 | 2020年6月 8日 (月) 10時43分