童神先生のクラスが落ち着いてきている!
童神先生から、その後のクラス状況の報告があった。
うれしいことである。
一時体調を崩していたということであるが、これで一気に良くなるはずである。見通しができたのである。
★ ★ ★
野中先生、ご無沙汰しております。その節は色々とご助言ありがとうございました。
あれから、クラスが少しずつ落ち着いてきています。もちろん経験を積んだ先生から見れば、まだまだ騒がしくけじめのない学級だと思います。しかし、初心者の僕にとっては、これまでなかなかできなかったことがようやくできるようになり、「やっと」という思いです。改善されてきたのは、以下の点です。
①5~10分も開始時間に遅れていた給食準備が、間に合うようになった。
②授業開始時、教師が指示しなくても、ノートを開けて待っている子が増えてきた(そのうちの一人は、以前手を焼いていると書き込んだやんちゃな三人組のうちの一人です)。
③授業中、ノートを書いている時に「シーン」と静まり返る時間が増えてきた。「すごい集中力だね」と褒めています。
④掃除をさぼらず頑張る子が増えた。遊ぼうとする子がいても、注意すれば聞けるようになった。
⑤体育の時、整列がすばやくできるようになってきた。
以前書き込んでから、特別何かをしたというわけではありません。体調を崩しがちだったので、授業準備さえ思うようにできないことも少なくありませんでした。
ただ、野中先生のおっしゃる「テンポとスピード」という1点に絞り、そこだけは徹底的にこだわって指導してきました。
具体的には、次のようにしました。
①朝の読書・朝の会の後のトイレ休憩は、タイマーを計って(2~3分程度)時間を意識させた。
②授業開始の挨拶はしない。「先生は30秒経ったら黒板に書き始めます。それまでノートを準備しなさい」と指示し、遅い子を待たずにすぐ授業に入った。
③体育の整列は、「前習い・体育座り」をさせる時に『Aさん、B君は100点』というふうに、個別評定を行った。
まだまだ問題点は多く、今でも日々悩んでいる現状には変わらないのですが(苦笑)、それでも一時は学級崩壊も覚悟していたことを思えば、ようやく一歩かなという気がします。
そして、これは強調しておきたいのですが、授業に関しては「ほとんど頑張っていません」。端から見れば、ただ黒板を書いて写すだけのつまらない授業だと思います。
しかし、「スピードとテンポ」という原則を守るだけで、子供達の集中力は高まってきました。これが“子供の事実”です。
初担任の先生方の中には、「授業が下手だから学級がうまくいかない」と悩んでいる方も多いと思われます。しかし、そうではないということを僕は今強く実感しています。
初担任の分際で偉そうにと言われそうですが、僕と同じように苦しんでいる初心者の方に少しでも参考になればと思い、長々と投稿させていただきました。
今までは、「これ以上悪くならないように」と考えて実践を行っていました。これからは、「どうすればもっと良くなるか」と考えて実践できそうです。
あと4ヶ月間、学級の子供達のために精一杯がんばります!
投稿: 童神
★ ★ ★
童神先生は、やっと1つの大きなハードルを越えている。
それが「スピードとテンポ」。
納得のいくことである。
この指摘は、とても重要なことである。
私は、3年目の初任者指導のとき、前期(横浜は2期制)の授業指導は、ほとんどしなかった。「学級づくり」最優先であった。
授業は、ただ一つ。「テンポ良くやりなさい」だけを強調した。
そのことを思い出させてくれる。
初任者などに授業の指導をしても、すぐにどうなることでもない。
ただ、この「テンポ良く」は大事なこと。
みごとに童神先生がコメントしてくれている。
★
教室は、「空気」と「時間」によって成立している。
「空気」とは、担任と子供たちで作り出す雰囲気。
「時間」とは、教室に流れる一日の時間の流れ。
担任は、この2つの統率ができれば、クラスはうまく成立していく。
童神先生のクラスは、初任者のほとんどがそうなるように、この「空気」と「時間」が統率できなくてクラスが荒れてきたのである。
ちなみに、「空気」の統率は1週間。
「時間」の統率には、1ヶ月。
この時間が必要。
10月、11月という時間で、童神先生のクラスが落ち着いてきたというのは稀なことになる。
ほとんどが、さらに荒れが増幅していく時間であるから。
その意味で童神先生は、「よくぞ!がんばった!」ということである。
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きっと私の本で『必ずクラスを立て直す教師の回復術!』(学陽書房)を読んでくれたんだと思われる。
今荒れているクラスは、「空気」の統率はかなり無理な状態であろう。もう関係がぐじゃぐじゃになっているはずだから。
ところが、今からでも「時間」の統率はできる。
だらだら、ぐずぐず、まったり、とスピード感がなくなっているクラスを、とにかくとんとんとテンポ良くスピードをつけていくこと。
ゲームのスピードに慣れきっている子供たちも、体は無意識にそのスピード感を求めているはずである。
少しずつ落ち着いてくるというのは、子供たちの無意識の要求にかなっているからである。
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