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つれづれなるままに~良いお年を~

●山形のあるりんご農園に、いつもこの時期、りんごを頼む。
  限りなく無農薬にしているりんごである。
  そのなかで、「わけありりんご」を頼む。

  キズがあるりんごで、市販できないりんごである。
 それを頼む。

 これがおいしい。
 人は見栄えの良いりんごを選ぶのだろうが、キズのあるりんごの甘さは格別である。
 
 外山滋比古さんの『リンゴも人生もキズがあるほど甘くなる』(幻冬舎)にもそのことが紹介されている。

 ★ ★ ★
 青森に行った帰りに、朝市に寄ってリンゴを買った。キズのあるリンゴを売っているおばあさんがいる。こちらが、
「キズのあるリンゴの方が甘いんですよね」
 と言うと、おばあさんが、
「東京の人のようだけど、よくごぞんじです。みんなにきらわれています」
 という意味のことを土地のことばで言った。うれしくなってもち切れないほど買ってしまった。」
 ★ ★ ★

 ここから外山さんは、「人間にも似たことがある。」と続けるのである。
 失敗のキズをいっぱいもっている人ほど、人間の甘みが出てくるのである、と。

●フェイスブックに載っていた記事。
   「あるなあ~~」と思ってしまう。

 ★ ★ ★
「子ども観」

 学校で研究授業が行われた日。研究授業を行う学級を除いて、それ以外の学級は自習になる。研究授業が行われる学級に全教員が集まり授業を見る。そんな中、同じ階の1つの学級から大きな声が聞こえてくる。日頃から荒れているクラスだ。そんな学級はもちろん静かに自習をすることができない。大きな声で注意をする子の声や、それでも遊ぶ子の声などが聞こえている。その担任の先生は、そんな声が聞こえる度に、怒った顔をして教室に入り、怒鳴る。「またうるさくして!」「静かにしなさい!」そんなことを1時間の授業の中で3回程繰り返していた。

 そんな荒れている隣の学級は、対称的に静かに自習をしている。僕と同年代の女性の先生が担任をしている学級。特別になにか事前指導したわけではない。「静かにね。」と言って自習にしたらしい。
 事前指導でいうと、荒れている学級担任の方が念入りにしていたと思う。それでもこれだけ対称的な自習になる。
 どうしてなのだろうか。いろんな理由はあると思うが・・・
 静かに自習をできた学級の先生とは仲がよく、ここ最近は毎日放課後におしゃべりをしたり、授業のことを話したりしている。そこで気づいたことがある。

 ここからが僕の考察。
 
 静かに自習をしていた学級の先生はいつも僕に、「うちのクラスはいい子ばっかりだから助かっている。」とか、「最初から優しい子たちだったから、楽させてもらってる。」など、子どもたちに対して肯定的なことを言う。子どもや同僚がいない、二人で話す時にも学級の子に対して肯定的なことばかり言う。否定的な言葉を一回も聞いたことがない。僕にこれだけ肯定的なことを言うんだから、多分、日常的に子どもにも「優しい」とか「助かってる」と伝えているだろう。そして、保護者にも連絡帳や学級通信で肯定的な言葉かけをして、それが保護者から子どもに伝えられる。ちょっと穿った見方をすると、子どもたちは先生の期待に応える行動を日々とっているのではないだろうか。先生から「優しい子がいっぱいのクラス」とラベリングされたことで、本当に優しい子がとるであろう行動を無意識にとっているのではないか。「みんなならできる」とか、そんな肯定的なラベリングの積み重ねで学級を上手に運営しているのではないか。

 一方、荒れている学級の担任は、その逆の否定的なラベリングをしている。職員室でも、学級の子に対して「また、嘘をついてた。」とか、「悪ガキばっかりで大変」などと言っている。そんなラベリングをしてる先生は、例え直接子どもに言わなくても、よく思っていないというメッセージがきっと態度に出てしまうだろう。そして、その否定的なラベリングに応える行動をとっているのかもしれない。その先生、保護者への電話連絡でもよくトラブルになる。言葉の端々に出ているのかもしれない。そして、保護者も子どもに今の担任の悪口を言うのではないか。そして、子どもも不満がどんどん溜まっていく。悪循環でしかない。

 多分、ずっと荒れた学級をもったために、「子どもは悪さをする」という子ども観ができあがっているのかもしれない。そして、そんな先生は50代。いまさらその子ども観を変えられないのかもしれない。
 ★ ★ ★

●これもフェイスブックで見つけた記事。
 ほんとなのかな、と思ってしまう。
  ★ ★ ★
小学校採用 政府方針に現場困惑/半数を英検準1級に

2018年12月29日 9時33分
しんぶん赤旗   

 小学校の新規採用教員の半数以上が英検準1級相当の英語力を有すること―。安倍政権が2019年度予算案に盛り込んだ採用方針が、「ハードルが高すぎる」(近畿地方のある県の教育委員会の採用担当者)と現場に困惑を与えています。

 小学校での英語の教科化に向け、安倍政権は小学校の英語の専科教員を1000人加配するための費用を予算案に計上。ところが財務省は、加配を受けられるのは新規採用する小学校教員の50%以上が英検準1級相当以上の英語力を有する自治体だと言いだしたのです。

 すでに今期の教員採用試験が終わっており、文科省は「来年度達成できる自治体はない」として、今後達成状況などに応じて配分する仕組みを考えるとしています。ただ、新規採用の半数以上に英検準1級相当以上を求める点では、財務省と違いはありません。

 東北地方のある県の担当者は「県として採用目標を決めても、教員養成を担う大学が対応できるのか」と疑問を呈します。取材で初めて加配要件を知り絶句する県の担当者も。

 中国地方のある県の担当者は半ばあきれ気味に言い放ちます。「50%以上なんて考えられない。何年かかっても達成できる県は出てこないだろう」

上からの政策誘導が問題

 全日本教職員組合の宮下直樹書記次長の話 学校現場はいま、いじめや貧困などさまざまな課題を抱えています。現場の要求ではなく上からの政策誘導だというのが一番の問題です。

 教育予算は本来、全国どの子にも豊かな教育を保証するためのものです。各自治体はそのために教員採用の計画を立てています。そこに予算を使って政府が介入し、ときの国や財界の思うような教育へと政策誘導することはやめるべきです。

 低年齢からの英語教育が子どもの発達にどのような影響を与えるのか、格差拡大につながらないかなどの懸念があります。加配が全国で1000人となると、各県や政令市あたりでは十数人にすぎず、到底現場の要請には応えられません。
 ★ ★ ★
 ただでさえ、新採の受験者数が減っているのに、こんなことになったら、ますます減っていくのは目に見えている。
 とんでもないことである。
 もし、ほんとうにこのことが実施されていくとするなら、間違いなく新採用は減っていく。
 政府は、学校現場や教師たちに対して、何か違う思いをもっているのではないかとさえ思われてくる。
 とにかく、現場を知らなさすぎる。そのひどさは、呆れるほどだ。

●30日、テレビでレコード大賞を見た。
 欅坂46の「アンビバレント」と、乃木坂46の「シンクロニシティ」は、良かった。
 この2つのグループは、他のグループに比べれば、歌も踊りも、格段の違いがあるのではないか、と素人判断で評価する。

 途中で寝てしまったが、乃木坂の「シンクロニシティ」が、2年連続でレコード大賞を受賞したと翌日の新聞で知ったが、そうだろうなあと思う。

●今年もこうして暮れていく。
 このブログも、細々と、何とか続いている。

 「つれづれなるままに」は、その時々に心にひっかかったことを書くようにしている。
 そして、今私が行っている仕事を明らかにすること。
 このことが残されたことである。
 
 どうぞ皆さん、良いお年をお迎えください。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

野中先生,ご無沙汰しております。佐世保の山中です。
「子ども観」の記事を大変興味深く拝読しました。
子どもは分かっていると思います。
この先生は自分たちを愛してくれているのか,
大切にしようと思っているのか,
本気で育てようとしているのか,
本気で叱ってくれているのか,
しっかりと教えようとしているのか
一生懸命に学んでいるのかなどです。
授業から戻ってきた教師は,生徒のマイナス面を言う教師が多いように感じます。
この空気も生徒に伝わっていくものということが分かっていないのようです。
私が初任者言っている言葉で,次の2つがあります。
「きび・たの」
「こわ・やさ」
きびしいけど,たのしい先生
こわいけど,やさしい先生
こんな教師を生徒たちは求めているのではないでしょうか。
野中先生,今年もいろいろなことを学びたいと思っていますので,どうぞよろしくお願いします。

投稿: 山中太 | 2019年1月 1日 (火) 11時18分

山中先生、あけましておめでとうございます。早速のコメントありがとうございました。 「きび・たの」「こわ・やさ」は、良いですね。私も使わせてください。

投稿: 野中信行 | 2019年1月 2日 (水) 14時50分

野中先生

ご無沙汰しております。といっても、覚えていらっしゃらないかもしれませんが。
2015年1月頃、病休中に先生にご相談させていただいた30代地方教師です。

あれから教員を辞めました。当時の校長から病休中に「きみには期待しているから、復職したときに体育主任含め重要ポストを用意している。もう君にしか任せられない」と言われて糸がぶつりと切れてしまいました。

それでも教育への熱を捨てきれず現在は先生方を支援する業界でお仕事をさせてもらっています。
今日は、仕事の関係で久しぶりに先生のブログを拝見する機会があり、当時を思い起こしてコメントをさせていただきました。

現在、先生方の業務を間接的に支援する立場で学校を俯瞰して見ると、当時以上に先生方を取り巻く環境は厳しいものになっていると感じております。本記事の政府からの通達?もフェイスブックで見てうーん、と思っていました。

そんな中、野中先生のブログで励まされ、現場でなおご活躍されているであろう先生方の様子を見て他人事ながら嬉しく思っています。
今、学校の先生方の負担をどう減らしていくか、考え、提案する仕事を行っています。当時の苦しかった自分を救うかのような思いです。
野中先生のブログにたくさんヒントをいただき、なかなか先の見えない中ですが教職に希望が見いだせる、そんな世の中にしていきたいと願っております。

取り留めなく、また本記事とも関係ないコメントで申し訳ございません。これからも応援しております。

投稿: 元地方教師 | 2019年1月 7日 (月) 18時27分

元地方教師の方、コメントありがとうございました。
 こんな形で、再びコメントをもらえるなんて、うれしい限りです。
 このような生き方をするんだ、と思いました。
 転んでも、ただでは起きなかったんですね。
 ありがとうございます。
 私も、もう少しがんばっていきますよ。

投稿: 野中信行 | 2019年1月 8日 (火) 16時21分

 元地方教師さん、はじめまして。
 かなり遅くなってしまいましたが、私の感想を述べます。

 2015年1月の関係箇所を読ませていただきました。
 先生の力量、やり方は全く度外視します。なぜなら、日々改善しようとされていたし、教職を離れてからも関わりを持たれている点からです。おそらく心身共に健康になって復帰され、条件さえ整えば、きっと立派な実践をされただろうと断言いたします。

 全くひどい環境だと思いました。論外中の論外です。
 私が権限あれば、学校機能の停止命令すら考えます。
 理由は以下の通りです。(1は「機能停止命令から除きます)

1 学級崩壊で心身共につかれきっていたこと。
 
 ・「生徒しない」こどもが核をにぎっていたことでしょう。


2 先生の実践を痛烈に批判する「同僚」
 
 ・かぎかっこをつけたのは批判的にとらえたからです。傷のなめあいでもいい、同情のしあいでもいい、助けなければいけないのに痛烈に非難するなんて言語道断。そんな「連中」は「即・職場から退場」とすらいいたい!!!!


3 校長のわけのわからない「妄言」

 ・病休なら医師の診断がおりているはずで、診断書には「とにかく休ませること。職場の話はしないこと。接触もしないこと。旨がかいてある(言われている)はずです。(←私が経験しています)

 ・校長なので、状況を聞かなければならない(年度末は特に)ことが生じるので、最低限の接触はしかたありません。しかし、学校内にいた時の状況はわかっているはずです。赴任前とは全然違うとわかるはずです。ふつうの感覚なら「まあ、休め。治ってからいらっしゃい。それまで待つから」となるはずです。それを「君しかいない。重要ポストだの・・・体育主任だの・・・」
 これを読んだとき、「校長ってロボット?心のない人?昔の思考しかできない人?」と真剣に思いました。全くありえないからです。激励がマイナスに働くケースがあるのを知らないとしか思えません。

 
 まだほかにもあるかもしれませんが、文面を読む限りこれくらいです。
 でも、こういう「超ブラックな」職場って珍しくないんでしょうね。


 私が26の時、療養休暇をとりました。へんな「児童」「一部同僚」のせいでしたが。
 しかし、私は3ヶ月とわりと軽くすみました。これは、校長と多数の理解ある同僚のおかげでしょう。何とか復帰し、今に至っています。
 あれから26年たちましたが、何とか続けております。

 元地方教師さんと私は状況が違うと思います。(若く経験も浅く、力量もなかった) 
 が、同僚からやり方を攻められ、校長からへんなことを言われたとしたら、今の自分がいたか?全くちがった道を歩んでいたかもしれません。


 元地方教師さん、ぜひ後方支援をお願いします。
 私もあと12?年。(定年延長が順調に伸びれば)何とかやっていきます。
 その後も、何らかの形の後方支援はしようと思います。

 お互い、心身の健康には留意しましょう。
 それでは、失礼します。

(野中先生、毎回コメントの「流用」、申し訳ありません。そしてありがとうございます。今後も、読ませていただきます)

投稿: TOSS超末端教師 | 2019年3月 9日 (土) 12時24分

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