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崩れていく初任者の教室をどうするか(1)

  知り合いの先生が、1年生の学年主任をしている。

 隣には、初任の先生がいて、その初任者指導教員でもあるということ。

 ところが、ここへきて隣の初任の教室が崩れてきていて、困っているという連絡を受ける。
  これからどのような対処法になるのか、という質問である。
 
 初任者個々によって課題が違ってくる。 
  実際に、その様子を教室で参観できれば、その課題は明らかにすることができるが、それはかなわない。
 ここでは、一般的な傾向として書いてみることにする。

 初任の先生は、5月のこの時期に、クラスが賑やかになっている。すでに荒れているところもある。

 これから魔の6月に入る。
 5月の末に運動会を控えているところは、運動会が終わったあとが大変である。

 原因ははっきりしている。
 
 ①子供たちとの「関係づくり」の失敗
 ②踏み出していく「学級づくり」の失敗

 大きく言えば、この2つになる。
 ★
 ①の関係づくりの失敗とは、2つ。

 1つは、最初の子供たちとの関わりを、「仲良し友達先生」となろうとすることからの失敗。
 
 友達みたいに、やさしく、親愛の情を込めて関わろうとする。否定することではないが、「教師」としての関わりをしていないので、5月、6月になってくれば、賑やかになり、一部の子供たちは勝手に動き出すようになる。
 もはや、その動きを押さえることができない。

 2つ目は、クラスにいる「超やんちゃ」な子供2,3人に対する対処の方法がうまくいかず、もはや「やりたい放題」になっている。

 ★
 ②の「学級づくり」の失敗である。

 踏み出していく4月の「学級づくり」は、子供たちが安心して暮らしていけるように、仕組みとルールをきちんと組み立てていかなければならない。

 ところが、大学ではほとんど学んできていないので、どうすればいいか分からない。
 初任者には、何とか授業さえきちんとやればいいのだという認識しかない。
 
 「学級づくり」の必要感がない。
 だから、仕組みづくりも、またルール作りもうまくいっていない。
 秩序が整わない「無政府状態」になっていくのである。
  ★
 さて、どうしていくか。
 1学期の間は、まだまだ修正は可能である。

 ある学校では、九州から出てきた初任の先生が2週間で辞めて、帰ってしまったと聞いた。今年度のことである。
 ほとんど放置状態だったということ。

 今初任者は、博打のような状態におかれていると言ったのは、「学び合い」の西川純教授である。
 
 きちんと面倒を見てくれる学校へ赴任すれば、何とか1年間は凌いでいける。
 しかし、自分の面倒で精一杯の学校へ行けば、ほとんど放置状態におかれる。初任者一人で過ごしていける状態には、今学校は成り立っていない。
 そのため、辞めるか、療休に入るかになってしまう。

 その意味で、赴任する学校の当たり外れ(博打の丁半)によって初任者は左右されていると、西川先生は言われていた。

 だから、初任者ががんばれるのは、周りの支援が大きい。
 初任者指導の先生、学年の先生などがこぞって支援できれば、何とかがんばっていけるものである。

 とりあえずの方策は、3つ。

 1つ目は、「仲良し友達先生」から「教師」への転換。
 友達としての今までの接し方ではなくて、きちんと「教師」をすること。きちんと「行動化」していくこと。
 どうするか。
 
 とりあえず、2つ。
 ①授業と休み時間の区別をきちんとつけること。
  授業では、きちんとした言葉遣い、友達を「さんづけ」 「くんづけ」で呼び合うことなどを徹底する。休み時間に なったら、自由に呼び捨てやあだななどの呼びかけで関わ り合う。
  そういう関わりで、授業と休み時間のきちんとした区別 をする。

 ②叱る時は、真剣に叱ること。
  「そんなことやっちゃだめでしょ!」というような叱り 方をしない。やってはダメなことは、真剣に厳しく叱る  ことが必要。

  2つ目は、超やんちゃな子供への対処法。
  不適切な行動を繰り返し取ることで、始終注意、叱責などの措置が取られていることであろう。
 それは自然な対応になる。

 それに対して、担任に対しての反発を強めていることであろう。
 
 どうしていくか。
 ①しょっちゅう叱っていくことを止める。
  ひどいルール破り、授業の妨害などに絞って叱り、少々 のことには目をつぶっていく。
 
 ②一緒に遊ぶことを多くする
  超やんちゃな子供は、えてして教師に対する甘え方をし らない場合が多い。こちらから意図的に近づいていく。
 
 ③ほめる、認める、励ます
  叱られ慣れているが、ほめられていない。
  だから、ちょっとしたことでできたりしたことを全体の 前でほめていく。これがえらく効く場合がある。

  3つ目の方策は、ルールづくりに関すること。
 教室のルールを整えていくのである。
 それには、目標達成法を提案しておいた。
 低学年には(4年生ぐらいまでは有効)、目標達成法の低学年版として個人目標達成法「ハカセ方式」がある。
                               (つづく)

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