つれづれなるままに~今、日本はすごく貧困化している~
● 知り合いの校長先生から次のようなメールをもらった。
出張する先生の替わりに、授業をしたということ。
★ ★ ★
先日2年生の授業でかけ算九九4の段を教えました。
とっさにひらめいたのが、
3つずつに区切って覚えさせる
という方法でした。
4×1,4×2、4×3で一区切りです。
これを3回繰り返せば終了です。
覚え方は音読連れ読みから入って、
一斉音読、一斉音読ランダム(といっても3つですが)
ペアで確認、列指名といった具合でアウトプットさせました。
これは、入りました。
授業終末には、ほぼ全員が「発表させて」状態になりました。
ときかたハカセ?は
「かけ算九九はね、3つずつ覚えるんだよ」
のように伝えました。
子供の感想は、
「校長先生の授業は、なんかすごく忙しいんだけど、楽しい」
というものでした(笑)。
★ ★ ★
やはり、授業は、アウトプットとスピード・テンポだ。
子供たちは、快く感じる。
そのことがよく分かる。
●評論家小浜逸郎さんのブログに、「貧困化した日本」の論考が載せられていた。
https://blog.goo.ne.jp/kohamaitsuo
この中で、情報戦略アナリスト・山岡鉄秀氏の次のような記事に目を惹かれたと書かれている。
山岡氏は、ある団体から青年向けの講演を依頼された時に、「日本の国力が驚くほど低下してしまったと思う人は、手を挙げてください」と呼びかけたそうである。
すると、会場の半分ぐらいの人しか手を挙げないので、驚いて、こう聞いた。
「日本の国力は、ずっと変わっていない人、手を挙げてください」と。
すると、残りの半分の人たちが手を挙げている、と。
彼らは、皆若く、20代、30代、といった感じ。
これは、私も驚くこと。
今の若い人たちの半分は、今の日本の国力が変わりないと思っているである。
よく考えてみると、変化したという実感がないのかもしれないと思わされた。
次のような言葉がある。
「一国が滅んでゆく最大の原因は、その国の国民が、自国の滅亡過程を自覚しないことです。」と。
今、日本はすごい勢いで、貧困化していっている。
その実状を小浜さんは、いくつもその例を挙げている。
具体的には、私も知らなかった事実がいっぱい。
①OECD加盟国34カ国のなかで、日本の相対的貧困率は29位
②実質賃金は、この20年間で約13%下がっている。
③世帯収入の中央値が、1995年は550万円だったのが、2017年には、423万円に下がっている。
④収入が平均値以下の世帯が、62.4%
⑤年収200万以下のワーキングプアが1996年に800万人だったのが、その後急上昇し、安倍内閣が発足してから2013年からは110 0万人。
⑥生活保護所帯は、1995年ごろには60万所帯だったのが、その後急上昇し、今は160万所帯。
⑦高齢者は、5人の1人が貧困層。
中でも単身高齢者は、男性で約4割、女性で5割を越える。
まだ、さまざまな実例を小浜さんは紹介しているが、ここらでいいだろう。
日本は、大変なことになっているのである。
●人は、あるとき自分を変えなければならないときが必ずある。
そんなとき、どうするか。
評論家大前研一氏によれば、人が変わるために必要なことは3つということ。
1 時間配分を変える
2 住む場所を変える
3 付き合う人を変える
●加藤典洋さんは、2019年5月16日に肺炎で亡くなった。
同世代であり、亡くなって茫然となるような感じであった。
彼の書く本は必ず読んできた。
今回、遺稿集とも言える本が岩波書店から出された。
『大きな字で書くこと』。
僕はいま
風の中
誰か遠くの人の声を聞く
どこかわからない
でもここが僕の場所
風が吹いても
動かない
かすかな窪地
こう書いて加藤は去って行った。
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