« 時子先生に答える | トップページ | つれづれなるままに(2)~あれが心星ですよ~ »

横藤先生から時子先生へ

   時子先生の相談について、横藤雅人先生にコメントをお願いした。すぐに以下の内容で返ってきた。

 
 ★ ★ ★
時子さん、はじめまして。
元小学校の校長をしていた横藤と申します。

なかなかにしんどい状況ですね。
まずは、悩める子供たちの一番近くにい続けてくださり、ありがとうございます。
悩む子供たちは、口では反発していても、自分(たち)に心を寄せてくれる誰かがそばにいることによって、どうにか自分を保っていることも多いものです。時子さんが、その貴重なお一人であることに、ホッとします。

いただいた情報を読む限りでは、学校は生徒たちにとって実に良くない環境のようです。「自習」と名付けられた放置は、生徒たちの心をじわじわと追い込み、押しつぶしていくことでしょう。まして、教師が生徒の人格否定を、彼らの目の前でするなど、とんでもないことです。校長は、この実態を知っているのでしょうかね。きっと知らない、
いや知ろうとしないのではないかと思います。
強い怒りと悲しみを覚えます。

さて、そうは言っても時子さんのお立場でできることは限られているでしょう。次に、私なりに、こう考え、やってみてはと思うことを述べてみます。実際を見ていないので的外れかもしれませんが、少しでも参考になれば幸いです。

○時子さんは、彼らの悲しい姿を見ていられなくて、なんとかしたいと「ケジメをつけよう」などと声をかけているのでしょう。しかし、この声かけは、今の生徒たちには反発を招くだけと思います。彼らにしてみれば、「それを言うなら、あそこで内職している先生たちに言ってよ。」と言いたいところでしょう。
ですから、ここは、せいぜい「勉強する気にならないか。困ったな。
でも気持ちも少し分かるよ。ちょっとでもやりたくなったら、いつでも声をかけてね。」くらいの間合いがいいと思います。
子供たちは、野中先生が書かれた、アドラーの言う「子供の5つの作戦」のうち「第2、3、4の作戦」を展開中と思われます。この作戦をエスカレートさせないためには、責めないこと、彼らに責められていると感じさせないことが、まずもって大事だと思います。

○先生たちと相談の上ですが、例えば時子さん他の先生による読み聞かせを、週に1~2回実施するなどはいかがでしょう。心が優しく強くなる絵本などをほんの短時間、読み聞かせするのです。「自習」だけでは、変化がなさ過ぎます。そこで、生徒が時子さん他への信頼を取り戻し、また勇気づけられて前を向くきっかけになるかもしれませ
ん。まあ、そううまくは運ばなくても、絵本に目を向け、耳を澄ます時間があることは、彼らにとっても時子さんにとってもとてもいいことなのではないでしょうか。

○中学校の先生の中にも、心ある方はいることでしょう。そういう方を一人でいいので見つけ、少しずつ生徒たちの話が出来るようになる
といいと思います。その日の中で見つけた生徒の「小さなよさ」を、共有できるといいですね。注意したいのは、他の先生や管理職の悪口に偏りすぎないようにすることです。(少しはいいでしょう。笑)

○これは、できればの話ですが、生徒たちの思い(担任への、級友への、自習監督者への、保護者への、そして時子さんへの)を、紙に書かせることはできないでしょうか?
このような生徒たちの声は、物事を動かす大きな力を秘めています。
それを、話の出来る先生、あるいは担任の先生、場合によっては管理職などにさりげなく届けることができたら、やがて生徒指導委員会や職員会議などの議題になっていくかもしれません。

○これも、上手に運ばないと逆効果ですが、「黒船」を呼び込むことができれば、その効果は大きいです。黒船とは、例えば地域の民生委員や市町村教委の教育委員などによる「自習」の視察です。先生たちには、あくまでも「いつものように」してもらうのです。
視察後に、管理職と視察者が懇談すれば、事態は早く大きく動くことが期待できます。
ただし、繰り返しますが、学校の先生たちを糺弾するために呼んだという誤解を招かないように細心の注意を払いながらです。
また、参観日には、「自習教室」在籍生徒の保護者に、「自習」の様子を参観することを呼びかけられると、いいでしょうね。

以上、はじめに述べたように実情に合っていないことを述べているかもしれませんが、少しでも参考になればと思い、精いっぱい書かせていただきました。
 ★ ★ ★

|
|

« 時子先生に答える | トップページ | つれづれなるままに(2)~あれが心星ですよ~ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

時子先生、はじめまして。ある県で特別支援学校の教員をしているものです。
野中先生や横藤先生の分析やアイディアに及ぶとは思えませんが、つたない経験の中で、2つ、実践できるかも、ということをお伝えしたいと思います。もしかしたら、したことがあるかもしれないですが、ご了承ください。
1つは、貼り絵です。やんちゃな中学生を担当した時に意外と集中して作品を作り続けたものです。ランプシェードみたいにできれば、さらに達成感が増すと思います。
もう一つはコラージュです。生徒の好きそうな雑誌やカタログを用意して、その中から好きに切り取らせて画用紙にはっていくものです。心の開放になりますし、生徒同士の話のネタにもなります。(ただし、生徒がいいと言ったらの場合です。)日本生まれの心理療法の一つだそうです。
両方とも、学習指導ではないですので、時子先生が行っても問題はないのではないでしょうか。仮に全員にヒットしなくても、誰かが始めれば、意外とほかの子もするかもしれません。特に貼り絵は、私の学校で大きな作品を作り上げて文化祭に発表して、大きな反響を得ました。
参考になれば幸いです。

投稿: 西村 | 2017年6月19日 (月) 20時06分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/520860/65430520

この記事へのトラックバック一覧です: 横藤先生から時子先生へ:

« 時子先生に答える | トップページ | つれづれなるままに(2)~あれが心星ですよ~ »