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2015年6月

凌いだ人にしか見えない風景がある!

  先日、このブログに相談コメントをされた、mota先生から次のようなコメントがまた載った。
 
 一歩前に歩かれたのだと思い、とてもうれしかった。
  事態が変わったわけではない。
 mota先生が変わったのである。
 
  ★ ★ ★
 先日は私のコメントに丁寧にアドバイスをいただき、本当にありがとうございました。『凌ぐ』という言葉が、今は自分自身にしっくりきています。
私も学年の中で、本当に助けてもらっています。となりのクラスの男性教師に救ってもらう場面が非常に大きいです。不安なことはチームで取り組み、助けてもらって、自分は救われています。学校事情で常時TTは難しい状態ですが、なんとか凌いでいます。横糸をはろうと試みていますが、反抗的な男子達は完全に私をなめていて、厳しい日々は変わりない状態です。けれど、この一年で無理になんとかしようとがんばりすぎず、1日1日を無事にすごし、ビリでもゴールすることを目標におくことにしたところ、随分気持ちが楽になりました。気持ちがやられ、苛まれることももちろんありますが、先生からアドバイス頂いたことを頭に置きながらやれることをやろうと思います。
投稿: mota | 2015年6月27日 (土)
 ★ ★ ★
 mota先生は、「凌ぐこと」を次のように言われている。

「けれど、この一年で無理になんとかしようとがんばりすぎず、1日1日を無事にすごし、ビリでもゴールすることを目標におくことにしたところ、随分気持ちが楽になりました。」

 この境地に立てるというのは、なかなかできない。
 
 あれもこれもとやり過ぎてしまう。
 楽しい、おもしろい授業をしようと、教材研究をがんばりすぎてしまう。 
 

  ほとんど逆効果。
 
一生懸命なんかやることなんかないのである。
 

  ただ、まだ6月の終わりである。
 十分、クラスを何とかできる可能性がある。
 まだまだ諦めないでもらいたい。

 とりあえず、担任としてクラスにいてあげる。
 これで十分。
 それで救われる子供たちはいる。
 
 悪態をついても、文句を言っても、いてくれるだけでほっとする。
 そんなやんちゃな連中はいるはずである。
 それで凌いでいく。
  ★
 何でもそうだが、そうそうはうまくいかない。
 何度も私は言っているが、人生で仕方なく凌がなければいけないことなんか、何回も訪れてくる。
 
 順風満帆に進むことなんか滅多にない。
 そう思い決めておいた方がいい。
 
  でも、うまくいかないことばかりではない。
 そのうちにうまく行き出すときがくる。必ず。

 レベルがあがってくる。したたかになってくる。
 凌いだ人にしか見えない風景が見える。

  mota先生、ぜひともその風景を見てほしいのである。

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チームとして取り組んでいく~コメントに答える~

 ブログに相談のコメントがついた。
 横浜の先生である。
 

  横浜は、教員数16000人。6割以上が10年未満の教員になっている。3割以上が3年未満の先生たち。学校は若い先生だらけである。
 そこで表れるのが、以下のコメントの先生のような学年、学校になる。
 

  ★ ★ ★
 以前コメントさせて頂いた横浜の一教師です。
今年度は、昨年度、学級崩壊(学年崩壊)した6年生を担任&学年主任をしています。
 昨年度はベテラン教師と初任校の二人で受け持っていた学年(3クラス)だったのですが、夏休み以降ぐらいから、一つのクラスが崩壊し、あっというまに学年にその影響が伝わり、学年全体が崩壊してしまいました。
 「今年度、その立て直し」にと指名され、現在まで奮闘しています。当初は、雰囲気もマイナスなものが伝わりましたが、おかげさまで野中先生の縦糸、横糸理論を実践し、テンポの良い授業(を心がけ取り組み、他の先生からも「大変落ち着いた」と評価を頂ける学級ができました。
 一方、悩んでいるのが学年のつながりです。残念ながら他の1クラスが昨年度の雰囲気を引き継ぎやんちゃをしている児童がおり、私もフォローに入るのですが、どうしてもトラブルの場面で接する指導が多くなり、私へも反抗するのが当たり前となっています。
 学年主任という立場上、自分のクラスだけでなく他の2クラスへも関わりを持ち、学年を組んでいる2人の担任にも自分の力を役立ててもらえるよう努力しているのですが、力不足を感じています。
 ありがたいことに、一緒に組んでいる2人の先生は私を信頼してくれているのですが、トラブルや反抗的な態度が起き、担任の先生が落ち込む姿を見る度に、心痛めています。
 学年主任という立場に対してのご助言を頂ければ、幸いです。
なお、私は30代後半。男。学年主任は6度目ですが、毎回力不足を感じてます。特に今年度は…。
 ★ ★ ★
  まず、確認をしよう。

<現在の状況>
 ①昨年学級崩壊に陥った5年生(3クラス)を、今年の6年生では立て直しのために、学年主任を任されている。
 

  ②自分のクラスは、うまく落ち着いているが、他の2クラスが不安定になっている。
 

  ③自分のクラスはうまくいくが、他の2クラスまで影響を及ぼせない。
 

  ④学年主任の先生のクラスがうまくいったのは、縦糸・横糸の関係づくりとテンポの良い授業にある。
 
<これからどうしていくか>
 ①現在の状況では、チームとしての取り組みが弱いということであろうか。
    学年主任の先生のクラスだけがうまくいっても,意味がない。
 

 今の学校現場は、名人教師や崩壊立て直し専門の先生を求めていない。
  チームとして、できるだけ同じことに取り組み、同じことを実践していくことが求められている。
 

   ここ10年で明確に変わったのは、ここなのである。
  こうしなければ学校現場はやっていけなくなっている。  

    自分のクラスだけを良くするという発想は、学年主任のレベルではもう通用しないのである。
 
 ②では、具体的にどうしたらいいのか。
  正直なところ、私にもその実践がない。
 

   チームとしてきちんと取り組んでいく本格的な実践を、現場にいた時にほとんどやっていない。(もう退職して8年が経過して いる)
  だから、あくまでも1つの案として考えてもらいたい。

   A 学年主任の先生のクラスがうまく行ったのは、おそらくきちんと「学級づく   り」を土台にして、まず子供たちとの「関係づくり」から入られたのだと予想する。
   

  私は、今特に荒れている学校や学級の初めは、ここからではなくてはならないと主張している。
   学校崩壊状態になっていたある一小学校が、研究授業などを止めて、まず「学級づくり」から全校で取り組み始めて、うまく軌道に乗ったことを聞いている。(私が学期始めにその学校を訪問して、「学級づくり」の方向を指導している。)
   

  さまざまに私のところへ寄せられてくる実践報告は、確実に
  「学級づくり」を土台にしての成果である。
 
  B だから、他の2人の先生にじっくりと子供たちとの「関係づくり」を学び直してもらわねばいけない。まだ、時間はある。夏休みが間に入る。金の時間が4月いっぱいなので、銀の時間がくる。夏休み明け1週間。
   

 

    この時間に、もう一度挑戦できる。
    もうすでにクラスは大変になっているので、横糸を数多く張って、とにかく子供たちとの「心の通じ合い」に奔走しなければいけない。
 
 C 夏休みの必読図書。
   2人に2冊の本を必ず読ませてほしい。
   そして、9月からの実践をイメージしてもらいたい。
   『必ずクラスがまとまる教師の成功術!』(学陽書房)
   『必ずクラスを立て直す教師の回復術!』(学陽書房)
 
 D チームとしての取り組み
  ア、9月から算数の教科を、3クラスを4つ(誰か特別の専科の先生に加わってもらって)ばらばらにして能力別の学級として編成し直していく。
    (子供たちは、自分でどのクラスに入るかは決定する)
   

  イ、他の教科も、それぞれ交替して取り組むなどの取り組みができないか。(1教科、2教科でいいと思われる)
   

  ウ、問題の子供に対しては3人の先生で対応する。
    何か大きな問題を起こしたときの子供に対しては、担任個々で当たるのではなくて、学年の3人で役割を決めて対応する。
  

  エ、保護者対応に対しても、3人の先生で対応する。
    学校へ来られた保護者への対応も、担任個々ではなくて、学年3人の先生で対応する。個々では絶対対応しない。

 

  E 学年合同で楽しいイベントを考える
  例
   ・夏休みに学校で泊まり込み合宿を行う。
      ・学年合同のドッチボール大会
   ・学年合同のダンス選手権(クラスでチームを組んで選手権に申し込む)
   ・学年全体で百人一首大会(五色百人一首) など
   
  F  学級で「会社活動」を立ち上げる。
   これは実際に私のクラスで実践してきたことである。
  (『学級経営力を高める3・7・30の法則』学事出版 第6章交流活動を組織するコツ)
  

   学級は、学習する空間であるが、同時に子供たちが生活する空間でもある。もっと学級を楽しめる空間にする必要を強く感じる。そのために、「会社活動」を立ち上げてきた。
   

   教室には、将棋があり、トランプがあり、さまざまなゲームもある。トランプ会社、将棋会社、お楽しみ会社、新聞会社、ビデオ会社などさまざまな活動がなされ、2ヶ月に1回は、全員が楽しめる大会が開かれていた。全て自分たちで企画され、運営されていくので、リーダーが育ち、自分たちで活動することが大きく増えていく。 
  ★
 荒れた学校現場を乗り切っていく視点として、「たし算発想を止めて、ひき算発想に立とう」と提案している。
 

 その方法論として、「学級づくり」は「学級づくり3原則」、「授業づくり」は、「授業づくり3原則」を提起している。
(『授業力&学級経営力』6月号 明治図書)
 
 今回、横浜一教師の先生が重要な問題提起をしておられる。
 このような学校がどれほどあるのか、おそらく数限りなく広がっていると予想できる。
 

 ぜひとも乗り切っていってほしいと願っている。  

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野口芳宏先生の本が復刻

   明治図書から野口芳宏先生や有田和正先生の名著が復刻されることになった。
 そこで野口芳宏先生の『授業で鍛える』のPOP(推薦文)を書くことになった。
 

  手書きである。
  私の字がこれである。(笑)
 

  野口先生には、ほんとうにお世話になったのである。
 最後の勤務校で私が重点研の担当だった時、国語で野口先生に何度も来ていただいた。
 

  私のクラスで、授業までしてもらった。
 この感謝を、この推薦文に込めている。

   Photo_4  

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つれづれなるままに~初めて幼稚園で講座をもつ~

  ●前回のブログに、N小学校を訪問したことを書いた。
 一緒に行った秦先生のブログには,次のような感想が書かれていた。秦先生は、校長である。 
  http://dousureba2.blog.so-net.ne.jp/
  ★ ★ ★
いよいよ始まる、日常授業研究 3

6月15日(月)野中信行先生とともにN小学校へ授業参観に伺った。
その際の様子は野中先生のブログ「風にふかれて」に掲載されている。
ご存じのように、「味噌汁・ご飯」授業研究会は日常授業を研究対象としている。
だから、日常の授業を参観できることは、きわめてありがたかった。
この日、私の学校は土曜授業参観日の代休だったので、半日ゆっくりと授業をみることができた。快く参観を受け入れてくださった校長先生には心より感謝申しあげたい。
さて、野中先生は午後に1時間4年生のクラスを借りて授業をされた。
先生は「いつもの詩の授業」と書かれていたがこれが素晴らしかった。 
個人的な感想になるが、野中先生の授業は「味噌汁・ご飯」授業の一つの完成型に至ったと感じた。

・明確な学習課題とゴールの示唆
・全員が徐々に授業に集中
・全員が1時間の授業で2回ほど発言
・1時間の授業で100以上の教師のフォロー
・本時の目標の達成
等からみて、素晴らしいものであった。
野中先生は午前中の参観をされて、意図的にフォローの大切さを強調して授業をされたように思えた。
授業後に、5名ほどの子が野中先生を追いかけて来て、サインをねだった。
1時間の日常授業の後に、子どもたちが満足感を得てサインまでもらいに来たのを私はかつて見たことがない。

野中先生はブログで重要なことを述べておられる。
  ◆
「今まで遠大なテーマや教育技術の追求こそが教師の修業であると考えられてきた。私たちもそのように考えてきて、挫折を繰りかえしてきた。
 
しかし、『味噌汁・ご飯』授業を考えていって分かるのは、子供たちを授業に乗せていくのは、そんな大げさなものではないこと。目の前の普通の日常に転がっていることを意識的に拾い上げ、それをつなげていけば何とかなるなという実感である。」
  ◆
「味噌汁・ご飯」授業は、「全員参加の授業」を提唱している。
そして、前面には出していないが、私のようなごく普通の教師を対象としている。
日常授業は教壇に立つ、すべての教師が毎日行っている。
私はそれを再編集しようというのが、「味噌汁・ご飯」授業の意義だと思っている。
ゼロから全く新しいことを始めようというのではないのである。
 ★ ★ ★

●19日、神奈川県O町のK小学校へ行く。
 2回目の訪問になる。
 

  先生たちの授業を見せてもらう。
 若い先生たちがいっぱい。
 神奈川県は、どんどん世代交代が進んでいる。
 ★
 4時間目には、私も授業をさせてもらう。
 2年生の初任の先生のクラス。
 

  谷川俊太郎さんの「うんとこしょ」の授業。
 この詩の授業も、「味噌汁・ご飯」授業研究会で開発された授業になる。
 ★
 事前に子供たちの様子を聞く。
 やんちゃな子供が5人いるということ。
 

  3時間目の授業が延びていたので、クラスはざわざわしている。 「全員起立!」
 「机の上に、国語のノートと筆箱だけ出した人は座りなさい」
 と指示を出す。
 

  1人の子供が、国語の教科書を出している。
 それを隣の子供が「教科書はしまうんだよ」と注意している。
 

  即座にその子のところへ言って、
 「この子は、よく先生の話を聞いていて、隣の子に注意している。素晴らしい!」とフォローをする。
 

  教科書を出している子供に注意するのではなく、注意している子供を褒める。
 良いところに目をつけて褒める。
 

  そういうところから始める。
 2年生は理想主義者だから、良いことに右習いしていくのである。 ★
 

  この日も、授業はおもしろかった。
 「教えて」(指示をして)―「活動させて」(書く、読ませる、発表させる)―「フォローをする」という一連のシステムを繰り返すだけ。
 

  トントンとテンポ良くやれば、子供はついてくる。
 シンプルな授業である。
 ★
 午後、幼稚園主催の講演「魅力ある教師とは~リーダーとして必要なこと~」に行く。
 幼稚園や保育園の先生たちだけに話をするのは初めてである。
 

  O町の幼稚園の先生たち、保育園の先生たちが集まっておられる。 90分、話をする。
  よく聞いてもらえる。
 
 私はほんとうは幼稚園や保育園の先生になりたかった。
 幼児たちと関わるのは、大好きなのである。
 

  そんなことから話し始める。

 終わってから「今日は、冥土のみやげになりました!」と園長先生たちに話をして、笑われる。

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日常の授業を豊かにしたいということ~N小学校で授業をしました~

  15日(月)に神奈川県A町N小学校へ行く。
 この学校へは、7月の29日に訪問することになっている。
 

  ユニバーサルデザインの研究をしている学校で、全国的に有名なN先生やK先生などを呼んで研究を深めている学校でもある。
 こんな学校へ行くことは恐れ多いこと。
 
 全員の先生たちの授業を見せてほしいこと。ついでに私が「味噌汁・ご飯」授業をやりましょうということ。そんなことで「味噌汁・ご飯」授業研究会の秦先生と一緒に訪問した。

 このN小学校は、外国籍の子供たちが多く、学力的には大変な苦労をしている学校である。
 先生たちは、悪戦苦闘をしているのではないかと予想していったが、先生たちの授業レベルは高く、子供たちに食い込んでいっている様子がよく分かった。

 5時間目、4年生のクラスでいつもの国語の詩の授業をする。
 事前に、担任の先生から子供たちの様子をうかがう。

 2人。全て言葉にする児童が目の前に座っている。
 2人。学習が遅れていて、ひらがなさえもきちんと読めるかどうか分からない。

 5時間目。15分ぐらいはやく教室へ行く。
 自己紹介。
 「得意なことは、怖い話に、汚い話に、おもしろい話だ」ということで、5分ぐらいで怖い話をする。

 授業はおもしろかった。
 ずっとぺらぺらしゃべる2人をテキトウにあしらいながらテンポ良く進んで行く。
 

  学習が遅れている2人も、私が「それでいいよ。うまい!」とフォローすると表情がみるみる変わって明るくなっていく。
 「味噌汁・ご飯」授業は、全員参加だから、どんどん指名され、どんどん音読し、発表していくことになる。
  ★
 おそらく、参観されている先生方にとっては、「こんなにフォローを入れるんだ!」とびっくりされたのかもしれない。
 
 こんなにどんどん書かせて、列指名やペア相談を入れて、活動が多いことに驚かれたのかもしれない。
 
 ペアで相談する時間は、20秒。
「ペアで相談する時間は15秒か20秒。それ以上に1分も2分もこのくらいの相談にかけたら授業のテンポが悪くなります」

「私が知っている福山憲市先生なんかは、ペア相談は3秒なんです」
 
 発問は最初と最後に1つだけ。
 あとは、指示と発表とフォローだけ。

 シンプルな、簡単な授業なのである。

 私たちが主張している「小刻み授業法」である。

 「1指示(1発問)」―「1活動」―「発表(確認)」―「フォロー」
 これを繰り返している。ただ、それだけ。
 これで子供たちは普通に授業に乗ってきているではないか。
  ★
 今まで遠大なテーマや教育技術の追求こそが教師の修業であると考えられてきた。私たちもそのように考えてきて、挫折を繰りかえしてきた。
 
 しかし、「味噌汁・ご飯」授業を考えていって分かるのは、子供たちを授業に乗せていくのは、そんな大げさなものではないこと。 目の前の普通の日常に転がっていることを意識的に拾い上げ、それをつなげていけば何とかなるなという実感である。

 そんなに教材研究なんかしない。
 大げさな準備もしない。
 日常の授業を豊かにしたいという、そのことだけである。
  ★
 「ごちそう」授業 を決して否定はしていない。
 ただ、「ごちそう」授業 から「日常」授業へのベクトルの転換を主張している。日頃の授業をもっと豊かにしようということ。
 
 日頃やっていない授業を「研究授業」にして互いに見せ合って、それにどんな意味があるか、それで先生たちの授業は変わるのか、それで子供たちの学力は向上するのか、…そのように指摘している。 
 

  どうせ研究授業をするなら、日頃やっている授業をよりよく変えていく話し合いを先生たち全員でしましょうと、呼びかけている。

 そんな地についた研修があまりにも今までおろそかにされてきたのである。
 
 

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つれづれなるままに~素晴らしい6年生が育っていた~

  6月11日、鳥取空港に向かう。
 この空港は、市内から15分ばかり離れているだけで、とても便がいいところにある。
 

  今回は鳥取市の高草地区(1中学校、4小学校)から呼ばれてのことである。文科省の委託で「学級づくり・人間関係・授業」というテーマで、野中の実践から学ぼうという研修会である。
 

  11日は、高草中の1年生の先生による学級活動の授業。
 指導講評をして、その後1時間だけ「学級づくり」についての話をする。
 

   この学校は、凡事徹底の精神で、返事、挨拶など基本的なことが徹底されている。
 ★
 その日、東郷小の加藤校長先生から東郷地区で蛍が出るところがあるということで連れて行ってもらう。
 蛍は子供の頃に見ただけである。
 

  「冥土のみやげにお願いします」と。(笑)
 雨上がりの中、ちらちらと蛍が光り出し,次第に乱舞。
 みごとなものである。
 

  この時期だけのこと。貴重な経験。
 ★
 12日、朝8:30にホテルへ東郷小の加藤校長に出迎えにきてもらう。
 東郷小へ向かう。
 

 創立140周年。生徒数29名の学校である。
 そこの6年生(7名)に私が授業をするのである。
 

 近隣の先生たちも集まって見えている。
 きれいな学校。すぐそばには小高い山が連なっていて、そこからの山風がさわやか。
 

 6年生の子供たち。先生たちが参観されていて、緊張で固まっている。
 やわらげるいくらかのこと。
 

 そして、授業に入る。道徳「プラス思考で考えよう」。
 授業が始まってすぐに気づく。
 

 何とも素晴らしい6年生なのだ。
 こんな6年生に久しぶりに出会っている。
 

 発表が良い。書写力が良い。対応力が良い。
 こんな賢い6年生が育っているのである。
 ★
 授業が終わって、校長先生から「野中先生、これから運動場で全員のリレーが始まります。見てやってください。先生たちも参加します」と。
 

 運動場へ向かう。
  リレーが始まる。
 

 全校の子供たちがいくつかに分かれて、走っている。
 先生たちも一緒に走っている。
 

 何とも、のどかな光景。
 「昭和の学校ですね!」と思わず校長先生に呟いてしまう。
 

 あの良き、昭和の匂いがこの学校には充ち満ちている。
 こんな雰囲気の中で、子供たちが育てられている。
 ★
 3時間目に、全員の先生たちの授業を見せてもらう。
 3,4人の授業。1対1の授業。学年合同の授業…。
 

 全員参加などということはない。
 毎日が全員参加の授業をされているのである。そうしなければ成り立たない。子供たちの活動もたっぷり。
 

 私たちが提唱している「味噌汁・ご飯」授業は、もう実現されている。
 ★
 夜、親しい2人の友人と久しぶりに出会う。
 たっぷりと話し込む。
 

 さまざまな情報交換。
 楽しい夜が更けていく。
  

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福岡での私の講座のお知らせです!

  私の講座のお知らせである。
 久しぶりに九州の福岡で開かれる。

 教師教育セミナーイン福岡

 学級づくりの3原則 授業づくりの3原則

1 日時  7月25日(土)
      (受付11:30)12:00~17:00
       終了後の懇親会。
2 会場  アクア新宮(予定)

3 参加費 3000円

※ 福岡市の先生方は領収書とチラシを互助会に提出すれば半額戻ってきます。
※ 学生の方は受付にて学生証提示で半額。

4 参加対象 学校関係者 学生 一般

主催 授業づくり&集団づくり団体 「つなぐ」

後援 福岡市教育委員会 新宮町教育委員会

「お問い合わせ」
 MAiL rairu-rairu2@yahoo.co.jp

お申し込みは、インターネット「こくちーず」より
 http://kokucheese.com/event/index/282829/

Photo

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初任者の先生へ答える~覚悟を持って取り組め!~

   鳥取から帰ってくると、次のようなコメントが初任者の先生から入っていた。
 ★ ★ ★
はじめましてこんにちは。今年度より新卒で初任者として小学校で働きはじめた者です。先生の日々の暖かいお言葉に触れ、コメントをさせていただきます。現在、私は27名の二年生の担任です。クラスの問題は朝から放課後までざわざわし指示を聞かない、時間にルーズであるということだと思っています。指導者の先生からは授業のテンポが悪く子どもが飽きていることが全ての原因だと言われました。しかし、テンポを速めようとざわざわしているなかで進めても児童は話を聞かず、黙るまで待てば授業が遅れます。黙るまでに3分はかかるからです。叱っても大声で私に話しかける児童が三人いるためもぐらたたき状態です。今は黙るまで待つ方法をとっていますが授業が大幅に遅れていています。校長先生にはこのままだと学級崩壊するがどうするのかと言われています。指導者の先生からも楽しい授業と提案を頂きますが、授業のイメージが沸かず困っています。教材研究をする時間も気力もなく毎日がただ過ぎている状態です。乱文になりましたが、なにか一言でも頂けましたら幸いです。
 ★ ★ ★

 初任者のクラスは、このような状態になることがよくある。
 
 <現状>
 ①一日中、ざわざわしていて指示を聞かない。
 ②時間にルーズ。
 ③授業の最初は黙って待つが、3分ぐらいかかる。
  その結果、授業が遅れていく。
 ④叱っても大声で話しかける子供が3人いる。モグラ叩き状態。

 <原因>
 ●初任者指導の先生は、授業のテンポが悪いので、子供が飽きて
  いくと言われている。それが大きな原因。だから、教材研究をして「楽しい授業」をすべきだという結論になっている。

<野中の診断>
 ①このような結果になったのは、授業が原因ではない。
  結果として授業が原因のように見えるだけである。
   私が担当した初任の先生たちは、「楽しい授業」なんかやった ことなんかほとんどなかった。いつも精一杯に下手な授業をやっていた。それでも子供たちは何とかついていっていた。
    
 「楽しい授業」なんかやろうと身構えることはない。そんなことに時間を使う必要もない。また、やろうとしてもできない。
 
 今できる授業を精一杯やればいい。
  初任者の多くの授業を見て、初任者指導を多く手がけてきた私が言うのだから、確かなことだと思ってほしい。
 
 ただ、子供たちが乗ってくる授業というのはあるのである。
 私たちは「味噌汁・ご飯」授業としてそれを提起している。
 
 今できることは、2つ。
 1つは、子供が活動する時間を確実に持つこと。
 2つ目は、活動したことをできるだけ数多く褒めたり、認めたりすること。
 
 ②じゃあ、なぜこのようなことになったのか。
  結論は、4月の1ヶ月の間に、きちんと縦糸、横糸をバランス良く張ってこなかった結果である。
  
  特に、教師としてきちんと「学習規律」「ルール作り」などの縦糸を張らなかった結果である。
   今更このことを言っても始まらないが、結論はそうである。
  
  子供たちとの「関係づくり」が甘かったのである。
  多分、そんなことを知らなかったのであるから、仕方ないことであるが…。

<今後の方向>
 クラスの状況を見ていないので、適切な助言を出せない。
(半日でも見せてもらえば、適切な助言を指摘できるのだが…。) 
 だから、これから私が指摘する助言は、あくまでも一般的な助言として聞いてほしい。

 ①7月まではまだまだ立て直していくことは可能である。
  それにどれだけ真剣に取り組めるかにかかっている。
  
  子供たちは、2年生であっても見くびってはいけない。
  きちんとあなたのことを判断しているはずである。
  教師としての姿勢、教師としての「考え方」が問われるところである。
 
  A 授業の最初、黙って待つというのは効果がない。
   授業はすぐに始める。日直にはすぐに始めなさいと指示を出す。
   
  B すぐに「全員起立!」と全員を立たせて(立たない子供はほっといて)何かの行動をさせる。
   「1から20まで数えたら座りなさい」
   「(黒板に書いた)5つの計算の答えが全部言えたら座りなさい」
   フラッシュカードを作っていて、その答えを言わせる。
      ……
   というように、授業の最初(全部の授業でなくてもいいですよ)に言わせることや行動させることをいくつも考えてください。それをぶつける。
 しばらくはうまくいかないかもしれないが、粘り強く続ける。
    
  そして、ちゃんと言えた子供は、うんとほめる。ほめてほめてほめまくること。

    今、大切なのは、<待つ>ということではなく、<スピード>である。とんとん進んで行くスピードである。クラスにスピードがなくなっているので、それを回復させなくてはならない。

  ②時間を守ること。
  クラスは今いい加減な時間になっているはずである。
  だらだら、ずるずる、まったり、という時間状態。
  
  これを回復させて行くには、先生自身がきちんと時間を守って日課表の時間帯で動いていくように持っていくことである。
  何人かはついてこれないが、そのうちについてこれるようになるはずである。

  ③叱るときには、真剣に叱る。
  口先で叱るのではなく、叱らなければいけないときは、真剣に叱ること。

  ④でも、叱るだけでは、子供たちは育たない。
  叱るだけでは、モグラ叩きになる恐れがある。
  
  2年生の子供たちは、理想主義者である。
  ほめたり、認めたりしたことに右習いしていく傾向がある。
  
  前回のブログでも薦めたことであるが、「個人目標達成法」を導入したらどうだろうか。
  今までは、ちょろちょろするやんちゃたちに目を向けていたが、今度は、この方法でちゃんとできている子供たちに目を向け、その子供たちを増やしていく試みである。  

  覚悟を持って、取り組んでいけば必ずクラスは回復する。
  がんばってほしい。 

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学級崩壊したクラスを受け持って!~凌ぐことである~

  ブログに次のようなコメントと質問がついた。
 
 6年を担任している先生で、かなり厳しい状況に追いやられている。おそらく、日本の中で、このような状況にクラスが追いやられている先生方は数限りなくおられるのだろうと予想ができる。
 
 私は、「学校の終わり現象」が始まっていると言っているが、当事者の先生方にとってはたまったものではない。

 ★ ★ ★
はじめまして。5月末にこちらのブログに辿りつき、バックナンバーから読ませていただいています。10年ぶりの高学年で、昨年5年で崩壊したクラスで自分だけ担任変えになり、力不足は否めませんが6年の担任をしています。学級の荒れはかなり根深く、担任不信の子どもたちにかなり威圧的に4月をスタートさせてしまい、今もほとんど指示が通りません。スピード感も落ちていることをこのブログを読んで気づきました。5月はとにかく自分の力の無さを責め、かなり鬱状態になりました。今はその精神状態からは多少脱出しましたが、クラスの荒れは相変わらずです。日常で今からやれること、また目標達成表は、6年ではどのように取り組めるか、アドバイスいただけたら幸いです。 授業中の私語がひどく、めんどくせー、こんな勉強将来役に立たねーからやる意味ねー、うるせーババァと暴言をはかれる日々です。ダメな日は担任外の先生や教頭にきてもらい、授業を進めている状態です。荒れる男子との対峙は止めました。まとまらない文章ですみません。とにかく1年間繋いでいきたいと思っています。
 ★ ★ ★
  まず、確認したい。
 
 ①この先生は、10年ぶりに高学年を担任されている。
 
 ②昨年崩壊した5年生を自分だけ担任替えという形で受け持っている。
 
 ③学級の荒れはかなりひどく、教師不信も根深い。
 
 ④授業中の私語がひどく、暴言もひどい状態。
 
 ⑤こんなクラスの状況に対して、威圧的に4月をスタートしたが、一向にクラスは良くならなかった。。
   ★
  <反省点>
 今更書いてもだめなことであるが、一応書いておきたい。
 
 ①この学年は、そのまま持ち上がりという形になっているが5年のときに1クラスが崩壊しているならば、担任だけでなく、学年全体で子供たちを総入れ替えしなくてはならなかった。
    そういうシステムになっていなくて、5,6年はそのまま持ちあがりということになっている学校だろうが、もうそんなシステムは通じない。校長は、即座に総入れ替えをするシステムを導入しなければならなかったはずである。ここを失敗している。5年で崩壊したら、6年でそのまま行くというのは、よほどの力量の教師が受け持たなくてはなかなかうまくいくはずがない。
 
 ②担任の先生は、最初威圧的にスタートしたと書かれている。
  縦糸を張り過たのであろう。
  うまくいくはずはない。ここでも失敗されている。
    こんなクラスは、絶対に強硬に縦糸を張っていくなどをしてはだめだ。必ず反発を食らう。
    横糸を数多く張ること。
  縦糸と横糸の比率は、2:8か3:7ぐらい。

 ③学級崩壊のあとを担任するのは、大変なことである。ただ、真面目な子供たち(「2:6:2」の中での「2」と「6」の8割の子供たち)は、嫌になっている。最後の「2」のやんちゃたちだけが自由にやりたい放題できたので、このまま続けていきたいと思っているはずである。
    ここで8割の子供たちを徹底して味方にしていくことが必要である。「2」のやんちゃたちとは闘ってはダメである。
  8割の子供たちを味方につければ、「2」のやんちゃたちもほとんどその中に入ってくる。
    前担任がやっていたことと違うことをするのである。前担任と
  子供たちとの関係が壊れてきたはずであるから、前担任がどのように子供と関係を作ってきたかを情報収集して、それと違うことをすることである。それで道が開かれることがある。
   ★
 さて、今から何ができるか。
 簡単なことではない。
 
 繰り返しになるが、よほど力量の教師が受け持っても、何とかなるというレベルを超えてきている。
 
 今、こんな大変なクラスを受け持つというのは、普通のことではない。一人でできることではない。

A まず、一人で何とかするという気持ちを捨ててほしい。
  ひどい時には、教頭や担任外の先生に入ってもらっていると書かれているが、それを常時入ってもらうという体制にしてもらう必要がある。いわゆるT・T体制にしてもらうことである。
  まず、その措置がとれないかということである。

B クラスを何とかしようと考えないことである。
  学級会などを開くなどとついついやろうとするが、だいたい失 敗する。
 できることは、「凌ぐこと」である。何とか凌いで持ちこたえていく。
  だから、休み時間はできるならば、職員室へ行って休む。
  仕事もそこそこにして、早く帰宅して自分の時間をきちんと取ること。規則正しい生活をすること。
  できることしかできないと割り切ること。

C 目標達成法と言われているが、このクラスに今のところ、これは通用しない。(『新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則』 明治図書に初任者の実践を紹介している。)全体が達成しようという気持ちがないとただやるだけになる。
  
  まず、読んでほしい本がある。
 『策略 ブラック学級づくり』(明治図書 中村健一著)
 『必ずクラスを立て直す教師の回復術』(学陽書房 拙著)
  もしストンと落ちることがあったらそれを実践してほしい。
 押したり引いたり、さまざまにやってみるしかない。
  ★
 鬱状態になられたという。当たり前だ。普通の感覚ではそうなる。でも、少し回復されているように見える。
 だって、このブログにコメントされているのだから。
 
 どうしてもやっていけなくなったら、休暇を取ればいい。
 それも1つの道。
 
 やれるならば、挑戦してほしい。
 人生には何度かこのような事態が訪れる。
 
 そう割り切って挑戦してほしい。
 先に1つの光も見えない暗闇を進むような気持ちになるが、必ず光は見えてくる。必ずですよ。
 
 ふっと暖かい風が吹いてくるのである。それを待てばいい。
 毎日毎日砂を噛むような生活になるが、凌いでほしい。

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善意の指導は、崩壊の道に続いている

  昨年初任者だったというK先生からコメントが入る。
 こんなクラスからよくぞ立ち直り、2年目を迎えられているなと思い、感心した。
 

  普通なら辞めているところだ。
 ほとんどトンチンカンなフォローをされ、人格否定までされて、なおもここまで立ち直っているすごさ。
 

  よくぞ、よくぞ、がんばったと感動する。

  ★ ★ ★
 昨年、初任者だったKと申します。
私は小学校に赴任して2年生の担任になりました。1年目は2年生になりやすいということだったのですが、クラスには暴れて物を投げたりベランダに出て飛び降りようとしたりする子、突然大声で叫んだり歌ったりする子、すぐ殴ったりする子がいてケンカやトラブルが絶えませんでした。それだけでなく、話を聞けない、ごそごそ、立ち歩きをするような幼い子が何人も控えており、ほぼ学級崩壊の一年間でした。今振り返っても初任者に持たせるクラスではなかったと思います。役職からは「子どもにサービスしろ」「もっと子どもを喜ばせる授業をしろ」「若さで勝負」など曖昧で抽象的なアドバイスしかなく、なんのフォローもないどころか、人格否定され続け絶望の一年間でした。悔しくて色々調べた結果、このサイトにたどり着き、野中先生の著書を読ませて頂きました。また、著書やブログに紹介された、野口先生や中村先生の著書も読みました。そのおかげで、今年は四年生を担任しているのですが、学級がとても充実しています。本当に感謝しています。
私の学校の役職もそうですが(私のような新米が言うのも失礼ですが)、初任者に指導する観点がずれている方が多いと感じます。味噌汁、ご飯授業の考え方がもっと広まることを願っています。
  ★ ★ ★

 初任者に指導する観点がずれている指導者が多い。
 その通りである。
 

  昔自分がされたような指導を、初任者に指導をしている。うまくいくはずはない。
 子供が変わっているのだ。理不尽な親たちがいるのだ。
 昔通りやれるはずはない。
 

  そのことが分かっていない初任者指導者が多すぎる。
 ★
 始業式の次の日から指導案を書かせることを課した指導者がいた。
 指導者は、「授業さえうまく軌道に乗せればクラスはうまくいくはずである」という善意の指導であろう。
 

  あんな研究授業用の指導案を毎日書かせて、しかも何時間分も、むちゃくちゃな指導である。

 ちょっと初任の立場に立って想像力を働かせれば、すぐにでも分かろうというものだが、それができない。


 しかし、初任者は、従う以外にない。
 

  最初は、クラスの土台を作る「学級づくり」をしなければいけないのに、そんなことはそっちのけで指導案作りをする。
 

  A4一枚の指導案でも、初任者は1時間以上かかる。それを何時間分もである。
 結局、その指導者が指導するクラスは、4クラス中3クラスが学級崩壊になった。あとの1クラスも、4,5月は危うかった。
 

  その時の初任者は、今でも休職を繰り返していると聞く。
 人生を変えてしまう。
 ★
 あきれる指導である。
 自分もやったことがないことを初任者にやらせる。
 拷問みたいな指導になる。
 
 だから、このブログを読んでいる方は、そんなことをやっている初任者指導がいたら、校長に話し、すぐに止めさせなくてはならない。
 

  初任者指導の教師がよく陥るパターンなのだ。
 善意でやっているからよけいに始末が悪い。
 ★
 何度もブログで書いてきたが、ここでも繰り返す。
 
 最初は「学級づくり」を教えるのだ。
 一緒に学級を作るのである。
 授業づくりより優先しなければいけない。
 
 子供との付き合い方を教えなければいけない。
 「仲良し友だち」先生にはならないように指導しなければいけない。
 縦糸と横糸をバランス良く張れるように教えなければいけない。
 
 クラスにきちんとしたルールが位置付くように教えなければいけない。
  ルールがきちんとしておけば、教師の味方をしてくれる「2」割の子供たちが、クラスを引っ張っていける。
 
 1ヶ月が勝負だ。ここで1年間が決まってくる。
  1ヶ月は必死になることだ。

 ①「学級づくり」を土台にする。
 ②子供たちとの「関係づくり」は縦糸・横糸張り。
 ③きちんとしたルールづくりを。
 ④1ヶ月が勝負。

 この4つを意識するだけで、クラスは軌道に乗る。
 こういう指導を初任者指導はしなければいけないのである。
 

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つれづれなるままに~H小学校で授業をしました~

  ●福山憲市先生が、次のようなことをフェイスブックに書かれていた。
 ★ ★ ★
5/29 55歳 今の条件で
沢山の誕生日メッセージありがとうございます。55歳になりました。教師人生も残り少なくなってきました。改めて思います。今の条件で出来ることを毎日真剣に考え、希望を持って、多くの『事実』という「実」を創り上げていきたいと思います。少しでも《自分磨き》をし、少しでも《今よりも一歩前》に進みたいと思います。その《道》で、一人でも多くの方と《出会い》たいと思います。自分を磨くためには、人と出会わなくてはいけないと思います。一人でも多くの方と出会い、話を聞かせていただき、自分の知らない世界の扉を開きたいと思います。これからも末永くよろしくお願いいたします。(*^_^*)
  ★ ★ ★
  「人生二度なし」とは、森信三先生の言葉である。
 私は自分の本にサインを求められたら、この言葉を書く。
 
 自分の人生は一度しかない。今の時間は二度とこない。
 この真実をほんとうに知っているのは、福山先生だろうなあと思ってしまう。
 
 この福山先生とコラボで11月7日(土)に講座を持つ。
 「日常授業の改善」がテーマ。
 東京明日の教室である。
 
 私にとっては、今訴えているテーマであるが、福山先生がどんなことを話されるのか興味があるでしょう。
 ぜひ参加してほしい。

●6月3日、横浜のH小学校に行く。
 この学校は、以前私が7年間勤めていた学校である。なつかしい。
 
 初任の3年生のクラスで「味噌汁・ご飯」授業をする。
 実に良くしつけられている学級。初任者指導の先生の指導が徹底しているのであろう。
 
 事前に初任の先生とちょっとだけ打ち合わせをする。
 「やんちゃな子供はいますか?」
 「緘黙の子供はいますか?」
 
 「この子供が授業中落ち着きません」
 「この子供が最近登校をしぶっています」と。
 
 その子供たちの名前を覚えて、教室へ行く。
 おもしろい授業だった。
 
 なかなか授業に乗ってこない女の子も、必死になって授業についてきた。みんなの前でフォローをした。
 最近、登校をしぶっていた男の子は特別にフォローをして持ち上げる。明日から元気に登校してくれるだろうか。
 
 放課後、メンターの若い先生方に「なぜこのような授業をするのか?」「授業の腕を上げていくには、どんなことをすればいいか?」について話をする。1時間ばかり。

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今までの指導は間違っていたのではないか~初任者の授業DVDを見て~

  北海道の北広島市立大曲小学校から3人の先生の授業DVDが送られてきた。早速見てみた。
 この学校は、私が提唱している「味噌汁・ご飯」授業を学校ぐるみで取り組んでいる。
 
 初任のH先生の算数の授業を見る。1年生のクラス。
 見ながら驚いた。
 
 これが初任者の授業なのか?
 初任者のレベルをはるかに超えている。
 
 私は、初任者の授業を見るとき、次のような観点から見るようにしている。

 ①子供の前で自然に話したり、歩いたりしている。
 ②子供たちの顔を見て授業をしている。
 ③ノートを見ないで授業をしている。
 ④にこやかで、元気に授業ができている。
 ⑤テンポ良く進めている。
 ⑥発問・指示・説明が区別して明確になされている。
 ⑦指示が明確である。
 ⑧指示したことをきちんと確認している。
 ⑨子供の「活動」する時間がきちんと保障されている。
 ⑩子供たちをほめたり、認めたりすることができている。

 もはや、H先生は、このような観点で見る必要がなくなっている。 どうして1年間(2月の授業)で、このように腕をあげてきたのか。
 
 ここには、「味噌汁・ご飯」授業が大きく関わっているのではないか。
 
 橫藤雅人校長は、次のように言われていた。
  「このような実践が安定的に示せれば、『やっぱり味噌汁・ご飯授業のポイントは、的を射ているんですね。』と、誰の目にも明らかになることでしょう」と。
 
  私も、そう思っている。
 「味噌汁・ご飯」授業には、キーワードがある。
  たとえば、「全員参加」、「フォロー」、「小刻み授業法」、「ユニット法(分割法)」、「ノート指導」、「学習規律」、「一人研究授業」など。
 
 これらを自分の授業に繰り込んでいければ、安定的な授業が成立してくるはずである。
  むずかしく考えることはない。
 ★
 今まで初任者に教えていく「授業づくり」は、教材研究であり、発問計画であり、板書計画などであった。(もちろん、これらの指導も必要である。)
 たとえば、分厚い指導案の作成をさせて、綿密な指導案の書き方などを指導している。初任者はものすごい時間をかけて作成する。
 ところが、今一般的に使っている指導案なんて、研究授業用のものである。
 
「日常授業」では、指導案なんか作らない。いや、作れない。あのような指導案を作って、毎日の授業をやっている教師がどこにいるのか?いるはずがない。「日常授業」にはそぐわないからである。


 だから、初任者に最初に教えていく「授業づくり」は、毎日の授業を乗り切っていく「基礎体力」的なものでなければならない。

 今日も6時間、明日も6時間の授業をこなさなければいけない。
 その基礎体力を養うためにはもっと違うキーワードが必要だったのである。

 私たちは「味噌汁・ご飯」授業としてそのことを提起している。
 ★ 
 大曲小でこのような初任者が育っている。
 これはとてもうれしいことである。
 7月には、この学校から「味噌汁・ご飯」授業本が出版される。
 新しい問題提起がなされていくはずである。
 楽しみに待ちたい。

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2年生の担任の先生、がんばってほしい!~ルールの確立を~

  ブログのコメント欄に2年生の担任の先生が苦しんでいる状態が綴られている。
 私の『必ずクラスを立て直す教師の回復術!』(学陽書房)を読んでおられる。
 

  がんばってほしいと、強く願っている。
 ★
 5年前に担当した初任者のことを書いておきたい。
 2年生担任の男性教師。
 

1年生のとき、1クラスが崩壊していたので、その初任のクラスにも5,6人のやんちゃが入っていた。
 落ち着きがなく、ちょろちょろと動き回っていた。
 

一応、先生の叱責には反応して、その場は静かになるのだが、また同じ行動を取るのである。
 だから、その先生はもぐら叩きの状態だったのである。
 

  私は2ヶ月の間はその様子を見ていた。
 「効果はありますか?」
 「全然ありません。もぐら叩き状態です。何か手立てはありますか?」という問いかけに、「それはありますよ」と。
 

  ここで「個人目標達成法」を紹介した。
 ★
 この初任の先生に、コメントできちんと真剣に「叱ること」を薦めた。まず、これができなければいけない。
 

  しかし、「叱ること」だけで子供たちを動かしていくことはできない。とくに、2年生の子供たちは理想主義者だから、「ほめられること」に敏感である。「ほめられる」ことは、彼らの心根を揺さぶる。
 

  そのために、「個人目標達成法」を薦める。
 ★
 このやり方は、そんなにむずかしいことではない。
 まず、クラスで困っていることを5つ選び出す。
 

  担当した初任の先生は、「話を聞くこと」「勉強の準備をして、きちんと先生の方を向いていること」「そうじ」「きゅうしょく」「かたづけ」の5つを選んだ。
 

  そして、それぞれに「ハカセ」と命名する。
 「べんきょうハカセ」「そうじハカセ」「聞きハカセ」「きゅうしょくハカセ」「かたづけハカセ」の5つ。
 

  「べんきょうハカセ」は、授業の始まりに机の上に教科書、ノート、ふでばこがきちんと揃えてのせられていて、きちんと先生の方を向いていれば、「Aさん、すばらしい。べんきょうハカセ1回。」と宣言する。Aさんは、鉛筆をもって、後ろの方から〇をつけにいく。名簿が貼られている。そこの自分の名前のところに、1つ〇をつける。10個貯まったら「べんきょうハカセ」になるのである。

「先生、授業中にそんなことをやらせていいですか?」
「授業中だからいいのです。とにかくすぐ〇をつけにいかせることです」
 

  ただし、「そうじハカセ」だけは、終わってから〇をつけさせる。
 この5つだけを意識して、どんどん「〇〇さん、いいね。〇〇ハカセ1回!」と宣言すればいい。
 

  しょっちゅう叱っていた●●くんたちは、どうするのか。
 もちろん、してはいけないことをしているときは、叱る。
 でも、てきとうにほっておく。
 ★
 1ヶ月でみごとにこのクラスは変わった。
 校長先生が驚いたほどである。
 

  あんなにちょろちょろしていた●●くんたちも、目立たなくなった。
 それよりも何よりも「〇〇〇ハカセ」が目立つのである。
 

  理想主義者たちは、クラスの良き目標に向かって歩いたのである。
 このハカセは、クラスの中にきちんとした「ルール」を作っていることにもなる。
 

  これは『新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則』(明治図書)p97の「3 『個人目標達成法』~北風方式を太陽方式にしよう(2年生の実践)」にくわしく書いている。参考にしてほしい。
 ★
 このハカセ方式は、4年生までに使えるもの。
 3,4年生は、「ハカセ」ではなく「〇〇のプロ」とでも名付ければいい。
 

  全学年が使えるものとしては、目標達成法を提唱しているが、この個人目標達成法はその低学年版になる。
(『授業力&学級経営力』6月号 明治図書に上澤篤司先生が目標達成法として個人目標達成法についても書いている。これもとても参考になる実践である。ぜひ読んでほしい。)
 

  要するに、これで訴えたいことは、学級にきちんとしたルールを確立する方法になる。
 このルールが曖昧なために、クラスが崩れていっている。
 

  ルール確立は、必須の学級づくりなのである。

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