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2019年11月

学級崩壊をどうするか(3)~学級崩壊は個人の責任か?~

 初任者指導の先生へ向けての本の原稿を書いた(小島康親先生と共著)。
 出版は、3月になる。

 最近は、都市部で大学出たての初任者が、クラス担任をもつのが困難になっている。
 学級崩壊してしまう。それで辞めていく。
 このような状況は数限りなくある。

 初任者指導の先生が、そのようにならないような手立てを打てない。
 反対に、指導の先生と初任者の「すれちがい」が起こり、その原因で辞めていく初任者もいる。困ったことである。

 その「すれちがい」の原因は、初任者指導の先生の指導にある、と私と小島先生は結論づける。
 2人とも、実際に初任者指導を3年間行い、今も初任者指導に関わり続けているのである。そこでの結論である。

 初任者指導のほとんどの先生は、最初から授業の指導をする。
 授業さえうまくいけば、クラスは安泰であると考えている。
 
 週に一度、初任者の教室へ通い、一日中授業を見ているのだから、自然とそうなる。私も、最初は同じように失敗した。
 
 初任者も、最初は、授業さえうまくいけば、クラスは何とかなると思っている。大学では、授業、授業の勉強をしてきたのであるから、自然とそう思うようになる。
 
 ところが、実際に教室へ入ると、授業どころではない。
 朝自習をどうするか、朝の会をどうするか、給食指導をどうするか、掃除をどうするか、……など「教室の一日」を成り立たせる方策が突きつけられる。
 
 初任者は、こんなことを学んできていない。
 あわてて、学年主任の先生に聞きに行く。ところが、学年主任の先生も自分のクラスのことで手一杯。簡単に要旨だけを伝えられる。
 それでは、具体的に対応できない。
 そこで、見よう見まねでやっていかざるをえない。
 クラスは最初から停滞するわけである。
 
 「学級づくり」の最初は、すうっ~~~とスムーズに進行しなければいけないのだが、もう最初からだらだらした進め方になる。
 
 ここは、初任者指導の先生が、きちんとした「学級づくり」を教えなければならないわけである。

 ところが、指導の先生は、最初から授業の指導ばかりする。
 「単元構成は?」「学習課題は?」「あの発問は?」……ということになる。
 ここですれちがう。

 今、一番初任者が困っていることに対応できない。
 ★
 初任者指導がうまくいくためには、どうするか。

 最初に土台になる「学級」をつくり、それから授業についての指導をする。

  「学級づくり」→「授業づくり」の方向

 もちろん、この2つは同時進行であるが、まず「学級づくり」が優先されなければならない。

 私は実際に指導をしてうまくいっている。
 また、小島先生も、そのような指導をして、うまくいかれている。

 大学出たての先生だって、このやり方でうまくいくのである。
 普通の先生たちが、きちんとこのやり方をやれば、うまくいかないはずはない。

 まず「学級」をつくるのである。
 ここをいい加減にしない。

 17年前に1冊目の本を出して、あれから17年後の今でも、この結論は、ますます確かになる。

 学級崩壊を避けるには、まず「学級づくり」を最優先にすることである。
 
 ★
 考えてみれば、この17年間は、「学級崩壊に対してどう対処するか」という1つのテーマを追い続けてきたのだ、と。
 
 ここで事態は、ワンランク上がる。

 学校が抱えている問題は、学級崩壊どころの問題ではない。
 学校そのものが、潰れていくのである。

 冒頭に上げた若手の先生は、そのパワーポイントのファイルの中で、次のように結論づけている。

 「学級崩壊は個人の責任」とする限り学校に未来無し。
                          (完)
 
                        
 

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学級崩壊をどうするか(2)~学級経営の必要がますます重要になっている~

 今から17年前に1冊の本を出した。初めての本。
 『困難な現場を生き抜く教師の仕事術』(学事出版)である。

 学校現場に広がる学級崩壊に対して、教師は何ができるかと問いかけた本。
 その対処法として、学級経営がポイントになると提起したものである。

 この時代、ほとんど授業研究しかなされていなくて、その種の本しかなかったのである。
 今では、学級経営の本はあふるれぐらいに出されている。

 それでも、現場では、学級経営を真正面から取り上げることは主流ではない。相変わらず、授業、授業で進んでいる。
 ★
 あれから17年経った。
 何が変わったのか。

 学級崩壊が膨張した。それは間違いない。
 各教育委員会は、その実態を一切報告しないが、確実に広がっている。

 文科省が提起した校内暴力の実態報告が、その証拠を表している。
 小学校は平成27年度からうなぎ登りに膨れあがっている。
 それは、間違いなく学級崩壊の増加である。
 都市部から地方へ広がっていることも、間違いない。

 こんな状況に対して、学校は何ができるかと、前回のブログで問うた。

 ほとんで何もできない。対症療法しかできない。
 学校全体で、「ワンチーム」として学級崩壊に対処できる体力をもう亡くしていっているのではないか、と。
 
 その状況をはっきり示したのが、神戸市の東須磨小事件であった。
 これは氷山の一角。
 あの種のいじめ事件は、各学校で広がっている。
 私が耳にしただけでもかなりの数になる。

 学校が大変になる事態に対して、教職員がまとまるというのが、本来の在り方なのだが、実際はそうならない。
 職員室も、学級崩壊の相似形の形で崩壊していくのである。

 職員室は、パソコンにかじりつく先生ばかり。
 最近は、学年会さえも満足に開かれていないという声も聞く。

 限りなく職員室の「同僚性」が、この17年間で亡くなっていったのである。
 ★
 しかし、私は、17年前に提起した「学級経営」の必要というテーマは、現在でも生きていると考えている。
 いや、なお一層重要になっていると。
 そのことについて次回は書いていきたい。(つづく)
 


 

 

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学級崩壊をどうするか(1)~これからの学校崩壊現象にどう対処するか~

 知り合いの先生から、ある研究会で提案するパワーポイントのファイルを送ってもらった。

 学級崩壊を何とかしたいという思いがあり、校内研究を、そのための対応として考え直していくべきではないかという提案である。

 校内研究は、どこの学校でも、授業研究だと決まっている。
 もはやそういうことではない対処を考えるべきではないかということ。

 その先生は、「今の学校の危機的状況に対応したものに変えなければならない」という結論。

 その学校は、毎年平均2学級が学級崩壊になっている。
 発生率10%、直近2年間では、発生率20%。

 学級崩壊は、若手とベテランのクラスで起きやすい。
 これは、どこの学校でもこの傾向がある。

 その対処法として、空きの先生が入れ替わりにその教室に行ったりする措置が取られるが、ほとんど効果はない。
 結局、前の状態に戻ることはなく、担任が休職になり、担任交代という措置がとられる(その学校は、そうなっているかどうか分からないが)。
 どこの学校でも起こっている事態である。
 ★
 この状態を乗り越えた学校がある。

 私の地元の学校。
 Y市で単身の家庭向けに公営の住宅(マンション)が建てられた。
 そこから小中ともに引っ越してきた子供たちがこぞってその小中の学校へ入ってきたわけである。
 一気にその小中ともに学級が荒れ出し、大変な状態になっていった。
 
 その中学校は、私の娘が通っていた当時は、すばらしい学校であった。
 それが一気に崩壊状態になった。
 
その小学校では、一人の先生が提案した。
 「この状態で校内研究で研究授業をやっている段階ではなく、朝子供たちが来てから、帰るまで全学級で一緒に対処できる方法を校内研究で研究しましょう!」と。
 私は、その学校に初任者研修に行っている先生から、その話を聞いた。

 その研究の中から、保護者が学校へ来たら、一人の担任が対応するのではなく、学年全部の担任で対応するというようなことまで決められていったという。

 そういう研究を経て、その学校は落ち着いた状態を取り戻していったという。

 学校全体の先生たちが、こうして一つになって取り組んでいけば何とかなるという事例である。
 ★
 今、学校は、学級崩壊が日常的に起こっているはずである。
 今までは1クラスだったのが、2クラス、3クラスに膨れあがっている。
これから「学校崩壊現象」が起こってくる。

 それに対して、学校は何ができるか。
                  (つづく)
 

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つれづれなるままに~身の丈発言のこと~

●経営コンサルタントの神田昌典さんの「シゴトのヒント365」を毎日送ってもらっている。
 神田さんの本は、今まで必ず読んできたものである。

 https://www.kandamasanori.com/shigotonohinto365offer/
 

 この「しごとのヒント365」は、登録するだけで無料で送ってもらえるもの。
 たとえば、次のようなものが送られてくる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「シゴトのヒント365」神田昌典 10月9日号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【今日のヒント】

目標は、それに至る習慣なしでは、達成できない。


【解説】

同じことを繰り返すことは、最もパワフルな
目標達成法。小さな習慣を繰り返すことで、
意志の力を使うことなく、大きな成功を
確実に手にいれることになる。


【質問】

あなたの目標に直結する
小さな習慣は、何ですか?


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「シゴトのヒント365」神田昌典 10月14日号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【今日のヒント】

あなたの「毎日の儀式」は、何か?


【解説】

想像もできなかったほどの変化を起こすためには
2つの重要なことがある。

1 センターピン
ボーリングのピン10本を倒すには、真ん中の1本を当てなければならない。
あなたが望む変化を達成するために、突破すべき重要な「ひとつ」は何か?

2 デイリーリチュアル(毎日の儀式)
センターピンを倒すために、毎日、少しずつ行うべき
小さな行動は?


【お薦め映画】

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
主演:マイケル・キートン


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「シゴトのヒント365」神田昌典 10月18日号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【今日のヒント】

大きな未来に向かっていくときには
「理由」を手放すことも必要。


【質問】

理由はわからないけれど、
「自分はここにいくべきだ」
「自分はこれをやるべきだ」と
思えることは、ありますか?


【ヒント】

スティーブ・ジョブズは、これを
「コネクティング・ドッツ」と表現しました。

今、見えている点と点は繋がらないけれど、
未来からみると、見事な線として繋がっているのです。

ですから今日は、理由を詰めて考えることなく、
行動してみましょう。

理由は、あとからついてきます。






 ビジネスに関してのヒントなのだが、実におもしろいヒントが毎日送られてくる。

●子供の頃から口内炎は持病だった。
 もうずっと最近まで悩まされてきた。
 もともと腸が弱いので、その原因で口内炎になるものだと思ってきた。
旅へ出ると、必ずと言っていいほど口内炎が出てきた。

 歯医者で健康診断を3ヶ月に一度しているのだが、歯科衛生士の方に、「舌磨きを使って舌を磨いてください。ちょっと白くなっています。」と注意された。

 テレビで、舌磨きは、味覚を傷つける恐れがあると報じていた。その替わりにガーゼで拭き取ればいい、朝一番は、口内菌が溜まっているので、その時にやればいいということ。
 試しにやってみるか、ということでカットされているガーゼを買い込んできた。

 もう4ヶ月も、口内炎が出ていない。
 正確には、ちょっとは出たのだが、ふいているうちにすぐになくなった。
 びっくりしている。
 郷里に帰っていたときも、出なかった。

 もうずっと死ぬまで口内炎とは付き合うのだと思っていたのが、これである。
 こんな簡単なことを、毎日続けることで克服できている。
 要するに、私の場合、口内菌が強くて、口内炎を起こしていたのである。
 ★
 口内炎に悩まされている人は多いと思われるので、やっていることを伝えておこう。

 起きがけに、水などを飲んだりしないで、すぐ行う。
 ①まず、カットされたガーゼの上の方で、舌の右端を拭き取る。
 ②次に、ガーゼの下の方で、舌の左端を拭き取る。
 ③ガーゼの真ん中で、舌の真ん中上下を拭き取る。
 ④裏返して、ガーゼの上で口の左側を拭き取る。次に、下で口の右側を拭  き取る。
 ⑤そして、最後にぶくぶくうがいを何回も行う。

 これだけである。特に、いつも口内炎になる箇所は集中的に行うことが必要。
 
 まったく自己流のやり方だが、これでもう4ヶ月も口内炎を防いでいる。
 

● 萩生田文科省大臣の「身の丈」発言から、急きょ延期された英語の民間試験の内実がいろいろと明らかにされている。
 この民間試験は、もともと問題だらけで、それでも何とか文科省は、実施することに拘っていたわけである。
 
 驚いたのは、北海道の稚内に住んでいる高校生が、札幌まで出て、民間試験を受けるためには、8万円近くのお金が必要になると報道されていたことである。
 これでは、まず受けることに躊躇するのは当たり前になる。
 この地域格差は、大変だったわけである。

 11月6日のNHKの放送によると、昨年の12月にから複数回非公開の有識者会議が行われていて、繰り返しこの問題が指摘されていたことが分かったと報じている。
 文科省は、課題や問題が多いことは分かっていたのである。

 それでも、日本国憲法や教育基本法の精神に反してでも、何としてもこの民間試験を実施していきたいという思いが、文科省にあったということである。

 それは、何なんだろうか。
 
 結局、来年度から始まる新学習指導要領のアクティブ・ラーニングにも繋がることである。
 経済界の強い要望がある。
 アクティブ・ラーニングは、エリート教育なのである。
 決してそういう言い方はしないで、「グローバルな存在を育てる教育」という言い方をする。
 民間試験も、そのエリート教育に繋がる試みであり、それが強く文科省に求められていたということであろう。

 「身の丈」発言は、その本音がぽろりと漏れたというわけであろう。

 さてさて、どうなるのだろうか。

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