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2018年10月

第3回「野口国語」継承セミナーの開催

   第3回「野口国語」継承セミナーiN東京
          ~国語科授業の指導技術を磨く~

  【目的】
 確かな学力形成を図るため、野口芳宏先生のもつ指導技術と教育理論を学び、他者に伝達できる力を培い次代に継承する。
(1)学力形成を保障するための指導技術と根底にある教育理論を学ぶ。
(2)学んだことを活かして国語科授業の活性化を図ると共に、職場等に還元   する。

◆期 日  平成30年11月17日(土) 10:00 ~ 16:40

◆会 場  東京未来大学  B121教室   東京都足立区千住曙町34-12  
            ・東武スカイツリーライン(東武伊勢崎線)「堀切」駅より徒歩2分
            ・京成本線「京成関屋」駅より徒歩8分
            ・JR常磐線・東京メトロ千代田線・東京メトロ日比谷線ほか「北千住」駅より徒歩15分
       
◆日 程
    9:30 ~ 10:00  受付
   10:00 ~ 10:05   開講挨拶と日程説明
    10:05 ~ 10:20  「野口国語」の可視化・文字化  事務局:松澤正仁      15分
    10:25 ~ 11:10   模擬授業1 内田 聡先生(東京)
            6年 説明文教材「笑うから楽しい」(光村)      25分
            ・授業の協議及び野口先生の指導助言              20分
    11:15 ~ 12:00   模擬授業2 熊谷久美子先生(埼玉県)
           4年 説明文教材「アップとルーズで伝える」(光村)   25分
            ・授業の協議及び野口先生の指導助言             20分
    12:00 ~ 13:00   昼食・休憩
    13:00 ~ 13:45   模擬授業3 早川広幸先生(愛知県) 
                      3年 詩歌教材「ののはな 谷川俊太郎」(東書)    25分
                      ・授業の協議及び野口先生の指導助言            20分
    13:50 ~ 14:35   模擬授業4 須永吉信先生(栃木県)
                      5年 物語文「わらぐつの中の神様」(光村)           25分
                      ・授業の協議及び野口先生の指導助言            20分
    14:45 ~ 15:30   野口先生:講師授業 「くじらぐも」光村一年下      45分 
    15:35 ~ 16:20   野口先生:講話「低学年の国語指導の重要性」       45分
    16:20 ~ 16:30  「模擬授業受講書」伝達、アンケート記入
    16:30 ~ 16:40   閉講挨拶と次回予告
                ※会場後始末・移動
    17:30 ~ 19:30   懇親会(希望者:野口先生との教育談義)※時間帯の変更有
       
◆参加費  模擬授業者・一般参加者 3,000円   学生 1,000円 (当日受付で)
 
◆申 込 「こくちーず」の「第3回野口継承セミナー」のページから
              https://kokucheese.com/event/index/531876/
      あるいは 個人メールへ 松澤 saffron@mxi.netwave.or.jp
        【件名】第3回「野口国語」継承セミナーin 東京 参加申込

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つれづれなるままに~いじめの低年齢化~

  ●最後に受け持った生徒のI さんから大学院への合格通知が来た。
 東京大学の大学院だ。「おっ~~~」。
 
 しかも、びっくりしたのは、漫画で4枚にも渡る合格報告である。
 その漫画は、まさにプロ。
 もうすぐにでも、漫画家デビューできるというものである。大変な才能。
 
 研究者になるということだが、この漫画を活かす道を選んだ方がいいと、感動しながらこの漫画を読む。

●『新任教師1年目の教科書』(学陽書房)の校正原稿が来る。
 やっと仕上がった原稿である。
 来年の2月に出版予定。
 初任者指導の集大成とも言える本になる。

 現役の頃から長く初任者コーディネーターをしてきた。
 退職して、3年間初任者指導をする。
 そして、今でも多くの教育委員会と連携して、初任者指導の仕事をやっている。

 これらの経験から学んだことをすべてこの本に注ぎ込んだことになる。ふぅ~~。

●文科省が、平成29年度の問題行動発生についての結果を報告している。前のブログで書いたとおりである。
 いじめについてのことをここで書いておきたい。
 
 認知されたいじめが、41万4378件。
 過去最多ということ。
 
 文科省は、「初期段階でいじめを見つけられている」と前向きに評価している。
 報告件数が多いというのは、取り組みの成果だというわけである。
 このことで、報告の様変わりが起こっている。
 
 以前は、「いじめが多い」ことは恥ずべきことだという認識が一般的であった。
 だから、報告はできるだけ少なくするというのが、教育委員会や学校現場の実状であった。

 ところが、文科省の評価が変わったことで、どんどん報告するように様変わりした。
 「どんどん」というのは、誤解が生じるが、実際はそうだと指導主事に聞いたことがある。
 
 いじめだとは思われないことも、子供が「いじめられた」と言えば、1つのいじめだとカウントするのだ、と。
 ★
 いじめのとらえ方も大きく変わっている。
 被害者が、「いじめられた」と言えば、いじめだと認めることになっている。
 これらの状況で、いじめが多くなっている。

 では、いじめは減っているのかと言えば、それはありえない。自殺に結びつくいじめが多発していることを考えれば、深刻な課題である。

 これほど「いじめ」はダメだとキャンペーンが張られてきたのに、減らない。
 子供たちは、いじめはダメだと分かりながら、それでも自分のストレス解消やささやかな満足感を充たすために、いじめを行う。
 
 人をいじめて、自分がささやかに満足する。 
 人間として最低な感覚に陥っていることを感じない。

 これは何の敗北であろうか。
 親の子育ての敗北であろうか。
 教育の敗北であろうか。
 それとも、大きく日本社会全体の敗北であろうか。
 ★
 今回の文科省の結果報告を見ながら、はっきりしてきたのは、いじめの低年齢化である。

 2010年のグラフによれば、学年別認知件数は、次のようになっている。

 1位 中学1年 16370件
 2位 中学2年 11834件
 3位 小5年   7585件
 4位 小6年   7549件
 5位 小4年   7102件

 それが、2017年になれば、次のようになる。

 1位 小2年  62546件
 2位 小3年  59681件
 3位 小1年  56834件
 4位 小4年  54944件
 5位 小5年  47095件

 この7年間で、これもまた様変わりしている。
 数の増加にもびっくりするが、その学年の順位にもびっくりする。
 
 前回のブログで、「小学校で何かが起こっている」と書いたが、その事実を裏付けている資料である。

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小学校で何かが起こっている!

   文科省から「平成29年度 児童生徒の問題行動・不登校など生徒指導上の諸問題に関する調査結果について」が出された。
 
 各新聞とも、その結果が発表されている。
 我が家の新聞(朝日新聞)にも、その結果が載っている。
 いじめの増加、不登校児童の増加などが大々的に報道されている。

 しかし、これらはその新聞の記者による注目した内容が記されているだけで、実際には、大切な問題が抜けていることがある。
 私は、面倒だが、実際に文科省から出されている結果を印刷して読み進む。ものすごい分厚さ。
 ★
 今まで注目していたことがある。
 「学校管理下における暴力行為発生数の推移」になる。
 
 小学校は、平成9年~平成17年までは横ばい。
 平成18年から少しずつ上がり始めている。
 
 ところが、平成27年から急激に上がり始める。
 昨年(平成29年度)は、どうなっているのか、ということになる。
 
 中学校は、平成26年から下がり始めている。
 高校も、ずっと横ばいを続けている。
 ★
 小学校は、暴力行為発生件数は、平成26年度10609件、平成27年度15870件、平成28年度21605件、平成29年度26864件とずんずんと上がっている。

 統計を取り始めたのが、平成9年である。
 その時には、1304件。それから20年でおよそ20倍に膨れあがっている。

 何かが小学校で起こっている。
 そのように見た方がいい。
 
 特に、この3年間は異常な上がり方をしている。
 ここには、何かがある。

 この現象は、中学、高校では起こっていない。小学校だけの現象になる。

 何が起こっているのか。
 ★
 都道府県別の発生件数を見る。
  小学校の場合である。
 ベスト5は、以下のようになる(1000人当たりの発生件数)。
   平成29年度
 1位 島根県  18.2
 2位 神奈川県 12.5
 3位 沖縄県  12.4
 4位 青森県  10.9
 5位 新潟県  10.0
 
 平成28年度
 1位 島根県  12.8
 2位 神奈川県  9.9
 3位 新潟県   9.2
 4位 岐阜県   8.3
  5位 沖縄県   7.1
 
 平成27年度
 1位 神奈川県  7.2
 2位 高知県   6.6
 3位 岐阜県   6.1
 4位 大阪府   6.0
 5位 島根県   4.9            

 急激に増え出した27年度からのベスト5。
 分かることがある。
 
 神奈川県は、ずっと上位。
 政令指定都市では、ベスト3が次の通り。
 1位  横浜市  18.4
 2位  新潟市  18.0
 3位  相模原市 13.3
 横浜市、相模原市が神奈川県である。

 27年度以前は、大阪府が上位だったが、27年度以降は上位にない。
 
 反対に、島根県が、平成27年度は、5位だったのが、28,29年度はトップになっている。
 この県には、何かが起こっている。
 
 地方では、沖縄、青森、新潟が気になるところである。

 このことから分かるのは、もう関東圏、関西圏の都市圏で暴力行為が起こっているわけではなく、地方へ問題が波及していると、とらえるべきであろう。

 ただ、この数字が必ずしも確かなものかというのも考えておかなくてはならない。
 
 きちんと正確な報告を求めているところは、確実に数字はあがる。それだけ問題は起こっているわけである。
 しかし、いい加減な対応をしているところは数字も上がらないということになる。
 ★
 一体何が小学校では起こっているのか。
 すぐに予想がつくのは、学級崩壊が増えていることについてである。

 今では、ほとんど都道府県単位で、これらの実状の発表はないが、確実に増えているということは明確であろう。
 
  いじめも、小学校の場合、平成27年度より急激に増え出している。
 ほとんど暴力行為の件数と同じようなグラフの推移である。
 学級崩壊が起こると必ずそれに付随して、そのクラスでは、深刻ないじめが起こるが、それを証明しているとも言える。

 

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まだ相対評価をやっている学校がある!

   2学期制では、10月の体育の日をはさんで、1学期が終わり、2学期が始まっている。

 通知表のことを、さまざまな先生方に聞く。

 驚くことに、いまだに相対評価で行っている学校がある。
 しかも、それが多数派である。

 学年で、上がり下がりがあまりないように調整するというのである。
  つまり、Aは何人ぐらい、Bは何人ぐらい、Cは何人ぐらいと設定する、と。
 ★
 教育政策として、相対評価から絶対評価(到達度評価)に変わったのは、もう15年ほど前のことである。

 現役の頃、その渦中にいて、評価委員会の委員長として通知表を変えていくことを担った。
 
 まず、評価規準(ノリジュンと言っている)を整えた。これは、すべての学校で行っている。
 
 つぎに、評価基準(モトジュンと言っている)を設定した。
 これをやっていない学校があまりにも多すぎる。
 これがないために、いまだに相対評価をやっているのである。

 そして、最後に通知表を全面的に改定した。
 ★
 絶対評価に移行していないで、相対評価をいまだにやっている学校に対して、罰則はないのか。
 ある大学の先生に対して聞いたことがある。
 通知表を出すことが、強制されるものではないので、それはむずかしいということであった。
 
 ただ、いまだに相対評価をやっているということが明らかになれば、教育委員会からの指導が入ることは明らかであろう。
 公教育としてはありえないことだからである。
 ★
 必ず、クラスの中で、Cを何人かつけなくてはならないというのが、相対評価である。

 クラスのみんなが、設定している基準に到達しているならば、Cはいなくなるというのが、当たり前のこと。

 私は、算数の共同研究で、クラスにいる低学力児の底上げを目標として取り組んでいる。

 ところが、Cを必ずつけなくてはならないとするならば、Cの子供がいてくれることで、担任はほっとするという。

 それでは、教師は、低学力児を底上げしていく取り組みなんかするはずはないではないか。

 教師としては倒錯した感覚。

  きっと「おかしい!」と思いつつ、そういうことを言えなくて泣く泣くCをつけている先生もいるはずである。

ブラック企業というのは、こうして内から作られていくのである。

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「うるせ~~」「めんどくせ~」と言われて

  東京のO区での初任者指導研修会。
 昨年に引き続きである。

 生活指導がテーマ。
 
  講座の中で、こんな課題を出す。
 「こんな子供がいます。あなたはどう対応しますか?」
 
「始終落ち着きがなく、隣の子供にちょっかいを出す。注意をすると、『うるせ~~』『消えろ~』と暴言を吐き、時には暴力を振るったりする」

 そして、4人グループで、1人がやんちゃな子供になり、あとの先生たちが、その対応を演じる、というロールプレイ。

 初任の先生たちは、こういう発達障害などの子供たちに、困り果てている。
 どう対応していいのか、迷っているわけである。
  ★
 これに対して、今さまざまな対応が出されてきている。
 
 たとえば、脳科学者の平山諭さんは、『満足脳をつくるスキルブック』(ほおずき書籍)のなかで、ADHD、アスペルガー症候群、反応性愛着障害は、脳の働きの問題として捉えられるようになっていると、提起されている。

 脳の働きを良くすれば(満足脳にしてあげれば)、改善していくという提起である。

 脳には、2つのネットワークがある。
 1つは、報酬系神経ネットワーク。もう1つは、不安系神経ネットワーク。
 
 報酬系神経ネットワークは、給料のようなもので、もらうとうれしくなる。
 一方の不安系神経ネットワークは、給料をもらわないようなもので、不快や嫌悪が広がる。

 だから、報酬系神経ネットワークを強くすれば、満足脳にすることができる、ということ。
 反対に、不安系神経ネットワークを強くしてしまうと、人への警戒心が現れ、対人関係がうまくいかなくなる。
 
  大変分かりやすい。
 報酬系神経ネットワークを強くする働きには、その1つとして「セロトニン5」を実践することだと、いう提起がある。

 セロトニン5とは、次の5つ。
 ①見つめる
 ②ほほ笑む
 ③話しかける
 ④ほめる
 ⑤触る
 ★
 超やんちゃな子供が、「めんどくせぇ~~」「うるせぇ~~」と言ったら、どう反応するか?

 平山先生は、「《そ》が付く言葉は有効である」と言われている(『満足脳にしてあげればだれもが育つ!』(ほおずき書籍)
 ★ ★ ★
 《そ》が付く言葉は有効である。 
「そーなの」「そうなんだ」「そうか」「そうだよね」などは、相手の心を傷つけない。事実を認める言葉だからだ。《ど》が付く言葉もいい。導入段階で使える。
「どうですか」「どうしたの」「どれどれ(話してごらん)」「どうぞ」「どういたしまして」などだ。
 ★ ★ ★
 だから、「めんどくせぇ~~」「うるせぇ~~」と言ったら、「そーなの」「そうか」と対応すればいい。

 また、平山先生は、「ほめること」について、次のような5種類の方法も提示されている(上記の本)。

 ★ ★ ★
1 短いフレーズで元気よくほめる。
 「すてき」「ばっちり」「すごい」など。

2 名前を付けて特定化してあげる。
 「すてきですね、菜々子さん」「ばっちりだよ、一郎君」 など。

3 成長や達成を実感できるようにほめる。
 「できるようになってきたね」「やったじゃない」など。

4 にっこりほほ笑んで事実を話題にする。
 「(ノートに)書いてる、書いてる」「(ノートに)消して る、消してる」「いい顔、いい顔」など。かまってもらっ ている感じが出て満足度は高まる。2回繰り返すとリズミ カル(音楽)になるので脳は喜び効果的だ。

5「(集団から離脱している場合)中に入ってくれたらう  れしいな」「(教科書を出していない場合)出してくれた ら、先生、チョーうれしい」など。
 ★ ★ ★
 反対に、言ってはいけない言葉がある。

 〇そんなことは言ってはいけません。
 〇「まだできないの」「なにやっているの!」などの
  否定の言葉
  〇何度言ったらいいの、など。

 ★
 1つのグループに実演をしてもらった。
 やんちゃな子供になった、1人の男の先生の演技がうまくて、皆さんからどっと笑いが起こる。

 このような対応をこれから研修ではどんどん入れていかねばならないのだと、そう強く感じた。

 
 

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つれづれなるままに~小二教育技術11月が発売~

●小学館から出ている『小二教育技術』11月号に、原稿を書いた。特集原稿である。
 「11月の荒れ、これでクラスは回復する」
 8枚も書いたのである(笑)。

  Photo


  「11月の荒れ」は、大変である。
 もう回復不可能と言われるほどなのだ。
 それは、担任と子供たちとの関係が、もう修復不可能なほどにこじれてしまうからである。
 
 そういう状態に何ができるか。
 いやいや、苦労したのである。
 その苦労のあとを読んでいただきたい(笑)。

●それは一日検診から始まった。
 久しぶりに一日検診を受けたのである。
 
 結果は、胃に萎縮性胃炎が見られるというもの。
 原因は分かっていたが、再検査を受けた。
 
 「癌が隠れていたら困りますので胃カメラで検査しましょう」となったからである。
 
 受けに行った。
 異常ありません。
 
 今度はピロリ菌の検査というのだ。
 血液検査でピロリ菌はいないとなっていたのだが、今度は呼気での検査という。
 
 検査をしたら、次には医者による検査結果の通知がある。一々それに出かけなければならない。
 私は時間があるので、行けるが、仕事を持っていたら、これは大変。
 
 今、医療はこのようになっている。
 7月3日に一日検診を受けて、もはや10月が終わろうとしているのに、まだ引き摺っている。
 
 その間、何も異常がないのに、このように引き摺る。
 いわゆる、ここで一々「お金を落とさせる」わけだ。
 これが一部の医療の実態である。

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日常授業の改善(3)

「日常授業の改善」を書いた。
 

    三重の中林先生に、「教室はドラマ30」という初任者に出している通信で、私が書いたものを引用してもらっている。
ありがたいことである。
 最後の感想のところで次のように書かれている。
 ★ ★ ★ 
 野中信行先生の文章には過激な言葉が並んでいます。うなづくところもあれば、指導書を見ていてもそれをアレンジするのだがら、スカスカではないと思ってみたり。
 同感するところは日常授業の充実とそのための「全員参加、リズム・テンポ、小刻み活動」ということです。
 「学び合い」の学習ではそのどれも欠けていました。というか、この考えの対論としての「学び合い」でした。
 4人の初任者の皆さんが何年後か、この野中先生の文章を見るとき、自分の姿と重ねることのないようになってほしい。………
 ★ ★ ★
 過激だと言われている(笑)。
 意識して極端に書くことは、確かにある。
 でも、今回の「日常授業の改善」というテーマで書いたことは、「リアルな現実」である。

 指導書を見ることは問題はない。いや、それなくしては、もう「日常授業」をこなしていけなくなっている。多くの先生たちのこと。

 しかも、それはつかの間の「斜め読み」なのだ。
 それでしか、対応し切れていない現実がある。
  ★
 だから、授業がスカスカになるのである。
 
 教材の工夫をすべきだと言われる。
 反対する人はいない。
 その通り。
 できれば、そうすればいい。
 
 でも、そんなことは「日常授業」では無理だ。
 教科書でいい。
 子供たち全員が持っているのである。
 それを使わない手はない。

 指導書も使っていい。
 だが、いつまでもそれを読まなければ授業ができない状態ではまずい。
 指導書は、単元目標の確認や本時の目標の確認程度に止められるようにしたい。

 教科書を読んで、それを1時間で、どのように教えていくかが考えられるように早くなりたい。
 ★
 むしろ、私が強調したいのは、その「指導の展開法」なのだ。
 ここを変える。
 
 なぜ、変えるのか。
 
 多くの先生たちの授業の展開は、子供たちにとって、「飽き飽き」するものだから。
 
 ①話を「聞くだけ」があまりにも多すぎる。
  先生だけがずっとしゃべっている。
 ②一部の子供だけが始終発言する。
  ほとんどが傍観者になっている。
 ③ゆっくり、丁寧で、いつも授業が中途半端で終わる。

 これらを変える。
 
 「聞く」だけの授業→「集中する」授業 に変える。
 
  なぜ、「集中する」授業なのか。
 
 それは、子供たちが一番望んでいるから。
 子供たちは、どんなに「つまんない内容」(教科書に載っていることは、ほとんどがつまんないのである)でも、いつのまにかそれに「集中している」という状態に変えてほしいのである。
 ★
 先日も、兵庫県の三木市で、授業をした。
 4年生の初任者のクラス。

 いつもの詩の授業である。
 谷川俊太郎さんの詩を使う。

 授業は、黒板に詩を書いて、それをノートに写し、それを一人ずつ読んで行く。それが基本の進め方。
 おもしろくもないはずである。

 だが、子供たちは楽しそう。手応えもずいぶんある。

 どうして、このシンプルな進め方に、子供たちは乗ってくるのか。

 それには、授業の展開法に工夫を凝らしているからである。
 ★
 この授業では、展開法の工夫を、4つの条件で構成した。
 
 ①全員参加
 ②スピード・テンポ
 ③フォロー(ほめたり、認めたりすること)
 ④小刻み活動法

 「日常授業」の改善では、「日常授業を乗り切る3条件」を提案したが、今回は、それにフォローを付け加えている。
 
 これらの4つの「構成要素」を使って、「日常授業」の展開を変えていければ、子供たちはいつのまにか「集中してきますよ」という提案である。

 70点の授業でいい。
 「日常授業」は、80点以上を望む必要はない。
 
 50点以下の「すかすか」状態を克服するのである。
 それが、「日常授業」の改善というテーマになる。
 
 

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つれづれなるままに~北海道と兵庫県に行きました~

●9月25日に、北海道へ行く。
 登別の幌別西小学校の公開授業研究会に呼ばれている。

 新千歳空港を久しぶりに訪れる。
 ここへ下りるとほっとする。
 何か郷里へ来たような感覚になる。
 ずいぶん、この空港を利用したのである。

 ここから南千歳を経由して、幌別まで行く。1時間。
 この駅には、二度目になる。
 泊まるホテルも二度目。

 夕方に着き、ホテルから眺める景色は絶景。
 幌別の山々に夕日が沈み込む様子が、あざやか。
 こんな景色を久しぶりに見た感じで、しばし見とれる。
 ★
 幌別小は、道教委の学校力向上の事業を引き受けて1年目の学校。何から何まで初めてで、最初からさまざまなシステムを作らなければならない。
 大変な労力である。

 26日、午前中に先生たちの授業を見せてもらい、3時間目に、5年生の教室で、私もいつもの詩の授業をする。
 
 おもしろい授業。2年目の先生だが、良い学級経営をしていることがよく分かる。

 午後から公開授業研の授業を見せてもらう。
 そして、1時間、体育館で講演である。

 若い先生たちが多く、これから期待できる。
 がんばってほしいな、とエールを送る。
  ★
 26日、登別駅に教頭先生に送ってもらい、そこから新千歳空港まで急ぐ。
 20:00の飛行機。
 家に帰り着いたのは、夜11:00過ぎになる。
 フウッ~~、忙しい一日だった。

●10月4日に、新神戸に行く。
 5日に、兵庫県三木市の初任者向けの授業研究会に呼ばれている。
 この日は、三宮のホテルに一泊。

 そのホテルのレストランで夕食。
 サラダを頼むと、4人分ぐらいの大盛りサラダ。
 ウワァ~~~ということになる。
 レジで、「ウサギになった感じだったよ。」と言うと、笑い、笑い。
 ★
 翌日5日、9時過ぎに指導主事の先生がホテルに迎えに見える。
 三木市のM小学校まで40分ばかり。
  このM小で、初任者の2人が、授業をし、そして私が5時間目に授業をすることになっている。

 2年の初任の先生は、国語の「お手紙」の授業。
 4年の初任の先生は、国語の「ごんぎつね」の授業。

 この2つの教材ともに、よく知られたものである。
 初任者は、よくがんばって授業をしたことになる。
 望むことは、いろいろあるが、やはり精一杯に授業はされたことになる。
 ★
 講座は、他に希望された先生方を含めて30人ばかり。
 2人の先生の授業を検討し、私が初任者に望む内容を伝える。
 

  講座の最後に、「授業が上手になるとっておきの方法」を伝える。
 自分の授業を録音して聞く。これである。
 先生たちが一番嫌がることになる。
 「一人研究授業」と言っている。

 初任者の中で、すでに4人の先生がやっていて、「いいね」ということになる。

 最初に聞くと、
 ①冷たい言い方、嫌な声 
 ②しゃべりまくっている 
 ③何を言っているか分からない 
 ということになる。
 15分ぐらいで聞けなくなって、録音を止める。
 
  ここからなのである。
  自分では、15分ぐらいしか聞けない自分の授業。
 それを子供たちは、毎日5時間も6時間も聞いているのだと想像力が働くかどうかなのだ。
 ★
 終わったら、すぐ新神戸の駅へ送ってもらう。
 自宅まで帰るのに、また3時間。
 横浜へ着くと、小雨。昼頃からずっと降っているのだ、と。
 
 
 

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仕事への手応えを取り戻す~ここへ戻っていく~

 算数の共同研究をやっている。
 すでに2学期の単元に挑戦してもらっている。
 共同研をやっている一人のS先生からメールをもらった。
 
 ★ ★ ★
現在、研究の単元の最中ですが、子供たちの様子が変わってきました。
以前から全員参加を常に意識していたつもりでしたが、それは単なる「つもり」だったことを痛感しています。
クラスには発達障害の子が6人おりますが、その子たちの様子が特に違います。ついてきているどころか、授業を楽しんでいます!
「○秒でやります」「○年生のスピードです」
「先生と同時に書き終わります」など、具体的な目標を示すだけで、目の色、鉛筆の走りが全く違いました。先日いただいた算数の授業記録の、野中先生の指導言はまさに目から鱗、でした。
 また、低学力児も力をつけてきています。
九九が微妙な子も、「過去のことは気にしないよ。これから変われるように頑張ろう」と声を掛けると、毎日空き時間に九九の練習をし、授業についてこれるようになりました。子供をやる気にさせるとはこういうことを言うのだなあと勉強になりました。学校行事で算数の時間が潰れると、その子が「先生、今日算数の授業ないのが残念です。算数やりたかった〜」とまで言うようになりました(笑)嬉しいことです。子供の向上的変容は教師の頑張るエネルギーになるなあと感じました。

授業中の手応えは感じつつあるので、数字で結果を出せるように更に邁進してまいりたいと思います。
 ★ ★ ★
 ★
 「日常授業」の改善について書いてきた。
 その中で、多くの先生たちから無くなっていこうとしている最大のものが仕事への「手応え」なのだと指摘した。
  これについて、校長を経験された横藤雅人先生から次のように指摘を受けた。
 ★ ★ ★
 「一番大きなものは、仕事に『手応え』がなくなること」も全面的に同感です。その構成要素が「学力がつかない」「低学力児の固定化」「授業力が上がらない」の3要素というのも慧眼です。
 学校経営をしていた立場から言いますと、「説明責任」とか「危機管理」「多様性への対応」「個性の尊重」などなどへの対応をするために、何のためにするのかも、やって効果があったのかも分からない「アリバイづくり」文書づくりにとられる時間の増大も、仕事への誇りや面白さ、手応えを失わせる大きな要因だと感じます。
 ★ ★ ★
 重要な指摘である。
 「手応えの無さ」の構成要素を「学力がつかない」「低学力児の固定化」「授業力が上がらない」の3つのまとめとして上げてあるのは、その通りである。
 
  上にあげたS先生が、算数の共同研究でどれほどこの「手応え」が出てきているのか、分かってもらえるであろう。
 横藤先生が指摘されている、3つの構成要素をS先生は克服していかれている。

 教師は、どこで、何に、喜びを感じ、仕事への充実感を増していくのか、はっきりしているのである。
 
 ここへ戻っていくことである。

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