« 13回目の横浜野口塾の開催です! | トップページ | つれづれなるままに~ものごとの本質は繰り返しにある~ »

つれづれなるままに~正答率60%以下の児童ゼロという目標~

●坂本龍一さんが、朝日新聞に次のようなことを語っている(2020.2.2 朝刊)
★ ★ ★
 日本社会ではとりわけ近年、メディアなどが「音楽の力」という言葉を万能薬のように使う傾向がある。「災害後にそういう言葉、よく聞かれますよね。テレビで目にすると、大変不愉快。音楽に限らずスポーツもそう。プレーする側、例えば、子どもたちが『勇気を与えたい』とか言うじゃない? そんな恥ずべきことを、少年たちが言っている。大人が言うからまねをしているわけで。僕は悲しい」 音楽の感動というのは「基本的に個人個人の誤解」だとも語る。「感動するかしないかは、勝手なこと。ある時にある音楽と出会って気持ちが和んでも、同じ曲を別の時に聞いて気持ちが動かないことはある。音楽に何か力があるのではない。音楽を作る側がそういう力を及ぼしてやろうと思って作るのは、言語道断でおこがましい」
 ★ ★ ★

 今まで違和感を感じてきたことを、坂本さんは、言葉にしているのでとても共感をもって読んだ。

 坂本さんは、2014年から被災3県の子供たちでつくる「東北ユースオーケストラ」を結成し、音楽監督になり、演奏会を定期的に開いてきている。

 記者が、「復興を祈る公演などを通じて『音楽の力』で社会に影響を与えてきたのでは…」と質問しようとすると、坂本さんは、強い拒否反応が返ってきた、と。「音楽の力は、僕、一番嫌いな言葉なんですよ」と。

「もちろん、僕も、ニューヨークが同時多発テロで緊張状態にあった時、音楽に癒やされたことはあります。だけど、『この音楽には、絶対的に癒やしの力がある』みたいな物理的なものではない。音楽を使ってとか、音楽にメッセージを込めてとか、音楽の社会利用、政治利用が僕は本当に嫌いです」

 なぜ、そんな考えに至ったのか。
「坂本さんは、ナチスドイツがワーグナーの音楽をプロパガンダに利用し、ユダヤ人を迫害した歴史を挙げた。」と。

 音楽だけではない。
 スポーツだって、高校野球で「被災した人たちに勇気を与えたい!」などは普段に目にすることである。そして、それをマスコミが称賛する。

 決して学生たちは、そんなことなんて考えてもいないのに、かっこいいのでそんな言葉にする。言葉だけが一人歩きをする。

 言葉をだめにしている。
 それは、その言葉を吐いていく、その人自身をだめにする。

 音楽もスポーツも、政治や社会に利用されてはならない。
 それぞれで楽しむものなのである。

●3日の日に、近くのS小学校の授業研究に講師として行った。
 テーマは、「普段の授業力を上げる」。

 こういうテーマを掲げて授業研究をしている学校はめったにない。
 飾り立てた「ごちそう授業」ではなく、普段の授業に目を向けていく視座はすばらしいことだと思う。
 だが、実際に進めるとなると、そうはいかない。
 試行錯誤を繰り返さなくてはならない。
 がんばってほしいと願うばかりだ。

●学陽書房の編集者から連絡があった。

 先日、S先生から「教師1年目の教科書」を初任者研修の指定図書にしたいという連絡が営業部にあったということ。

 S先生は、毎年、若手の先生方に初任者研修をされている先生だということ。

まずこの3月に30~50冊ぐらいを学陽書房に注文する予定で、来年以降も使っていく予定だという連絡があったという。

うれしいことである。
S先生、ありがとうございます(このブログを見ておられることを期待して)。

また、この本は、愛知県の小牧市では、昨年より初任者全員に配布されている。
これもまたうれしいことである。

 今回、この本も3版になり、3版目の本が学陽書房から送られてきた。
初任者の強力な手助けになるのだと、考えている。

●1月31日に北海道の伊達小学校の学校訪問をしたことは前回のブログで伝えたとおりである。

 この学校の研究主題は、「伊達小学校に通うすべての児童に『確かな学力』を身に付けさせる」というもの。

 この「確かな学力」とは何かということになる。
 
★ ★ ★
 「見える学力」をまず大切にしている。
全国学力・学習状況調査では、平均正答率全国平均以上、伊達市学力テストでは、平均正答率全国平均以上、各教科単元テストでは、正答率60%以下の児童ゼロなどです。数値から逃げず、子供の心も大切に!
 重点目標として、「見えない学力」を働かせ、「見える学力」の定着を確実なものにするために、全員が児童のアウトプット量の増加を目指し、日常授業改善を行う。
 ★ ★ ★
 この学校のスタンスは、はっきりしている。
 
 先生たちの授業を見せてもらったが、そのレベルの高さは、驚くばかりであった。
 要するに、アウトプットを確実に授業の中に位置付けているのである。 

単元テストの目標は、正答率60%以下ゼロ。
 だが、研究主任の先生は、なかなかこの目標をクリアーすることはむずかしいという話であった。
 それでも、数値から逃げないで、ここまではっきりした目標を掲げている学校は目にしたことがないわけである。
 
 先生たちの心意気が、授業から伝わってきて、うれしかった。

|

« 13回目の横浜野口塾の開催です! | トップページ | つれづれなるままに~ものごとの本質は繰り返しにある~ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 13回目の横浜野口塾の開催です! | トップページ | つれづれなるままに~ものごとの本質は繰り返しにある~ »