つれづれなるままに~北見へ行ってきました~
●7月17日、北海道の北見へ行く。
北見市教育委員会から呼ばれての学校訪問である。
昨年から2校ずつ訪問している。
17日の2時頃に女満別空港へ着く。ひんやりしている。
ジャケットを持ってきて良かった。
低温注意報が出ていると、テレビは報じていた。
15°である。「寒い!」。
35°の横浜から来ている。実に20°の違い。
ちょっと体がおかしくなる。
★
18日、北見市立中央小学校を訪問。
朝10時過ぎに学校へ着くと、運動場で鹿5,6頭が走り回っていたと聞く。パトカーが何台も来て、大騒ぎであったらしい。
学校は広くて広くて、廊下など横浜の3倍ぐらいの広さ。
3,4時間目、先生たちの授業を見せてもらう。
そして、5時間目に、3年生の教室で、いつもの詩の授業をさせてもらう。
他校からも先生たちが参観されていて、教室ではなく、教室前の多目的の場所で行う。
子供たちは、乗りまくり、どんどん発表する。
そのために、予定していたこともできなくて、うれしい悲鳴である。
おもしろい子供がいっぱい。
子供たちの感想。
「のなか先生またおあいしたいです。先生、すごくたのしかったです。またあったらべんきょうおしえてください。」
「たのしすぎてきんちょうしませんでした。とても楽しいをこえていました。すごかったところはものまねじょうずなのです。またきてほしいです。」
「どきどきし、はらはらしました。」
放課後、1時間だけ「学力向上」に絞って話をする。
★
19日、北見市三輪小学校を訪問。
すばらしい環境の学校。
このように北海道は、学校がすばらしい。
うっとりする校舎である。
この学校は、今年から道教委の学校力向上の事業を引き受けられている。
3,4時間目に先生たちの授業を見せていただく。
先生たちの数が多くて、1教室3分だけだが、抜きんでた授業力を発揮している先生たちが何人か。
それは数分で分かる。
ここ6年間で、1000人近くの先生たちの授業を見てきて、数分で、その先生の授業力が分かってくるようになった。
見る視点をはっきりして、そこを見れば分かる。
5時間目に、また5年生に詩の授業をする。
すごい、すぐれた子供たちが何人もいて、授業をしながらなんと楽しいことかと痛感する。
授業が終わって、階段を下りようとすると、その1人の男の子がおいかけてきて、「先生、楽しい授業でした。ありがとうございました 」と挨拶にきてくれた。
★
授業は「味噌汁・ご飯」授業をしている。
決して「ごちそう授業」ではない。
私は、「小刻み活動法」を駆使して、小刻みに、指導言と活動を繰り返して授業を組み立てている。
日頃、先生たちはつまんない授業を繰り返している(笑)。 内容もさして面白くも楽しくもないのだから、つまんなくなるのは当たり前。
だけど、つまんない内容を、つまんないままに繰り返していてはならない。子供たちは、飽き飽きしている。
別に、毎日楽しく、おもしろい授業をやれというのではない。そんなことが日常的にできるわけがない。
私たちは、平凡な日常で過ごしているのであるから。
ただ、1つだけ「小刻み活動法」を使えば、必ず子供たちは授業に集中する。集中せざるをえない。
集中する授業をつくればいい。
そのためには、ただ黙って聞く時間をできるだけ少なくして、活動の時間を小刻みに設定していけばいい。
それだけである。
そして、フォローを数多く。
褒めたり、認めたり、励ましたりを数多くするのである。
ただ、それだけではだめだ。
厳しいことも、付け加える。
授業では、「書くのが遅い!」「ノートを開くのが遅い!」「手の上げ方が下手だ!」……などの叱りもいれる。
★
人は、「褒める」と「叱る」の割合いが「3:1」でないと、ポジティブな気持ちにならないと言うことらしい。
これは、数学者マルシャル・ロサダが提起した「ロサダの法則」である。
優良な会社は、「6:1」、超優良な会社は「9:1」の割合いで部下を褒めているということ。
『任せ方の教科書』(角川書店)で、出口治明さんが紹介されていた。
ほとんどを「叱る」だけで過ごしている先生方は、おおいに耳が痛いことである。
★
19日の夜遅く、横浜へ帰ってきた。
また、35°の世界への復帰である。
「今年は、秋が早く訪れるはずだ」と願いながら、暑さにふうふう言っている。
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