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2日間の学級補助(2)~先生、これあげる!~

 翌日、4年のクラスへ行くと、「わあ~~」と大歓声が上がる。
期待していたのである。
待たれていると思うと、こちらもテンションがあがる(笑)。

 その日は6時間。
 基本的には、全部授業をする。
 さくさくと進める。70点の授業。

 この2日間の私のスタンスは、3つ。

 ①笑わせて、笑わせまくる。
 ②私も、笑って、笑って、…。
 ③そして、小さなことでも、ほめて、ほめて、ほめまくる。

 半分は演技なのである(笑)。
 これがすべて横糸を張ること。横糸だらけ。
 
 休み時間には、子供たちは、私のところへ押し寄せてくる。
 自分のことを語る。「先生、一緒に遊ぼう!」とも。
 サインをねだる子供もいる。
 スタンスがうまく行っているかどうかの手応えである。

 ただ、断っておかなくてはならないのは、このようなスタンスだけで、ずっと過ごせるかというと、そうはいかない。
 必ず縦糸が必要になる。
 
 「3・7・30の法則」の「3」の時間。
 次の「7」の時間は、きちんと締めるところは決めなくてはならない。
 そのように学級経営は進むのである。
 ★
 子供からの感想。
 ★ ★ ★
 二日間のみじかい間、勉強を教えてくれてありがとうございました。 
 さいしょの1時間目は「野中のば~~か」やいろいろな話をしてくれて、ありがとうございました。
 野中先生がいると明るく元気な4の2になりました。ありがとうございました。
 また、こんど4の2や5年生になってからもよろしくおねがいします。
 勉強はすごく分かりやすかったし、楽しかったです。
 2日間授業全体を教えてくれてありがとうございました。
 いろいろなことをおしえてくれてありがとうございました。
 おもしろい話、こわい話をはなしてくれてありがとうございました。 楽しかったです。
 ほかの学校へ行ってもがんばってください。
 2日間学校へ来てからずっとありがとうございました。
 ★ ★ ★
 
 感謝の言葉が何度も綴られている。
 
 家に帰ってきたら、声がかすれていた。
 ずいぶん張り切ったわけである。
 もはや、ずっと子供たちのエネルギーに合わせて、付き合うというのはできないなとしみじみと思う。  
2日間で精一杯(笑)。
 ★
 私が教師になろうとした原点には、小学校3年のときの体験がある。
 担任の先生が病気で休まれたときに、隣の先生が1時間だけ補助にきてくれた。話をしてくれたのである。

 その話の魅力は素晴らしく、引き込まれてわくわくした。
 その話は、教師になって『アリババと13人の盗賊』という本だったことが分かったのである。
 今でも、その先生の名前も覚えているほど。

 たった1時間の話なのである。
 それだけで、私の原点がつくられている。

 教師の仕事とは、こんなものである。
 子供の未来に賭ける仕事。
 ★
 2日間、子供たち相手に授業をしながら、一人の男の子に注目した。
 あだ名をつけた。「○○っち」。

 手を挙げて、さかんに発言する。
 でも、大半がしどろもどろで何を言っているかわからなくなる。

 しかし、みんなに同調しなくて、一人でも平気で手を挙げる。
 ここをうんとほめる。
 「○○っちは、みんなと同じじゃなくて、こうして一人でも手を挙げる。
  ここがすばらしいところだ!」と。

 6時間目が過ぎて、授業を終えて校長室へ帰ると、その「○○っち」が追いかけてきて、校長室へくる。
「先生、これあげる!」
 と、大切にしている自分のミサンガをさしだした。自分のネームが入っているミサンガ。

 今、このミサンガは私の机に飾ってある。
「○○っち」は、ひょっとしたら初めてほめられたのかもしれない。
 
 教師は本来魅力的な仕事なのである。
 どうだろうか。 (完)
 

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