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『AI VS 教科書が読めない子どもたち』の与えた衝撃!(3)

  新井先生の「教科書が読めない子どもたち」について、もう1回だけ書いておかなければならない。

 アクティブ・ラーニングについてである。

 これから学校現場は、導入をしなければならない。
 学習指導要領の内容であるので、公立の学校は無視できるわけではない。実践しなければならない。
 問題は、どのように実践していくかにかかっている。
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 新井紀子先生は、アクティブ・ラーニングについては強烈に批判されている。「アクティブ・ラーニングは絵に描いた餅」である、と。

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(アクティブ・ラーニングの説明をして)なんだかとても魅力的に聞こえます。でも、ちょっと待ってください。教科書に書いてあることが理解できない学生が、どのようにすれば自ら調べることができるのでしょうか。自分の考えを論理的に説明したり、相手の意見を正確に理解したり、推論したりできない学生が、どうすれば友人と議論することができるのでしょうか。「推論」や「イメージ同定」などの高度な読解力の問題の正答率が少なくとも7割ぐらいは超えないと、アクティブ・ラーニングは無理だろうと私は考えています。
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 意味のあるアクティブ・ラーニングを実施できる中学校は、少なくとも公立には存在しません。高校でも、ごく限られた進学校です。
 このような絵に描いた餅が学校現場に導入された責任は、文部科学省よりもその方針を決定した中央教育審議会、そしてその構成員である有識者にあります。私のような一介の数学者がRSTを発明するまで、なぜ「中高生は教科書を読めているか」という事実を考えようとも、調べようともしなかったのでしょうか。なぜ、数十年前に卒業した中学校の記憶と、自分の半径5メートル以内にいる優秀な人たちの印象に基づいて、こんな「餅」の絵を描いてしまったのでしょうか。 ★ ★ ★

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 AIと共存する社会では、多くの人々がAIにはできない仕事に従事できるような能力を身につけるための教育の喫緊の最重要課題は、中学校を卒業するまでに、中学校の教科書を読めるようにすることです。世の中には情報は溢れていますから、読解能力と意欲さえあれば、いつでもどんなことでも大抵自分で勉強できます。
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 「教科書が読める子どもたち」を育てるというのは、最重要な喫緊の課題であると、新井先生は言われる。

 これは、中学校の課題でもあるが、大きく小学校の課題でもある。
 新井先生は、読解の基礎である6つの能力が、小学校教育でうまく育っていないことをRSTの調査で明らかにしている。

 その課題のために、何をやればいいのか。
 これから、この課題の対策を考えていかねばならない。
 これこそ喫緊の課題になる。
 私が考えられることは以下のこと。

 ①新井先生が言われる「教科書が読める」というのは、何を意味しているか、まずそれを明らかにする。
 ②新井先生が言う教科書を読めるというのを、どのようにすれば指導として位置付けることができるか。
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 数人の親しい友人たちに、ぜひともこの本を読んでほしいとメールを出した。
 どの先生も異口同音に「音読」をいかにさせるかが重要だと返ってきた。

 確かに、小学校の現場は、「音読」をほとんど重要視していない。

 現状は、以下のことである。
 ①国語の授業で、教科書を1,2回読ませて済ませてしまっている。
 
 ②音読カードで宿題にしている担任は多い。
  家庭で音読をしてカードにハンコを押してもらってくるというやり方。教室ではいい加減な音読指導をしておきながら、こんな宿題で間に合わせている。このハンコが 「めくらばん」になっていることが分かっていない。
 
 ③算数の授業で、例題の1問を読ませるのに、単に1,2回読ませるだけで式を書かせている。
   内容をつかめないままに、音読を済ませている。
  他の教科についても、同じような傾向になる。
  ★
 音読指導の重要性は分かる。
 でも、それだけで事足りるわけではないだろう。
 おそらく、今までの国語教育を含めて、根本的に考え直していかなければならないのではないだろうか。

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