中村健一先生の『策略 ブラック学級開き』を読む
中村健一先生の『策略 ブラック学級開き』(明治図書)を読む。
ブラック本は、この本で4冊目。
今までの3冊で、3万部を売り上げたと「はじめに」で書いてある。教育書としては、考えられない数字。
教師としての品格がないとさんざん顰蹙をかってきた本である。今までのベテラン教師ならば、きっとそういう反応をするであろう。
中村先生はそんな思惑は織り込み済み。
★
この本を読みながら、横浜の相鉄線の車中にいた。
派手な表紙。
じろじろと周りから見られた。
「何の本だろう?」と。
教育書と思えない派手さ。
ここにも編集者の思惑がある。
★
中村先生は決してとんでもないことを書いているわけではない。
私の「3・7・30の法則」を参考にされているが、提案されていることには、いくつか異論もある。
それでも、この本を評価するのは、今までの建前や品性なんかを排して、リアルな現実に真正面からぶつかっている心意気があるから。
困難な現場で、立ち竦んでいる教師たちに、これほどの応援メッセージを送っている本が、今どこにあるのだろうか。
★
私は今まで次のような例えで書いてきたことがある。
多くの先生たちが、今崖から転げ落ちているのだ。
その先生たちへ伝えるメッセージは、今までのものではダメなのである。
相変わらず、崖から落ちないように柵をどう設けようとか、落ちない方法を考えましょうとかになっている。
そんなことを何回言おうと伝わらない。
もう転げ落ちているのであるから。
このように着地するのだよと、伝える以外にないのである。
★
朝早く起きて、ここまで書いている。
今から北海道の釧路へ行くので、飛行機の中で、もう一度じっくり読んでみたい。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 「自己流」で身に付けた力量で対応できなくなっている!(2019.03.16)
- 『教師1年目の教科書』が重版になる!(2019.03.13)
- 再び横浜野口塾のお知らせです(2019.03.10)
- つれづれなるままに~飛行機ができてきた~(2019.03.09)
- 『教師1年目の教科書』(学陽書房)が発売される(2019.03.05)
コメント