「小刻み活動法」を身に付けている!
●8月31日、神奈川県の愛川町中津小学校へ行く。
この学校には、今まで何度も訪れ、授業をし、講座を持ってきている。
今回は、模擬授業。
3人の先生が算数の授業(15分から20分)をする。
ねらいは、次の通り。
①日頃の授業をする。
②教科書をどう教えるかというねらいで行う。
③教科書の例題の指導を行う。
④全員参加をさせる。
講評は、秦先生と私が行う。
★
この学校では初めての試みということ。
授業者は、初任の先生2人と5年目の先生。
いやいや、驚いた。
初任のM先生、T先生2人。
彼ら2人のレベルは、もう初任者ではない。
中堅の実力者というレベルではないか。
指導言の区別が身に付いている。フォローを加えられる。
全員参加の手法もとれる。
生徒へ向ける視線、表情も合格。
5年目のM先生。
着実な実力を身に付けてきている。
私が主張する「小刻み活動法」のお手本となる授業。
3人の授業は刺激的な授業。
中堅やベテランの先生も、おおいに刺激を受けたのではないだろうか。
★
模擬授業を終えてから、秦先生が「教科書の教材研究を考える」、私が「授業をうまくする方法を考える」というテーマで講演。
私は、この4年間で1000人以上の先生たちの授業を見てきて、実は授業をうまくしていくには、もっと手近なところに手立てがあることを感じている。それを伝える。
もちろん、名人授業をすることではない。
「味噌汁・ご飯」授業の立場から明日の授業を「手応えのある授業」に変えていく方法である。
「手応えのある授業」とは、「子供たちが集中してくる授業」ということになる。
私たちは、いつもは「つまんない授業」をしている。
その授業を、いつのまにか「集中する授業」に変えていく方法がある。
それが、「小刻み活動法」。
今までの教育界で、スモールステップと言われてきたものである。
それを私なりにまとめて提起している。
ただ、今回の模擬授業をしている3人の先生たちは、もうすでにこの手法を身に付けている。
たいしたものである。
★
この学校は、外国人の子供たちが数多く通っている。
だから、クラスの中で勉強についていけない子供たちが何人もいる。
「大変だ!」と。
私は決してマイナスのことだとは思わない。
さまざまに手立てを考えればいい。
(人ごとだからと思われることを覚悟して)
大変だからこそ、さまざまな手立てがある。
この「小刻み活動法」も、その1つ。
確かに学力を上げることは大変である。
でも、そんなことはたいしたことではない。
そんなことより、その子たちに「日本で勉強して良かった!」「自信がついた!」などの「事実」を作り上げることである。
私は一人一人と「物語」を作り上げると言っている。
教師の仕事の本質は、未来を生きる子供たち一人一人にしっかりと生きていける「物語」づくりをすること。
その物語が、子供たちの未来で生きてくる。
そう私は信じている。
この志を忘れないことである。
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