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世界最高の学級経営

 知り合いの先生から言われた。
「野中先生、この本を読みましたか?この本の内容は、ほとんど野中先生が今まで主張されてきたことと同じですよ。ぜひ読んでみてください。」と。Photo

 その本を見ると、『世界最高の学級経営』(東洋館出版社)という本。
 アメリカのハリーウォン/ローズマリー・ウォン著。
 稲垣みどりさんが翻訳されている。

 全世界で400万部売り上げたベストセラー待望の邦訳。
 教育書世界NO.1

 いやいや、大変な本らしい。
 ★
 早速アマゾンに頼んで読んでみた。

 冒頭で、早速書かれている。

「マイアミ大学のダグラス・ブルックス教授は、様々な教師の学級開きをビデオに収めました。ダグラスはその録画を見て、成果の上がらない教師の学級開きに共通点があることに気づきました。その教師たちは、新年度の初日から授業を始めたり、何か楽しい活動をするための時間に充てたりしていたのです。その結果、1年間子どものあとを追いかけまわすことになってしまいました。」

「成果を上げる教師は、クラスを組織立て、まとめる時間に充てていました。そうすることで子どもたちに、学校で上手に生活し、学習する方法を理解させていたのです。この発見を、教授は『学級開き』という論文にまとめました。」

「1年間の終わりに子どもがどれだけ学びを達成できるかは、新年度の最初の1週間に、教師が『どれだけきちんとクラスをまとめられるか』にかかっているのです。」

「成果を上げる教師は、最初の1週間でクラスをまとめます。」

 1週間がポイントであると書かれている。

 私は、「クラスの仕組みづくりは、まず1週間で行う」と主張し、「1週間のシナリオ」を提起している。
 同じ主張である。
授業を早く行うということではなく、それを行う基盤をまず1週間で整えるのである。
 ★
 この本の中で一番重要視されて主張されていることは、次のことである。

 「学級経営は、教師が手順をうまく教えられるかどうか次第」
 それは、次のようにまとめられている。
「教室で起こる問題のほとんどは、子どもが手順を守っていないこと
  が原因です。」

 「1 教師が教室での行動原則についてあらかじめ決めていない。
  2 手順に従うことを、子どもが教わっていない。
  3 教師が手順を使って学級経営を行うことに時間をかけていない。」
  
 その通りである。
 この手順を、私は今まで「3・7・30の法則」で提起してきている。
 

 まさに主張されていることは、私の主張と同じこと。
 ちょっと驚くことである。

 それでもアメリカと日本の教育事情は違っている。

 https://ameblo.jp/gtobara/entry-10472293935.html

一番の違いは、アメリカは、「ゼロ・トレランス」によって教室が守られていることである。

 授業を妨害するなどの行為があった場合、指導が効かない時は、退学などの処置がとられる。
 もちろん、義務教育の段階においてもである。
 
 1970年代のアメリカは、今の日本のように学校が荒れまくっていた。
 そこでクリントン大統領が、全米で「ゼロ・トレランス」という法律を制定し、学校や教師たちに権限をもたせるようにしたのである。

 これで一気に学校は平定され、落ち着いたと聞いている。

 しかし、日本はそんな法律がないために、子供たちの「やりたい放題」にはどうにも対処できない事態はどこででも起こっている。

 日本では、どうしても教室での「ルールづくり」が必要になる。
 私は、そのために「目標達成法」を提起している。
 そこは、アメリカと違うところであろう。
 ★
 この本を読んで、はっきり確認できることは、次のこと。

 まずクラスは、「学級づくり」(この本では学級経営と言っている)
 を優先し、その基盤の上に授業を乗せていくこと。

私の主張が、この本によって明らかにされたことはうれしいことであった。
  
アメリカの教師が、1970年代の荒れた時代を乗り越えて、このような学級経営の本を出している。
 日本の教師たちがこれから何をしなければならないかを暗示しているのだと、そう思えてならない。


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コメント

 野中先生、こんばんは。三年ほど前、初めての学級担任で苦労し、こちらに「死にたい」とまで書いてしまった者です。

 今年、久しぶりに学級担任(3年生)を受け持っております。今回は、クラスに明らかに特別支援対象の児童(親が受診自体を拒否しています)がおり、苦労している部分もあるのですが、それでも学級全体としては、秩序を失わずに一日を回せています。

 今回は、先生の記事にあるように、始業式の日に学級のルールを(一時間使って)伝え、それを繰り返し指導してきました。

 五月、上記の支援対象の児童と連休明けの影響から落ち着かない時期もありましたが、今度は「目標達成法」を取り入れたことで、改善の気配が見られます。

(なお、この児童については入学時から問題になるほど難しい子なので、現在学校としての対応を検討しています。)

 ルール作りの大切さ、今まさに実感しているところです。三年前、学級経営が上手くいかず「死にたい」とまで思った私が言うのですから、間違いありません(笑)。

 特にキャリアの浅い方が、「自分は教師に向いていない」と悩む気持ち、痛いほどわかります。しかし、そうではないということを強く言いたい。ただ「方法を知らないから」上手くいかない、それだけのことです。

 もう思い出したくない過去ではありますが(苦笑)、以前の私と同じ思いをなさっている方に、少しでも参考としていただければ幸いです。

 最後に。野中先生は、文字通り私の「命の恩人」です。いつかセミナー等で直接お会いして、お礼が言えたらと思っています。

投稿: 童神 | 2019年5月30日 (木) 01時08分

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