いつのまにか「ブラック企業」になっていた!
前回のブログで、初任の先生のクラスに問題のある子供たちを集めて、担任をさせたという事例を載せた。
これについて、ブログで感想をもらった。
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新卒の方に、厳しい学級を持たせる。
きっと、その校内では、他の教員が持ちたくなかったのでしょう。
私も、40歳手前の異動で、噂通りの厳しい状況の学級を持たされ、体調を崩した経験があるので、その新卒教員の方がどれだけ苦しかったかが想像できてしまいます。夢を持って教職に就いたのに、こんな結果に…ほんとに辛く、また、心に深い傷が残っているのでは…と思うと、胸が痛いです。ベテランに近づく自分でさえ、想像以上にダメージを受けたのですから。
しんどい学級、学年、児童を避ける教員は周りにもたくさんいます。自分は異動し、苦しい時に「誰も持ちたくなくて…持つ人がいなくて」と言われました。さらには、その学級の様子やトラブルに対する指導への不満さえも言われました。サポートもほとんど…
。そして、あの人は期待外れだと。
結局、教員とは言っても、人間。自分のことばかり、苦しいところは上手く逃げながら上手く働いていく。楽なところばかりを上手にこなし、さらには、そこで、自分をよりよく見せたがる。評価される。そういう教員が大半です。校内人事を泣いて断る教員も今までに数回見てきています。それで、断れてしまうところがさらには怖いですが…。
情熱や信念を持ち続けながらも、教育現場はこんなもんだと半分あきらめ、上手く生きていかないといけないと感じるようになりました。でも、若い方には、夢ややりがいなどを伝えていかないといけないとも思います。心と体も大切にしながら頑張ることも。
それにしても、新卒教員を潰した校長、学校に怒りがおさまりません。
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私の親しい先生からも次のような感想をもらっていた。
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この現象は、今首都圏では当たり前に行われているやり口です。
私も13年前初任の時、前年度3クラス中2クラスが学級崩壊をした学年を持たされた経験があります。かなりクセのあるクラスで肝を冷やすことが多く、いつもクタクタでした。ギリギリの状態だったのを昨日のように覚えています。
つまり、首都圏で当たり前に行われてきたものが、全国各地に波及してきたのだと思います。
地方は、首都圏などの大都市圏で問題になったことが遅れて現れる傾向にあります。
地方もついに余力が無くなってきた証拠でもあります。これから、全国各地でこのような事案が増えるのではと危惧してしまいます。
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今、3年未満の先生たちが辞めていく比率が、小中の先生で48.5%(塾の先生も含めて)である(平成24年厚生労働省)。
2人に1人の割合いで辞めていっている。
こういう現象の裏には、どうにもならない酷い実態があることが分かる。
★
これから目立って進んでいく現象は、3つだと私は考えている。
①都市圏を中心に(かなり地方も危うくなっている)大学 出たての初任者がクラスを担任できなくなる。
②異動した先生(高学年を受け持っていた先生)が、ひど いクラスを担任させられて、鬱病になり、病気離退職に なっていく。
③都市圏を中心に、学校崩壊現象(学級崩壊ではない)が 起こってくる。
①については、大学が身構えなければならない。
採用試験に合格させるだけに必死になっている風潮があると聞いているが、とんでもないことである。
採用されてからのことを十分考えなければならない。
②については、実力がある先生たちが、異動先でひどいクラスを担任させられて潰れていくケースを何度も見聞きしている。もう数限りなくあると思っていい。
異動する先生は、身構えなければならない。
自分に自信がある先生ほど危ないのである。
③についても、事例をいくつも聞くようになった。
1つの学校で1年間に先生が6人辞めていく事例、学校全体のクラスが学級崩壊になっている事例、……さまざまである。
ほんとに、いつのまにか学校が「ブラック企業」になっていたのである。
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