じらしがスゴクて可愛い~授業の感想から~
神奈川県大磯町の国府小学校へ行く。
この学校へは、今回で3回目の訪問。
毎回授業をさせてもらっている。
今回も、5年生のクラスで道徳の授業をさせてもらう。
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3,4時間目は先生たち全員の授業参観。
19名の先生方の授業を3,4分ずつ見ていく。
講演が終わってから、校長室に9名の先生方が見えて、一人ずつに率直な感想を伝える。
この短い時間の中で、一人一人の先生の授業力を判断し、良さと課題を見つけなければいけない。
私がすばやく見抜いた感想を伝える。
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5時間目の授業。
楽しかった。
39名もいるクラスである。
それでも担任の先生がきめ細かく対応されているのであろう、「残念!もう一度手を挙げよう」と促すとしっかりと修正ができる。
こういうクラスは打てば響くところがある。
最近、私は授業が上手になっている気がする(笑)。
もう現役を辞めて9年目になっているのだが、これはどういうことであろうか。
とびこみで、1時間だけやるからこういうことになるのであろうが、それにしても授業をやる楽しみがこんなにあるのかと、最近しみじみと感じる。
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子供たちに最後に簡単な感想を書いてもらう。
・先生がオーバーアクションでおもしろい。
・いっぱい笑えて楽しかった。
・ものすごくおもしろかったです。またきかいがあったらきてください。
・楽しくて面白かった。担任になってほしい。じらしがスゴクて可愛い。また来てほしい。
11歳の女の子が、68歳の私をつかまえて「じらしがスゴクて可愛い」と書いてくれている(笑)。
子供たちに見せるものを、「じらし」て、もったいぶった結果である。
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また、ある子供はこう書いている。
・楽しかった。自分にじしんがもてた。
全員参加の授業なのである。
自分の答えを全員板書させる。
子供たちに強制的に列指名で発表させる。
それで意見が言えたから、「じぶんにじしんがもてた」と書いたのであろう。
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テンポ良く進めることを心がけている。
子供たちもそのように反応している。
・とても楽しく時間がとてもはやかったです。
・先生の話が次つぎときて、とても楽しかった。
・とても楽しかった。道徳だとは思えなかった。あっという間だった。
・すごく楽しくて、道徳の時間がすぎるのが早くて、もっと授業したいなと思いました。
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毎日だとこうはいかない。
当たり前である。
おもしろい授業でなくていい。楽しくなくてもいい。
毎日は平凡に過ぎていってよい。
ただ、その日の数時間は子供たちが集中する授業でなくてはならない。
この手応えを得ればいい。
最後の教師たちの生命線は、こういう手応えのある授業を毎日行こなえるかどうかなのだ。
★
ただ、私はこの道徳の授業を通して、先生たちに送っているメッセージがある。
・どんどん強制的に指名をして、全員参加をさせる。
・フォローを数多く多用する。
シンプルなこと。
「味噌汁・ご飯」授業として提案していることでもある。
副次的には次のような提案もしている。
・子供たちは笑いが大好き。
・教師は表現豊かでなければいけない。
・テンポ良く進める。
先生たちの多くが苦手にしていることであろう。
★
授業をしている先生方の数人に注意をしたことがある。
マスクをして授業をしている先生方の多かったこと。
今はインフルエンザが流行っているから、咳が出たりしている先生方は仕方がないことである。
「マスクをしていると、先生の表情が見えないです。
それだけで先生はマイナスを抱え込んでいると自覚していなければいけないですよ。
表情で子供たちとアイコンタクトを取るのですから」と。
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