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初任の先生はどこで授業につまずくのか(2)~一人研究授業を実現する~

 さて、初任者の授業の課題は、そんなところにはない。
 まず、基礎・基本の課題を乗り越えて行かねばならない。

 それが以上にあげた3つの相談になる。

 講座の最後に、「授業が上手になる、とっておきの方法とは?」という課題を上げた。
 「一人研究授業」なのである。
 講座に参加された先生の2人も、これをやられていた。
 自分の授業をスマホに録音して、それを聞くという、ただそれだけの作業である。
 誰にも迷惑をかけない。

 だが、これがむずかしい。
 1人の先生は、10分しか聞けなかったと言われていた。

 最初に自分の授業を聞く先生は、15分と持たない。
 「私の声は、こんな変な声なの。冷たくて、変な声だ!」と言うことになる。
 よくしゃべっていて、それでも何を言っているのか分からないところもある。

 「あなたが15分と聞けない授業を、子供たちは5時間も6時間も聞いている。何としたことですか?」と言うことになる。

 実は、初任者に(初任者でなくてもいいが)自分の授業を続けて聞かせていく方法が、どんな授業研究よりもすぐれていると、私は思っている。

 でも、勧めても1回か2回やって、それで終わる。
 自分の授業を聞くことは、難行である。
 それほどに辛いことなのである。
 だから、続かない。

 それでも、このことがどれほど効果的か、はっきりしている。
 
 それは、これが一番自分の授業を客観視できるからである。
 自分では、自分の授業は自分でやったのだから分かっていると思っているが、実際の授業と思っている授業とは、別物である。
まったく違うものであると思った方がいい。

 だが、続かない。
 今日、この「一人研究授業」を勧めたが、1回ぐらいは実践する先生はいるが、続ける先生はほとんどいないと、思っている。
 それほどにむずかしい。

 帰りの車で、指導主事の先生から、「これは大切なことなので、強制的に続けるシステムを考えた方がいい」と提案があった。
 その指導主事の先生も、ぜひとも「一人研究授業」をやらせた方が良いと考えられているのである。

 どうするか。いろいろと相談した。
 「もう学校の初任者指導の一環として組み込んだ方がいい」というのが、一致した考えになった。

 誰に迷惑をかけることもない。
 月に一度スマホに自分の授業を吹き込んで、自分でそれを聞く。
 そして、その感想を初任者指導の先生に渡し、教頭、校長に見てもらう。
 これを12ヶ月続ける。
  
 大切なのは、「聞いて感想を書く」という作業をさせること。
 できれば、指導の日の放課後に、指導の先生と一緒に聞くという時間が取れれば、一番良いのかも知れない。

 ★
 この「一人研究授業」は、やろうと思えば、いますぐにでもできる。
 教育委員会は、初任者指導の一環として、これを組み込めばいいのである。

 もしそれがない場合、校長やあるいは指導教員だって、初任者にこれをやらせることはできる。
 感想用紙1枚をつくってあげて、聞いた感想を書かせればいい。

 1回目をちゃんと聞かせれば、2回目からは、めあてをもって録音すればいい。
 口癖を直すこと。「えっ~~」とか「はい」とかの余計な言葉を直すこと。
 ……。めあてはいくつも出てくる。

 これを「味噌汁・ご飯」授業研究会で、それぞれがやった経験によれば、
「あまりしゃべらなくなる」という感想を語っている先生たちが複数いたことである。

 私は、今でもさまざまな学校で授業をさせてもらう。
 必ずICレコーダーで録音して、何度も聞く。

 無意識に話していることがかなりある。
 これを何度もやって、「最近、授業が上手になっている」(笑)と思う日々である。
 
 
 
 

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