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初任者指導の先生たちの講座へ行く

  鳥取の倉吉に行った。
 今回は、初任者指導の先生たちへの研修会である。
 鳥取県全体から145名の先生たちが集まっておられて、会場はぎっしり。

 一度だけ数年前に千葉の柏市で、指導の先生たちへ話をしたことがあったのだが、今回で2回目になる。

 これから3,4年の間に、地方の教育現場では大きな変動が起きる。
 初任の先生たちがどっと入ってくる事態である。
 そのために、その先生たちを指導する先生たちも、数多く必要になるのである。
 ★
 ところが、事態はうまくいっていない。
 初任者と指導の先生たちの間で、齟齬が起きている。
 いくつかの原因がある。

 1つは、指導の先生が、自分なりの指導をされた頃と同じような厳しい指導をするのだが、それが初任者に合わない。厳しい指導が合わなくなっている。

 2つ目は、指導の先生が、指導の方法で、具体的な指導を持っていないこと。ずれた指導をしている。
  今、最初(1ヶ月)は、まず学級の基盤をしっかり作っていくことから始めていかなければならなくなっているのに、その指導をしない。
 
 授業の指導ばかりをする。授業をきちんと指導すればいいと思っている。

 初任者も、授業をちゃんとやればいいと思っている。
 「学級づくり」については、ほとんど大学で学んできていない。だから、必要感がない。
 
 現実的には、学級がうまくいかない。
 
 地方の場合は、まだまだ子供たちが素直であり、落ち着いているところが多い。
 その場合は、ことさらに「学級づくり」を意識しなくても
成立していく場合がある。
 だが、都市圏の学校は、もう成り立たない。

 指導の先生は、「あなたの授業が、楽しく、おもしろくないから、子供たちが荒れる。もっと教材研究をしなさい」と指導する。
 
 初任者も、自覚症状があるから、遅くまで残って教材研究をしようとする。夜の9時、10時まで。
 でも、教材研究といっても、どうやるか分からない。指導書を丹念に読み、指導案を作るぐらい。

 へとへとになる。
 それでも、クラスは良くならない。

 初任者は、「自分は教師に向いていないのだ!」と考える。
 そして、辞めていく。
 こんな事例がかなりある。
 あるY市は、1年間に4,50人の初任者が辞めていく。

 初任者も指導の先生も、授業に特化して考えている。
 
 そんなことではなく、子供たちとどういう関係を作っていくのか、どういう「学級づくり」をしていくのか、について最初指導しなくてはならないのである。

 そこがなされないためにうまくいかないのである。
 ★
 初任者指導の先生で、4人の初任者を担当している先生がいた。
 校長を退職して初任者指導に着かれた。
 始業式が終わってすぐに初任者に会って、「明日からA4 1枚でいいから授業についての指導案を書いてきなさい」と指導された。

 悪意はない。しかし、その1枚の指導案でも、初任者はパソコンで作ろうとしたら、1時間以上かかる。授業は5時間も、6時間もある。

 やらざるをえない。
 だが、クラス担任なのだ。
 その授業案づくりばかりにかかっていることはできない。 数限りなく仕事が押し寄せてくる。
 
「学級づくり」という大切なこともある。
 それは、ちょっと想像していけば分かることではないか。

 結局、4クラスのうち3クラスが学級崩壊になった。
 あとの1クラスも、4,5月は厳しかったが、1年生の担任だったから何とかなったのである。
 なぜ、こんなことが分かっているかというと、1クラスだけその後始末を私がしたからである。その先生はがんばって1年間を乗り切った。

 2人の初任者は、休職を繰り返したと聞いた。今、どうなっているのか、教師を続けているのかも分からない。

 「A4 1枚の指導案を書いてきなさい」という指導が、初任者の人生を狂わしてしまう。
 自分の思い込みだけでやろうとするから、こういうことになる。
 
 この事例だけでも、はっきりする。
 最初は、学級をしっかり作らせなければならないのである。 

 ★
 なぜ、しっかり学級を作るのかというと、それは授業を軌道に乗せるためである。
 学級は、基本的には授業で動いていく。
 
 学校の一日の時間の流れがそうなっている。
 1時間目から6時間目までの時間の流れで、ほとんど学校の時間が成立している。
 
 その時間が、豊かでなかったら、学級経営はうまく軌道に乗ることはないのである。


 

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