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2018年12月

つれづれなるままに~良いお年を~

●山形のあるりんご農園に、いつもこの時期、りんごを頼む。
  限りなく無農薬にしているりんごである。
  そのなかで、「わけありりんご」を頼む。

  キズがあるりんごで、市販できないりんごである。
 それを頼む。

 これがおいしい。
 人は見栄えの良いりんごを選ぶのだろうが、キズのあるりんごの甘さは格別である。
 
 外山滋比古さんの『リンゴも人生もキズがあるほど甘くなる』(幻冬舎)にもそのことが紹介されている。

 ★ ★ ★
 青森に行った帰りに、朝市に寄ってリンゴを買った。キズのあるリンゴを売っているおばあさんがいる。こちらが、
「キズのあるリンゴの方が甘いんですよね」
 と言うと、おばあさんが、
「東京の人のようだけど、よくごぞんじです。みんなにきらわれています」
 という意味のことを土地のことばで言った。うれしくなってもち切れないほど買ってしまった。」
 ★ ★ ★

 ここから外山さんは、「人間にも似たことがある。」と続けるのである。
 失敗のキズをいっぱいもっている人ほど、人間の甘みが出てくるのである、と。

●フェイスブックに載っていた記事。
   「あるなあ~~」と思ってしまう。

 ★ ★ ★
「子ども観」

 学校で研究授業が行われた日。研究授業を行う学級を除いて、それ以外の学級は自習になる。研究授業が行われる学級に全教員が集まり授業を見る。そんな中、同じ階の1つの学級から大きな声が聞こえてくる。日頃から荒れているクラスだ。そんな学級はもちろん静かに自習をすることができない。大きな声で注意をする子の声や、それでも遊ぶ子の声などが聞こえている。その担任の先生は、そんな声が聞こえる度に、怒った顔をして教室に入り、怒鳴る。「またうるさくして!」「静かにしなさい!」そんなことを1時間の授業の中で3回程繰り返していた。

 そんな荒れている隣の学級は、対称的に静かに自習をしている。僕と同年代の女性の先生が担任をしている学級。特別になにか事前指導したわけではない。「静かにね。」と言って自習にしたらしい。
 事前指導でいうと、荒れている学級担任の方が念入りにしていたと思う。それでもこれだけ対称的な自習になる。
 どうしてなのだろうか。いろんな理由はあると思うが・・・
 静かに自習をできた学級の先生とは仲がよく、ここ最近は毎日放課後におしゃべりをしたり、授業のことを話したりしている。そこで気づいたことがある。

 ここからが僕の考察。
 
 静かに自習をしていた学級の先生はいつも僕に、「うちのクラスはいい子ばっかりだから助かっている。」とか、「最初から優しい子たちだったから、楽させてもらってる。」など、子どもたちに対して肯定的なことを言う。子どもや同僚がいない、二人で話す時にも学級の子に対して肯定的なことばかり言う。否定的な言葉を一回も聞いたことがない。僕にこれだけ肯定的なことを言うんだから、多分、日常的に子どもにも「優しい」とか「助かってる」と伝えているだろう。そして、保護者にも連絡帳や学級通信で肯定的な言葉かけをして、それが保護者から子どもに伝えられる。ちょっと穿った見方をすると、子どもたちは先生の期待に応える行動を日々とっているのではないだろうか。先生から「優しい子がいっぱいのクラス」とラベリングされたことで、本当に優しい子がとるであろう行動を無意識にとっているのではないか。「みんなならできる」とか、そんな肯定的なラベリングの積み重ねで学級を上手に運営しているのではないか。

 一方、荒れている学級の担任は、その逆の否定的なラベリングをしている。職員室でも、学級の子に対して「また、嘘をついてた。」とか、「悪ガキばっかりで大変」などと言っている。そんなラベリングをしてる先生は、例え直接子どもに言わなくても、よく思っていないというメッセージがきっと態度に出てしまうだろう。そして、その否定的なラベリングに応える行動をとっているのかもしれない。その先生、保護者への電話連絡でもよくトラブルになる。言葉の端々に出ているのかもしれない。そして、保護者も子どもに今の担任の悪口を言うのではないか。そして、子どもも不満がどんどん溜まっていく。悪循環でしかない。

 多分、ずっと荒れた学級をもったために、「子どもは悪さをする」という子ども観ができあがっているのかもしれない。そして、そんな先生は50代。いまさらその子ども観を変えられないのかもしれない。
 ★ ★ ★

●これもフェイスブックで見つけた記事。
 ほんとなのかな、と思ってしまう。
  ★ ★ ★
小学校採用 政府方針に現場困惑/半数を英検準1級に

2018年12月29日 9時33分
しんぶん赤旗   

 小学校の新規採用教員の半数以上が英検準1級相当の英語力を有すること―。安倍政権が2019年度予算案に盛り込んだ採用方針が、「ハードルが高すぎる」(近畿地方のある県の教育委員会の採用担当者)と現場に困惑を与えています。

 小学校での英語の教科化に向け、安倍政権は小学校の英語の専科教員を1000人加配するための費用を予算案に計上。ところが財務省は、加配を受けられるのは新規採用する小学校教員の50%以上が英検準1級相当以上の英語力を有する自治体だと言いだしたのです。

 すでに今期の教員採用試験が終わっており、文科省は「来年度達成できる自治体はない」として、今後達成状況などに応じて配分する仕組みを考えるとしています。ただ、新規採用の半数以上に英検準1級相当以上を求める点では、財務省と違いはありません。

 東北地方のある県の担当者は「県として採用目標を決めても、教員養成を担う大学が対応できるのか」と疑問を呈します。取材で初めて加配要件を知り絶句する県の担当者も。

 中国地方のある県の担当者は半ばあきれ気味に言い放ちます。「50%以上なんて考えられない。何年かかっても達成できる県は出てこないだろう」

上からの政策誘導が問題

 全日本教職員組合の宮下直樹書記次長の話 学校現場はいま、いじめや貧困などさまざまな課題を抱えています。現場の要求ではなく上からの政策誘導だというのが一番の問題です。

 教育予算は本来、全国どの子にも豊かな教育を保証するためのものです。各自治体はそのために教員採用の計画を立てています。そこに予算を使って政府が介入し、ときの国や財界の思うような教育へと政策誘導することはやめるべきです。

 低年齢からの英語教育が子どもの発達にどのような影響を与えるのか、格差拡大につながらないかなどの懸念があります。加配が全国で1000人となると、各県や政令市あたりでは十数人にすぎず、到底現場の要請には応えられません。
 ★ ★ ★
 ただでさえ、新採の受験者数が減っているのに、こんなことになったら、ますます減っていくのは目に見えている。
 とんでもないことである。
 もし、ほんとうにこのことが実施されていくとするなら、間違いなく新採用は減っていく。
 政府は、学校現場や教師たちに対して、何か違う思いをもっているのではないかとさえ思われてくる。
 とにかく、現場を知らなさすぎる。そのひどさは、呆れるほどだ。

●30日、テレビでレコード大賞を見た。
 欅坂46の「アンビバレント」と、乃木坂46の「シンクロニシティ」は、良かった。
 この2つのグループは、他のグループに比べれば、歌も踊りも、格段の違いがあるのではないか、と素人判断で評価する。

 途中で寝てしまったが、乃木坂の「シンクロニシティ」が、2年連続でレコード大賞を受賞したと翌日の新聞で知ったが、そうだろうなあと思う。

●今年もこうして暮れていく。
 このブログも、細々と、何とか続いている。

 「つれづれなるままに」は、その時々に心にひっかかったことを書くようにしている。
 そして、今私が行っている仕事を明らかにすること。
 このことが残されたことである。
 
 どうぞ皆さん、良いお年をお迎えください。

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低学力児がいなくなった!~算数共同研の報告~

  算数の共同研究を行っている。
 ブログで申し込まれた先生との共同研究である。
 
 どの単元で研究をしていくのかを先生方が選ばれて、その単元テストを私の方へ送ってもらえる。
  私は、そのテスト分析をして、資料(復習テストと宿題)を作成して、送付する。
 そして、その先生方に授業と共に、その資料を使用してもらうわけである。
 
 特別なことは何もない。
 授業は教科書通りに進めてもらえばいい。
 
 ただ、時数が13時間ならば、その時数を守ってきちんと1時間1時間を厳守してほしいということ。それが私の希望である。
 
 普通通りの授業(「味噌汁・ご飯」授業を期待しているが)で、きちんきちんと進めて、そこで研究の成果が出てきたら、それが「ほんもの」であると考えているからである。

 ★
 共同研究を行っている1人の先生から、実践された2単元のテスト結果が送られて来る。
 臨任の1年生担任の女性教師O先生。
 今年採用試験に合格し、来年度から初任の先生になる方である。
 
 単元は、「たしざん」(繰り上がり)と「ひきざん」(くりさがり)。
 この繰り上がりと繰り下がりの計算が、1年生の集約になる。それほどに大事な単元である。
 
 この計算を、子供たちにどの程度身に付けさせられるかが、これからの算数に大きな影響を与える。だから、待ったなしの単元。
 ★
 結果はどうなったのか。
 
 <たしざん>
 クラス全体の平均は、以下の通り。
 技能         50/50
 数学的考え方         50/50
 知識理解       50/50

 これは、これは、すごい結果。1年生というのは、成績は良くなるのが、それにしても、これはすごい結果。
 
 <ひきざん>
  クラス全体の平均は、以下の通り。
 技能         49/50
 数学的考え方     47/50

 低学力児
 A 
 技能………… 50/50
 数学的考え方  50/50

 B
 技能………… 50/50
 数学的考え方 50/50

 C
 技能…………  50/50
 数学的な考え方 50/50 

 低学力児は、3人とも満点。
 もうすでに低学力児ではなくなっている。
  ★
 O先生からは、メールで次のような連絡を受けていた。

 ★ ★ ★
おはようございます。
金曜日に繰り下がりのあるひき算が終了しました。
子どもたちが中で毎日の復習テストが楽しみとなっていました。
楽しみになるように、2点加えたことがあります。

1.ストップウォッチを用意し、投影機で電子黒板に写し、復習テストが終わった後にタイムを伝えました。
 

   クラスでは、どの教科も個々のプリントなどが終わった後「はい。」と返 事をさせています。その返事に合わせてタイムを読み上げました。すると、 低学力児も家で宿題を見てもらい、確実に行ってくるようになりました。 そのことで、タイムも速くなり自信になっているようでした。

2.宿題を丸付けし、直しを行わせてから復習テストを実施しました。
 これは、共同通信で他の先生がやっておられていたことです。
 子どもたちは、算数が得意になった、できるようになった、
 

  自分はやればできると話しています。
 その姿や、会話が私はとてもうれしいです。また、このことで他者を受け入れようとする姿も見られてきました。
 課題プリントでつまづいている子がいると自然と業間休みに子ども同士教えあっています。きっと頑張れば、できるという自信ができ他者に目を向けるゆとりがでてきたのだと私は思います。
  ★ ★ ★

 この結果を受けて、考えたことを書いてみる。

1 1年生は、確かに業者テストで良い点数を取る子供たちが多い。
  私も4回1年生を受け持ったことがあるので、それはよく分かる。
  
  しかし、家庭での保護者の関わりによって、大きく違ってくることがある。もう1年生の段階で、大きく差ができている場合が多い。
  
  それでも、このO先生のクラスは、家庭的にも恵まれているのではないかと思われる。そんなに落ち込んでいる子供がいない。

2 それにしても、このような結果を生み出していくのは至難なこと。
  普通の公立の小学校なのであるから。
  しかも、O先生は臨任の経験があるが、まだ正式には採用されていない先生。
  それで、この結果を生みだしている。

3 共同研究の「たしざん」を始めてから、徐々に低学力児が変わっていく様子をO先生は、メールで連絡されてきていることがあった。

  ★ ★ ★
 たしざんの単元にはいり、宿題、復習テストは⑥が終わりました。
 クラスに、集中力が短く理解力も難しい子がいます。
 
 しかし宿題と復習テストを始めてから、意識が変わりました。

(今までの様子)     
・問題が解けなくても無関心  
   ↓
(宿題と復習テストを始めてから)
 ・分からないと必死で考え、泣き、隣の子に教えてもらう。
  解き直し、担任にできたことをアピールしあきらめずに問題に向き合うよう    に
なった。

(今までの様子)
・宿題はやってくるが間違いがあっても直さない。                         

     ↓

  (宿題と復習テストを始めてから)
  ・間違いをすぐ直し、担任に持ってくる。

 先日、この児童が「算数が好きになった。分かるようになった。」と叫んでいました。

 保護者からも、算数がわかるようになり家族にくりあがりのたしざんの計算の仕方を教えてくれたと私に様子を伝えてくださりました。

 しかし、まだ課題はあります。新しい問題をみると解けないことも多いです。引き続き、子どもたちと授業をすすめていきます。
  ★ ★ ★
  このメールから分かることは、やはり、共同研究の復習テストと宿題が効果を発揮していることである。
 
 その効果とは、以下の2つ。
 1つは、問題に数多く当たることでなされていること。
 2つ目は、低学力児を変えていること。

4 O先生のクラスは、今私たちが望んできた目標像のクラスとして現れている。今まで(今もそうだが)クラスに低学力児が数人いることは当然のことで、その子たちを引き上げることは望んではいても、現実はできないままに、上の学年に上げて行っている。
   
  しかし、O先生の実践は、低学力の課題はまず1年生なのだということを明らかにしている。
   この学年をうまく通過させていけば、低学力児の落ち込みは少なくなり、学習への意欲は保たれていく。そのように判断される。

5 O先生は、採用前の臨任教師であることを書いた。
  この先生が、このような実践をされている。稀有なことであろうか。
  
  このO先生は、「味噌汁・ご飯」授業研究会に所属はされていなかったが、私たちの講座に参加されていて、熱心な勉強家であった。
  「味噌汁・ご飯」授業も、実践されてきたはずである。それが、このような結果に結びついていると、私は予測する。
   
  その気になれば、誰でもが、このような実践を提起できるのだと、可能性を感じる。
 
 

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いつのまにか「ブラック企業」になっていた!

   前回のブログで、初任の先生のクラスに問題のある子供たちを集めて、担任をさせたという事例を載せた。
  これについて、ブログで感想をもらった。
  ★ ★ ★
 新卒の方に、厳しい学級を持たせる。
  きっと、その校内では、他の教員が持ちたくなかったのでしょう。
   私も、40歳手前の異動で、噂通りの厳しい状況の学級を持たされ、体調を崩した経験があるので、その新卒教員の方がどれだけ苦しかったかが想像できてしまいます。夢を持って教職に就いたのに、こんな結果に…ほんとに辛く、また、心に深い傷が残っているのでは…と思うと、胸が痛いです。ベテランに近づく自分でさえ、想像以上にダメージを受けたのですから。
   しんどい学級、学年、児童を避ける教員は周りにもたくさんいます。自分は異動し、苦しい時に「誰も持ちたくなくて…持つ人がいなくて」と言われました。さらには、その学級の様子やトラブルに対する指導への不満さえも言われました。サポートもほとんど…
。そして、あの人は期待外れだと。
   結局、教員とは言っても、人間。自分のことばかり、苦しいところは上手く逃げながら上手く働いていく。楽なところばかりを上手にこなし、さらには、そこで、自分をよりよく見せたがる。評価される。そういう教員が大半です。校内人事を泣いて断る教員も今までに数回見てきています。それで、断れてしまうところがさらには怖いですが…。
   情熱や信念を持ち続けながらも、教育現場はこんなもんだと半分あきらめ、上手く生きていかないといけないと感じるようになりました。でも、若い方には、夢ややりがいなどを伝えていかないといけないとも思います。心と体も大切にしながら頑張ることも。
   それにしても、新卒教員を潰した校長、学校に怒りがおさまりません。
 ★ ★ ★
 私の親しい先生からも次のような感想をもらっていた。

 ★ ★ ★
 この現象は、今首都圏では当たり前に行われているやり口です。
私も13年前初任の時、前年度3クラス中2クラスが学級崩壊をした学年を持たされた経験があります。かなりクセのあるクラスで肝を冷やすことが多く、いつもクタクタでした。ギリギリの状態だったのを昨日のように覚えています。

つまり、首都圏で当たり前に行われてきたものが、全国各地に波及してきたのだと思います。
地方は、首都圏などの大都市圏で問題になったことが遅れて現れる傾向にあります。

地方もついに余力が無くなってきた証拠でもあります。これから、全国各地でこのような事案が増えるのではと危惧してしまいます。
 ★ ★ ★
 今、3年未満の先生たちが辞めていく比率が、小中の先生で48.5%(塾の先生も含めて)である(平成24年厚生労働省)。
 2人に1人の割合いで辞めていっている。

 こういう現象の裏には、どうにもならない酷い実態があることが分かる。
  ★
 これから目立って進んでいく現象は、3つだと私は考えている。

 ①都市圏を中心に(かなり地方も危うくなっている)大学  出たての初任者がクラスを担任できなくなる。
 ②異動した先生(高学年を受け持っていた先生)が、ひど  いクラスを担任させられて、鬱病になり、病気離退職に  なっていく。
 ③都市圏を中心に、学校崩壊現象(学級崩壊ではない)が  起こってくる。

 ①については、大学が身構えなければならない。
 採用試験に合格させるだけに必死になっている風潮があると聞いているが、とんでもないことである。
 採用されてからのことを十分考えなければならない。

 ②については、実力がある先生たちが、異動先でひどいクラスを担任させられて潰れていくケースを何度も見聞きしている。もう数限りなくあると思っていい。
 異動する先生は、身構えなければならない。
 自分に自信がある先生ほど危ないのである。

 ③についても、事例をいくつも聞くようになった。
 1つの学校で1年間に先生が6人辞めていく事例、学校全体のクラスが学級崩壊になっている事例、……さまざまである。

 ほんとに、いつのまにか学校が「ブラック企業」になっていたのである。


 

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つれづれなるままに~緘黙の子供が話す~

●12月1日は、名古屋で「教育と笑いの会」に出演する。
 5分は、とびこみ授業での自己紹介の様子、そしてあとの15分は、「3・7・30の法則」の出会いの「3」日間を紹介。
 この3日間は、出会いであり、「野中先生っておもしろいなあ!」という印象を与える時間になる。
 得意の「怖い話、汚い話、おもしろい話」をする。
 ここでは、一番最初にする「へびとう〇〇」をし、そして「怖い話」の概略を紹介する。
  東京の会でも話したことであり、また名古屋にも呼ばれて話すということになる。
 もうこれで終わりである。

●12月5日、東京北区の梅木小学校へ行く。
 北区学級経営部会の授業研究会に講師として呼ばれたのである。
 6年のS先生の授業を見る。
 ベテランの先生。
 すばらしい授業。
 
 何がすばらしいかと言えば、先生も子供たちも、実に自然に振る舞っていること。
 
 さまざまな積み重ねがあることを実感される。
 今まで1000人以上の先生たちの授業を見てきたが、こんな授業は、一握りにしかいないほどである。

  私が注文をつけたのは、写真を見て、子供たちが話し合いをする時間が15分あること。
 これについて、「このクラスの子供たちはできるが、他のクラスではできない」と注文をつける。
 
 課題を細分化して、時間を短く設定すること。
  私ならば、1つの課題で3分。
 もう1つの課題で3分。
 6分で終わる。
 15分は長すぎるのではないかという注文であった。

●12月6日、鳥取へ行く。
 7日に、鳥取市立の中ノ郷小学校で、中学校区の合同研究会があり、そこへ講師として呼ばれていたのである。

 6,7日と鳥取駅前のワシントンホテルに泊まる。
 鳥取へ来たときには、いつもここに泊まる。
 鳥取は大好きな町で、ここへ来ると落ち着く。

 7日は、4時間目に4年1組でいつもの国語の授業をさせてもらう。
 事前に担任の先生と打ち合わせをしたときには、緘黙の児童がいるということでちょっと身構えて授業に入る。

 列指名でどうなるかと心配したが、ちゃんと発言する。
 そして、もう一度自分から手を挙げて発言する。
「大丈夫ではないか!」と。
 これはうれしくなる。
 
 クラスの子供たちも、反応が良くて、とても授業に乗ってくれて、改めて「授業は楽しいなあ」と実感する。

 講座は、90分。
「学級を軌道に乗せる『学級づくり』『授業づくり』を考える」。
 講師の席に私が着くと、近くの先生たちが「今日はありがとうございました」と挨拶される。
 このような先生たちなのである。
 だから、話の聞き方もみごと。
 笑ってもらいたいところではちゃんと笑いがあり、真剣に聞いてもらいたいところでは、真剣である。
 うれしくなる。
  ★
 8日、午前11:30の飛行機。
 とにかく寒い。
 夜から雪が降るという天気で、雪にあわず何とか羽田へ戻ってくる。


 

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現場の教育力がここまで落ちた!

 「学び合い」の西川純先生が、フェイスブックに以下のようなことを書かれている。

 ★ ★ ★
 最近、他ゼミの学部卒業生が1年もたたずに教師を辞めたという話を聞きました。本当にビックリしました。能力的にも、性格的にも教師向きの人です。驚いて、その人の指導教員に聞いたら酷いのです。新任の彼にその学年の手のかかる子供を集めたクラスを担任させたそうです。現場の教育力はここまで地に落ちたかと情けなくなり、その学校の校長を思い浮かべ「恥を知れ!」と毒づきました。
 上越教育大学教職大学院には教員採用試験に合格したのにもかかわらず、名簿登載期間延長の制度を使って大学院に入学する人がかなりいます。私の研究室に3人います。そして、大学院1年の時に受験して合格して、名簿登載期間延長を利用して2年目を学ぶ人がいます。これって凄いですよね。働いていたら年収400万円はもらえます。2年間だったら800万円です。2年間の大学院の学費、生活費も加えたら1000万円の遺失利益があります。
…………

 ★ ★ ★
 新任の先生のクラスに、手のかかる子供を集めて担任をさせるという学校がある。その事例を西川先生は紹介している。
 その先生は、辞めている。
 ほんとに酷いことである。
 
 初任の先生は、どんなに元気で、能力がありそうに見えても、所詮初任者である。複数の問題のある子供たちへの対応がうまくできるはずはない。
 そんなことが分かっているのに、担任をさせる。
 そして、無残にも潰していく。
 
 このような事例は、珍しいことではない。
 学校は、ブラック企業と言われているが、まさにその通りのことをやっている。
 
 学校現場が、初任の先生を育てられなくなっていると聞いているが、現実には、このような事例は進んでいく。
 ★
 西川先生は、以下のようにも書かれている。 

  ★ ★ ★
 さて、私には心配なことがあります。
 新潟県小学校の倍率は1.2倍です。複数の都道府県の受験者を考慮すれば1倍を切っています。そして、新潟県には名簿登載期間の延長制度はないのです。1年後にどれだけ生き残れるか?新潟県の学校現場の教育力が問われます。
追伸 私が受験した頃の東京にはA採用、B採用、C採用がありました。A採用は確実に採用される人です。B採用はおそらく採用される人です。C採用はもしかしたら採用される人です。ちなみに私はB採用でした。その私が学力的には最底辺の学校の物理教師として採用されたのです。私が生き残れたのは、一にも、二にも、三にも、職場であり、先輩教師のおかげでした。それを思うと、学生さんが可哀想で仕方が無いです。
 ★ ★ ★
 新潟が、採用の倍率は1.2倍(私は、1.3倍と聞いていた)である。
 これは、日本で最低の倍率。
 多くの都道府県が、3倍を切り始めている。
 要するに、教師になろうとする人たちが、少なくなっているのである。

  もう1つ新潟で心配なのは、新潟の小学校で何が起こっているかである。
 前回にブログに書いたことだが、また書いておく。

文科省から「平成29年度 児童生徒の問題行動・不登校など生徒指導上の諸問題に関する調査結果について」が出された。
 都道府県別の発生件数を見る。
  小学校の場合である。
 ベスト5は、以下のようになる(1000人当たりの発生件数)。
   平成29年度
 1位 島根県  18.2
 2位 神奈川県 12.5
 3位 沖縄県  12.4
 4位 青森県  10.9
 5位 新潟県  10.0
 
 平成28年度
 1位 島根県  12.8
 2位 神奈川県  9.9
 3位 新潟県   9.2
 4位 岐阜県   8.3
  5位 沖縄県   7.1
 
 平成27年度
 1位 神奈川県  7.2
 2位 高知県   6.6
 3位 岐阜県   6.1
 4位 大阪府   6.0
 5位 島根県   4.9            

 政令指定都市では、ベスト3が次の通り。
 1位  横浜市  18.4
 2位  新潟市  18.0
 3位  相模原市 13.3
 横浜市、相模原市が神奈川県である。

 新潟で何かが起こっている、と思っていい。
 もちろん、新潟だけの問題ではないが、小学校で大きな地盤沈下が起こっている。
 それは何だろうか?


 

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