福山憲市先生とのコラボ講座(2)
福山先生は、算数1時間目の再現授業をされた。
驚くべき授業であった。
皆さんは圧倒されたのだと思う。
今、日本で授業をさせたら、きっと五本指に入るであろうと思われる教師の、驚くべき授業なのである。
その授業を見たのである。
★
割合の授業で、140人、平均99.8の授業を作られたと聞く。
その再現の授業を講座で設けられるということで、かつて福山先生の講座に申し込んだことがある。
5時間をかけて下関までかけつけた。
なぜかけつけたのか。
平均99.8というのは、130人以上が100点を取っていることになる。どんなに下の子供でも、90点以上。
でも、公立の小学校で140人もいるならば、4年生の時、きっと10点や20点を取っていた子供も何人かいたはずである。
その子供たちを満点を取る子供たちに仕上げていく。
これはすごいことである。
その子供たちの人生を変える。
かつてこのような子供たちを「落ちこぼれ」「落ちこぼし」と名付けて問題にされたことがある。
今はまったく問題にならない。
常態化しているはずである。
ほとんどの教師が「分からないのはもう仕方がない!」と諦めている。授業中、時間をかけて教えようとはするが、それだけ。
そのまま分からない常態で、上の学年に上げていく。
しかし、福山先生はこの常態を変えている。
それがどのようにして可能なのか。
それを知りたいためである。
それが分かれば、「味噌汁・ご飯」授業の中に込められるはずである。そんな思いであった。
★
福山先生の再現授業を聞きながら、これでいいのだと確認したことがある。
私たちが「味噌汁・ご飯」授業の授業法として提案した「授業づくり3原則」である。
「指導言―活動―フォロー」の3原則。
福山先生はテンポ良く、この3つをくり返される。
1つ指導言を入れたら、即座に子供を活動化され、そしてフォロー(福山先生はこの言葉を使われないが)を入れられる。
小刻みにとんとんくり返される。
それで子供たちを引き入れ、集中させ、定着される。
ただ、我々と違うのは、その3原則の1つ1つがハイレベルなことである。
このテンポは、普通の教師が絶対にできない領域の指導力だと言った方がいい。
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