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チームとして取り組んでいく~コメントに答える~

 ブログに相談のコメントがついた。
 横浜の先生である。
 

  横浜は、教員数16000人。6割以上が10年未満の教員になっている。3割以上が3年未満の先生たち。学校は若い先生だらけである。
 そこで表れるのが、以下のコメントの先生のような学年、学校になる。
 

  ★ ★ ★
 以前コメントさせて頂いた横浜の一教師です。
今年度は、昨年度、学級崩壊(学年崩壊)した6年生を担任&学年主任をしています。
 昨年度はベテラン教師と初任校の二人で受け持っていた学年(3クラス)だったのですが、夏休み以降ぐらいから、一つのクラスが崩壊し、あっというまに学年にその影響が伝わり、学年全体が崩壊してしまいました。
 「今年度、その立て直し」にと指名され、現在まで奮闘しています。当初は、雰囲気もマイナスなものが伝わりましたが、おかげさまで野中先生の縦糸、横糸理論を実践し、テンポの良い授業(を心がけ取り組み、他の先生からも「大変落ち着いた」と評価を頂ける学級ができました。
 一方、悩んでいるのが学年のつながりです。残念ながら他の1クラスが昨年度の雰囲気を引き継ぎやんちゃをしている児童がおり、私もフォローに入るのですが、どうしてもトラブルの場面で接する指導が多くなり、私へも反抗するのが当たり前となっています。
 学年主任という立場上、自分のクラスだけでなく他の2クラスへも関わりを持ち、学年を組んでいる2人の担任にも自分の力を役立ててもらえるよう努力しているのですが、力不足を感じています。
 ありがたいことに、一緒に組んでいる2人の先生は私を信頼してくれているのですが、トラブルや反抗的な態度が起き、担任の先生が落ち込む姿を見る度に、心痛めています。
 学年主任という立場に対してのご助言を頂ければ、幸いです。
なお、私は30代後半。男。学年主任は6度目ですが、毎回力不足を感じてます。特に今年度は…。
 ★ ★ ★
  まず、確認をしよう。

<現在の状況>
 ①昨年学級崩壊に陥った5年生(3クラス)を、今年の6年生では立て直しのために、学年主任を任されている。
 

  ②自分のクラスは、うまく落ち着いているが、他の2クラスが不安定になっている。
 

  ③自分のクラスはうまくいくが、他の2クラスまで影響を及ぼせない。
 

  ④学年主任の先生のクラスがうまくいったのは、縦糸・横糸の関係づくりとテンポの良い授業にある。
 
<これからどうしていくか>
 ①現在の状況では、チームとしての取り組みが弱いということであろうか。
    学年主任の先生のクラスだけがうまくいっても,意味がない。
 

 今の学校現場は、名人教師や崩壊立て直し専門の先生を求めていない。
  チームとして、できるだけ同じことに取り組み、同じことを実践していくことが求められている。
 

   ここ10年で明確に変わったのは、ここなのである。
  こうしなければ学校現場はやっていけなくなっている。  

    自分のクラスだけを良くするという発想は、学年主任のレベルではもう通用しないのである。
 
 ②では、具体的にどうしたらいいのか。
  正直なところ、私にもその実践がない。
 

   チームとしてきちんと取り組んでいく本格的な実践を、現場にいた時にほとんどやっていない。(もう退職して8年が経過して いる)
  だから、あくまでも1つの案として考えてもらいたい。

   A 学年主任の先生のクラスがうまく行ったのは、おそらくきちんと「学級づく   り」を土台にして、まず子供たちとの「関係づくり」から入られたのだと予想する。
   

  私は、今特に荒れている学校や学級の初めは、ここからではなくてはならないと主張している。
   学校崩壊状態になっていたある一小学校が、研究授業などを止めて、まず「学級づくり」から全校で取り組み始めて、うまく軌道に乗ったことを聞いている。(私が学期始めにその学校を訪問して、「学級づくり」の方向を指導している。)
   

  さまざまに私のところへ寄せられてくる実践報告は、確実に
  「学級づくり」を土台にしての成果である。
 
  B だから、他の2人の先生にじっくりと子供たちとの「関係づくり」を学び直してもらわねばいけない。まだ、時間はある。夏休みが間に入る。金の時間が4月いっぱいなので、銀の時間がくる。夏休み明け1週間。
   

 

    この時間に、もう一度挑戦できる。
    もうすでにクラスは大変になっているので、横糸を数多く張って、とにかく子供たちとの「心の通じ合い」に奔走しなければいけない。
 
 C 夏休みの必読図書。
   2人に2冊の本を必ず読ませてほしい。
   そして、9月からの実践をイメージしてもらいたい。
   『必ずクラスがまとまる教師の成功術!』(学陽書房)
   『必ずクラスを立て直す教師の回復術!』(学陽書房)
 
 D チームとしての取り組み
  ア、9月から算数の教科を、3クラスを4つ(誰か特別の専科の先生に加わってもらって)ばらばらにして能力別の学級として編成し直していく。
    (子供たちは、自分でどのクラスに入るかは決定する)
   

  イ、他の教科も、それぞれ交替して取り組むなどの取り組みができないか。(1教科、2教科でいいと思われる)
   

  ウ、問題の子供に対しては3人の先生で対応する。
    何か大きな問題を起こしたときの子供に対しては、担任個々で当たるのではなくて、学年の3人で役割を決めて対応する。
  

  エ、保護者対応に対しても、3人の先生で対応する。
    学校へ来られた保護者への対応も、担任個々ではなくて、学年3人の先生で対応する。個々では絶対対応しない。

 

  E 学年合同で楽しいイベントを考える
  例
   ・夏休みに学校で泊まり込み合宿を行う。
      ・学年合同のドッチボール大会
   ・学年合同のダンス選手権(クラスでチームを組んで選手権に申し込む)
   ・学年全体で百人一首大会(五色百人一首) など
   
  F  学級で「会社活動」を立ち上げる。
   これは実際に私のクラスで実践してきたことである。
  (『学級経営力を高める3・7・30の法則』学事出版 第6章交流活動を組織するコツ)
  

   学級は、学習する空間であるが、同時に子供たちが生活する空間でもある。もっと学級を楽しめる空間にする必要を強く感じる。そのために、「会社活動」を立ち上げてきた。
   

   教室には、将棋があり、トランプがあり、さまざまなゲームもある。トランプ会社、将棋会社、お楽しみ会社、新聞会社、ビデオ会社などさまざまな活動がなされ、2ヶ月に1回は、全員が楽しめる大会が開かれていた。全て自分たちで企画され、運営されていくので、リーダーが育ち、自分たちで活動することが大きく増えていく。 
  ★
 荒れた学校現場を乗り切っていく視点として、「たし算発想を止めて、ひき算発想に立とう」と提案している。
 

 その方法論として、「学級づくり」は「学級づくり3原則」、「授業づくり」は、「授業づくり3原則」を提起している。
(『授業力&学級経営力』6月号 明治図書)
 
 今回、横浜一教師の先生が重要な問題提起をしておられる。
 このような学校がどれほどあるのか、おそらく数限りなく広がっていると予想できる。
 

 ぜひとも乗り切っていってほしいと願っている。  

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