どうすれば授業はうまくなるのか(2)
私は、最後の勤務校には、7年いた。
荒れまくった学校だったが、運良く2年で、普通の落ち着いた学校へと変わっていった。
職員一丸となった取組の結果である。
私は初めて「学校が変わるとはこういうことなのだ!」と体験した。
学校が変わるというのは、ポイントがある。
1つは、学校の基盤づくり。
2つ目は、「授業づくり」。
3つ目は、子供たちの自慢づくり。
4つ目は、職場づくり。
★
2つ目の「授業づくり」についてである。
この学校では、最初に算数を重点研究として取り組んだ。
子供たちの大嫌いな教科のダントツが算数であり、基礎計算の繰り上がり、繰り下がり、かけ算九九などができない子供はざらざらいた。
かけ算九九ができないままに中学校へ上げていく状態をずっと続けていたのである。
3年取り組んだ。
全校で、授業の最初の5分間だけ、毎時間計算タイム(100マス計算)として取り組んだ。
1年から6年まで、全部のクラスが、毎時間計算に取り組むのである。
3年間で、高学年で基礎計算ができない子供たちは一掃できたことになる。
でも、課題が残った。
学力が上がってこないのである。
横浜市の学力標準テスト、全国学力テストの成績が、ほとんど低位のレベルのままに、何としても上がってこないのである。
最初、これは家庭的な問題として、学力向上はむずかしいことだと考えていた。
基礎的な学力を伸ばしていけばいいのだと、自分なりに納得させていたのである。
★
しかし、これは勘違いであった。
今ならば、はっきりと言うことができる。
横浜市の学力テストは、市の平均レベルに上げることができる。
全国学力テストは、全国平均レベルに上げることができる。
何よりも、クラスの低学力児を中位のレベルに引き上げていくことができる。
もちろん、一人ではできない。
しかし、学校の職員が一丸になれば、2,3年でできる。
最後の勤務校は、先生たちが一丸になっていたので、ほんとに心残りなことである。
こんなことが言えるまでに、退職して10年かかったことになる。
★
何をすればいいのか。
次号から書き繋ぎたい。
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