考えるためのツールを紹介~今泉浩晃さんのマンダラート~
現場で生きていて、心がけていたことがある。
①よく見る
②それが何かと考える
③打つ手を処方する
④行動する
現場を生きていくための処方箋である。
しかも、この4つは、瞬時に考え、行動する。
だから、若いときには、よく失敗した。
しかし、現場で子供たち相手に格闘しているわけで、うまくいくことばかりはない。
何か行動しなければいけないところが現場である。
「理論を実践に」などと格好良い言葉があるが、そんなことは考えてはいられない。
その時の精一杯の対応しかできないのである。
そこで大切なのは、それまでの経験を反芻して自分の中にしっかりと蓄えをもっているかどうか、なのである。
それが、瞬時に試される。
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現場教師を37年間やってきて、一番何が自分にとって問題だったのか。
つくづく私の中に残っている結論がある。
それは、「考える」ことがあまりにも不足していたことである。
でも、現場教師は、「考えて」なんていられない。
それが自然である。
その場その場で思ったことで行動する以外に方法はないのであるが…。
「考える」なんて言っているが、実は考えてなんかいない。 ただ、その場で思っているだけ。
現場教師としてやっているときには、こんなことは思ってもいなかったのである。
そのことをしたたかに思い知らされたことがある。
定年退職後のこと。
★
5/15のブログで「大谷翔平が身に付けた冷静な適応力とは?」のことについて書いた。
大谷翔平が、高校1年生に使っていた「考えるためのツール」も紹介しておいた。
これの原点は、今泉浩晃さんのマンダラートである。
すでに高校1年で、考えるためにツールを使いこなしていたことになる。
これを見て「すごい!」と思われるのは、8つの考える要素(セルと言うのだが)の中に「メンタル」「人間性」「運」が入っていること。
技術をいかに高めるかだけに拘っていないのだということである。
ここがすごい。
恐らく、大谷は、今故障をしているが、どうするかをこのマンダラートで考えているのではないかと予想する。
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「私も考えてはいるのです!」と言われる人は多いのだが、それは「思っているだけ」。思うことを、考えると勘違いしているのである。
「考える」ためには、そのための「ツール」が必要。
それを提起したのが、今泉浩晃さんなのである。
これを模倣している本があるが、原点は今泉さんである。 ★
今泉さんが、どんな提起をされているのか。
一番ピンときた提起が今泉さんが中学生に向けて書かれたマンダラート入門である。とても分かりやすかった。
これを今「味噌汁・ご飯」授業研究会で一緒だった秦安彦先生がブログに連載されている。
https://dousureba2.blog.so-net.ne.jp/
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「中学生のためのMandal-Art 入門」はデザイナー今泉浩晃先生が、全23回にわたってFacebookのiMandalArtサイト・ノートに連載された記事です。
現在もこのサイトでノート過去記事を遡ればみることができます。
今回、私のブログに転載する許可を得ました。
転載にもしばらく時間がかかりますが、2回分ずつご紹介します。
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マンダラートは簡単な方法である。
やる気になれば、すぐにできる。
私が退職後に身に付けたのは、この「考える」ことである。
このツールを使って考えた。
日々の手帳も、これを使っている。
手づくりである。
私の日常には、もうなくてはならないものになっている。
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