『学力向上プロジェクト』(明治図書)がオンラインで7位になる!
大曲小学校の『学力向上プロジェクト』(明治図書)の本が、明治のオンラインで総合7位になった。読まれている。ありがたいものである。
この本はぜひとも読んでほしい一押しのものである。
私が監修をしているから言っているわけではない。(笑)
今まで持っていた私たちの常識を覆しているのである。
2つある。
1つは、全国学力テストで振るわない北海道の中で、さらに最底辺にあえいでいた学校が、3年間で全国平均レベルにかけあがっているという事実。
ほんとうならありえないことなのである。
★
学力は、「家庭力×学校力」で成り立つ。
「家庭力」が先なのである。
横浜では、学校が何をしなくても、全国平均よりはるかに上をいく学校がある。
ほとんどの子供が学習塾に行き、クラスの2/3ぐらいが私立の中学へ進学する。
学習塾が、子供たちの学力を上げてくれる。
だから、教師は普通に教えておけばいい。
反対に、家庭に勉強する机もない、朝食もない、宿題もやってこない、遅くまで起きている、…などの「家庭力」不足の子供が数多い学校では、「学校力」がなかなか機能しない。
学校は、基礎学力をつけるだけで精一杯。
そうなるのである。
私の最期の勤務校は、そんな学校だった。
全国学力テストは、下位の子供たちがほとんど対応できない。(問題数が多くて、最初から投げていく子供もいる。)
だから、平均よりもずっと落ちていくことになる。
おそらく大曲小学校も、私の最期の勤務校とレベルはほとんど同じだったはずである。
私たちの常識では、こんな学校は基礎学力を身に付けさせていくだけで精一杯。
ところが、ところが、大曲小は違った。
何が違ったのか。
毎日の「日常授業」にこだわったのである。
理屈では分かる。
1,2時間の研究授業に精力的に取り組んでいく学校より、毎日の「日常授業」を豊かにしていく学校が学力を上げていくのは、これは当たり前であろう。
しかし、日本の学校の中で、どこがそれをやったのであろうか。(いや、多分やっている学校もある。しかし、それを公的に表明されていない。)
★
もう1つの常識外れがある。
短期間で「授業力」が向上させられるという事実。
初任者の先生たちや若い先生たちが、「授業力」をつけている。
言うなれば、中堅やベテランの教師の「授業力」とほぼ同じレベルに短期間でのし上がっていると、私は見ている。もしかしたら、それ以上かも知れない。
中堅やベテランの教師が自分の「授業力向上」を停滞させている間にまたたくまに駆け上がっている。(といっても、この大曲小では授業力を発揮しているベテランの先生たちが何人もいるが…)
今までの常識では、こんなことは考えられなかった。
長い、厳しい修業を経て、一角の授業力をつけていくものだと考えられていたからである。
どうしてそんなことができたのか。
「味噌汁・ご飯」授業のキーワードを身に付けたからだという以外にない。
手前味噌的な考えだが、他にないではないか。
だから、「味噌汁・ご飯」授業のキーワードをきちんと整理して、初任者指導などに使えれば、1年間で一人前の授業者に仕立て上げることができる。
このことがはっきりしたのである。
いわゆる授業の「上達論」が見えてきたことになる。
★
ぜひ読んでほしいのである。
そして、今からでも取り入れられるなら、ぜひ挑戦してほしいものである。
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