網走小学校の本が出る!
北海道網走小学校の本『日常授業&校内研修ガイドブック』(明治図書)が発刊されている。明治図書のオンラインで見ると、早速30位にランクインされている。
「味噌汁・ご飯」授業シリーズの1冊として刊行されたものである。
いわゆる「日常授業の改善」をどのように網走小学校は行っているのかという報告・提案である。
8月に発刊された北海道北広島市の大曲小学校の続刊になる。
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年間1000時間の授業で子供を育てる
北海道学校力向上事業アドバイザー 野中信行
本書を執筆した網走小学校へは、2回の公開研究会に講師として参加したことがある。鮮明な記憶が甦る。
1回目に訪れた時には、「授業が上手な先生が多いな!」という感想。網走小は、年来からの研究校であり、これは当然という感想であった。
しかし、2回目の訪問では、驚く。「すごい授業をしている先生たちがいる。この中の数名の先生は、北海道の中でも5本指に入るくらいの授業者ではないのか!また、この先生たちに続く若手の先生たちが何人もいる」と印象を受けた。そして、何よりも「子供たちが素晴らしい」という驚き。何があったのだろうかと思わせるぐらいの変貌を、私は見て取ったのである。この時、網走小が打ち出していたのは、次のような言葉。
「公開研究会のための授業、打ち上げ花火のような授業では、決して子どもに力は付かない」
「年間1000時間の授業を大切にしよう。公開研究会の授業は、1000分の1に過ぎない」
この学校は、学校力向上事業を引き受け、北海道教育委員会が打ち出した「日常授業」の改善に真正面から立ち向かっていたのである。平成27年度の全国学力テストでは、秋田の平均点を抜いていると聞く。低学力に苦しむ北海道では特出した学校になっている。
特別な何かをしているのであろうと想像されるだろうか。
しかし、この学校は地味で、シンプルな「当たり前のこと」を徹底して繰り返しているに過ぎない。スローガンは、「共通・一貫・徹底・継続」なのである。
「『当たり前』を徹底すると、特別になる!」
網走小学校は、見事に、この言葉を私たちに突きつける。
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ぜひこの学校の心意気を読み込んでほしいと願っている。
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