早く気づかなければならない~荒れの基準~
「魔の6月」と言われてきた。
クラスがまず荒れるのは、決まってこの6月に起こるからである。
でも、最近はそうでもない。
もう4月の終わりにはクラスがおかしくなっていく。
そんなクラスがある。
よく耳にするようになった。
忙しさに紛れていると、自分のクラスがどうなっているのかどうか判断していない。
ただ、時間の流れに身を任せているだけのクラスはあるのである。
特に、初任者のクラスは多い。
判断の基準がないからである。
早く気づかなければ、手立てが遅くなる。
荒れまくってしまってから、手を打とうとしてもどうにもならない。
これはクラスの担任だけの問題ではなく、学年主任や管理職などの課題でもある。
★
そのクラスが荒れの兆候を示しているかどうか、判断する基準が必要である。
その基準を、私の本で示している。
ただ、2003年の本(『困難な現場を生き抜く教師の仕事術』学事出版)。もう13年前のもの。
この基準が、現在の現場状況に合うのかどうか。
それは確かめようがないが、とにかく示しておこう。
<レベル1> ほころびの状態
1 机を隣の子と話す。
2 チャイムがなっても、学習の用意ができていない。
3 ノートに落書きが目立つ。
4 朝自習ができない。
5 学級文庫や靴箱が乱れている。
6 給食の残りが多い。
<レベル2> すでに崩れかかっている状態
1 1週間友だちから話しかけられない子がいる。
2 朝礼時に遅れる子供が、3人以上いる。また、朝礼時に私語があったり、列が乱れたりしていることが多い。
3 掃除をさぼるものが多く、教師がいない所では真面目に掃除をしない。
4 教師の指示に対して、反応が遅く、行動がとても緩慢になる。
5 教室にゴミが落ちていて、いかにも雑然としているのに誰も
片付けようとしない。
<レベル3> 荒れてしまっている状態
1 特定の子に触れた後、○○菌と他の子にタッチを回すことが
平気で行われる。
2 集合時刻にすごく遅れても平気である。
3 前に禁止したはずのルールが、いくつか破られる。
4 授業中、私語が絶えず、指示が通らない。
5 休み時間などに窓から物を次々と落とす。
<レベル4> 騒乱状態
1 特定の子へのいやがらせや命令が隠れたところでなく、白昼堂々と行われる。
2 チャイムがなっても、外で平気で遊んでいる。
3 誰が注意しても、冷笑、口答えが返ってくる。
4 参観日でもぐちゃぐちゃで授業にならない。
5 教室の備品が、次々に壊され、なくなったりする。
★
改めて書きながら、今でもそんなにはずしてはいないかなと思っている。
今は、<レベル1>を気をつけなければいけない。
もしかして、<レベル2>に進んでいる場合も考えられる。
★
このようにクラスがなっている。
そう思われるならば、早速連休明けから手を打つ必要がある。
<レベル1>の段階で手を打てれば、クラスの回復は早い。
<レベル2>に進むと、ちょっとやっかいになる。
<レベル3>以上が学級崩壊と呼ばれる状態である。
こうなると、なかなか立て直すことはむずかしくなる。
さて、どうしていくか?
このブログの4月に「1ヶ月が勝負だ!」(1)~(5)を書いている。
これを読んでほしい。
とりあえず、このことを5月から始めることである。
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