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低学力児がいなくなった!~算数共同研の報告~

  算数の共同研究を行っている。
 ブログで申し込まれた先生との共同研究である。
 
 どの単元で研究をしていくのかを先生方が選ばれて、その単元テストを私の方へ送ってもらえる。
  私は、そのテスト分析をして、資料(復習テストと宿題)を作成して、送付する。
 そして、その先生方に授業と共に、その資料を使用してもらうわけである。
 
 特別なことは何もない。
 授業は教科書通りに進めてもらえばいい。
 
 ただ、時数が13時間ならば、その時数を守ってきちんと1時間1時間を厳守してほしいということ。それが私の希望である。
 
 普通通りの授業(「味噌汁・ご飯」授業を期待しているが)で、きちんきちんと進めて、そこで研究の成果が出てきたら、それが「ほんもの」であると考えているからである。

 ★
 共同研究を行っている1人の先生から、実践された2単元のテスト結果が送られて来る。
 臨任の1年生担任の女性教師O先生。
 今年採用試験に合格し、来年度から初任の先生になる方である。
 
 単元は、「たしざん」(繰り上がり)と「ひきざん」(くりさがり)。
 この繰り上がりと繰り下がりの計算が、1年生の集約になる。それほどに大事な単元である。
 
 この計算を、子供たちにどの程度身に付けさせられるかが、これからの算数に大きな影響を与える。だから、待ったなしの単元。
 ★
 結果はどうなったのか。
 
 <たしざん>
 クラス全体の平均は、以下の通り。
 技能         50/50
 数学的考え方         50/50
 知識理解       50/50

 これは、これは、すごい結果。1年生というのは、成績は良くなるのが、それにしても、これはすごい結果。
 
 <ひきざん>
  クラス全体の平均は、以下の通り。
 技能         49/50
 数学的考え方     47/50

 低学力児
 A 
 技能………… 50/50
 数学的考え方  50/50

 B
 技能………… 50/50
 数学的考え方 50/50

 C
 技能…………  50/50
 数学的な考え方 50/50 

 低学力児は、3人とも満点。
 もうすでに低学力児ではなくなっている。
  ★
 O先生からは、メールで次のような連絡を受けていた。

 ★ ★ ★
おはようございます。
金曜日に繰り下がりのあるひき算が終了しました。
子どもたちが中で毎日の復習テストが楽しみとなっていました。
楽しみになるように、2点加えたことがあります。

1.ストップウォッチを用意し、投影機で電子黒板に写し、復習テストが終わった後にタイムを伝えました。
 

   クラスでは、どの教科も個々のプリントなどが終わった後「はい。」と返 事をさせています。その返事に合わせてタイムを読み上げました。すると、 低学力児も家で宿題を見てもらい、確実に行ってくるようになりました。 そのことで、タイムも速くなり自信になっているようでした。

2.宿題を丸付けし、直しを行わせてから復習テストを実施しました。
 これは、共同通信で他の先生がやっておられていたことです。
 子どもたちは、算数が得意になった、できるようになった、
 

  自分はやればできると話しています。
 その姿や、会話が私はとてもうれしいです。また、このことで他者を受け入れようとする姿も見られてきました。
 課題プリントでつまづいている子がいると自然と業間休みに子ども同士教えあっています。きっと頑張れば、できるという自信ができ他者に目を向けるゆとりがでてきたのだと私は思います。
  ★ ★ ★

 この結果を受けて、考えたことを書いてみる。

1 1年生は、確かに業者テストで良い点数を取る子供たちが多い。
  私も4回1年生を受け持ったことがあるので、それはよく分かる。
  
  しかし、家庭での保護者の関わりによって、大きく違ってくることがある。もう1年生の段階で、大きく差ができている場合が多い。
  
  それでも、このO先生のクラスは、家庭的にも恵まれているのではないかと思われる。そんなに落ち込んでいる子供がいない。

2 それにしても、このような結果を生み出していくのは至難なこと。
  普通の公立の小学校なのであるから。
  しかも、O先生は臨任の経験があるが、まだ正式には採用されていない先生。
  それで、この結果を生みだしている。

3 共同研究の「たしざん」を始めてから、徐々に低学力児が変わっていく様子をO先生は、メールで連絡されてきていることがあった。

  ★ ★ ★
 たしざんの単元にはいり、宿題、復習テストは⑥が終わりました。
 クラスに、集中力が短く理解力も難しい子がいます。
 
 しかし宿題と復習テストを始めてから、意識が変わりました。

(今までの様子)     
・問題が解けなくても無関心  
   ↓
(宿題と復習テストを始めてから)
 ・分からないと必死で考え、泣き、隣の子に教えてもらう。
  解き直し、担任にできたことをアピールしあきらめずに問題に向き合うよう    に
なった。

(今までの様子)
・宿題はやってくるが間違いがあっても直さない。                         

     ↓

  (宿題と復習テストを始めてから)
  ・間違いをすぐ直し、担任に持ってくる。

 先日、この児童が「算数が好きになった。分かるようになった。」と叫んでいました。

 保護者からも、算数がわかるようになり家族にくりあがりのたしざんの計算の仕方を教えてくれたと私に様子を伝えてくださりました。

 しかし、まだ課題はあります。新しい問題をみると解けないことも多いです。引き続き、子どもたちと授業をすすめていきます。
  ★ ★ ★
  このメールから分かることは、やはり、共同研究の復習テストと宿題が効果を発揮していることである。
 
 その効果とは、以下の2つ。
 1つは、問題に数多く当たることでなされていること。
 2つ目は、低学力児を変えていること。

4 O先生のクラスは、今私たちが望んできた目標像のクラスとして現れている。今まで(今もそうだが)クラスに低学力児が数人いることは当然のことで、その子たちを引き上げることは望んではいても、現実はできないままに、上の学年に上げて行っている。
   
  しかし、O先生の実践は、低学力の課題はまず1年生なのだということを明らかにしている。
   この学年をうまく通過させていけば、低学力児の落ち込みは少なくなり、学習への意欲は保たれていく。そのように判断される。

5 O先生は、採用前の臨任教師であることを書いた。
  この先生が、このような実践をされている。稀有なことであろうか。
  
  このO先生は、「味噌汁・ご飯」授業研究会に所属はされていなかったが、私たちの講座に参加されていて、熱心な勉強家であった。
  「味噌汁・ご飯」授業も、実践されてきたはずである。それが、このような結果に結びついていると、私は予測する。
   
  その気になれば、誰でもが、このような実践を提起できるのだと、可能性を感じる。
 
 

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