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日常の授業を豊かにしたいということ~N小学校で授業をしました~

  15日(月)に神奈川県A町N小学校へ行く。
 この学校へは、7月の29日に訪問することになっている。
 

  ユニバーサルデザインの研究をしている学校で、全国的に有名なN先生やK先生などを呼んで研究を深めている学校でもある。
 こんな学校へ行くことは恐れ多いこと。
 
 全員の先生たちの授業を見せてほしいこと。ついでに私が「味噌汁・ご飯」授業をやりましょうということ。そんなことで「味噌汁・ご飯」授業研究会の秦先生と一緒に訪問した。

 このN小学校は、外国籍の子供たちが多く、学力的には大変な苦労をしている学校である。
 先生たちは、悪戦苦闘をしているのではないかと予想していったが、先生たちの授業レベルは高く、子供たちに食い込んでいっている様子がよく分かった。

 5時間目、4年生のクラスでいつもの国語の詩の授業をする。
 事前に、担任の先生から子供たちの様子をうかがう。

 2人。全て言葉にする児童が目の前に座っている。
 2人。学習が遅れていて、ひらがなさえもきちんと読めるかどうか分からない。

 5時間目。15分ぐらいはやく教室へ行く。
 自己紹介。
 「得意なことは、怖い話に、汚い話に、おもしろい話だ」ということで、5分ぐらいで怖い話をする。

 授業はおもしろかった。
 ずっとぺらぺらしゃべる2人をテキトウにあしらいながらテンポ良く進んで行く。
 

  学習が遅れている2人も、私が「それでいいよ。うまい!」とフォローすると表情がみるみる変わって明るくなっていく。
 「味噌汁・ご飯」授業は、全員参加だから、どんどん指名され、どんどん音読し、発表していくことになる。
  ★
 おそらく、参観されている先生方にとっては、「こんなにフォローを入れるんだ!」とびっくりされたのかもしれない。
 
 こんなにどんどん書かせて、列指名やペア相談を入れて、活動が多いことに驚かれたのかもしれない。
 
 ペアで相談する時間は、20秒。
「ペアで相談する時間は15秒か20秒。それ以上に1分も2分もこのくらいの相談にかけたら授業のテンポが悪くなります」

「私が知っている福山憲市先生なんかは、ペア相談は3秒なんです」
 
 発問は最初と最後に1つだけ。
 あとは、指示と発表とフォローだけ。

 シンプルな、簡単な授業なのである。

 私たちが主張している「小刻み授業法」である。

 「1指示(1発問)」―「1活動」―「発表(確認)」―「フォロー」
 これを繰り返している。ただ、それだけ。
 これで子供たちは普通に授業に乗ってきているではないか。
  ★
 今まで遠大なテーマや教育技術の追求こそが教師の修業であると考えられてきた。私たちもそのように考えてきて、挫折を繰りかえしてきた。
 
 しかし、「味噌汁・ご飯」授業を考えていって分かるのは、子供たちを授業に乗せていくのは、そんな大げさなものではないこと。 目の前の普通の日常に転がっていることを意識的に拾い上げ、それをつなげていけば何とかなるなという実感である。

 そんなに教材研究なんかしない。
 大げさな準備もしない。
 日常の授業を豊かにしたいという、そのことだけである。
  ★
 「ごちそう」授業 を決して否定はしていない。
 ただ、「ごちそう」授業 から「日常」授業へのベクトルの転換を主張している。日頃の授業をもっと豊かにしようということ。
 
 日頃やっていない授業を「研究授業」にして互いに見せ合って、それにどんな意味があるか、それで先生たちの授業は変わるのか、それで子供たちの学力は向上するのか、…そのように指摘している。 
 

  どうせ研究授業をするなら、日頃やっている授業をよりよく変えていく話し合いを先生たち全員でしましょうと、呼びかけている。

 そんな地についた研修があまりにも今までおろそかにされてきたのである。
 
 

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