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つれづれなるままに~詩人長田弘さんが亡くなった~

●詩人の長田弘さんが亡くなった。75歳。
 呆然としている。
 若い頃からずっと長田さんの詩を読み続けてきた。
 昨夜からずっと長田さんの詩集を引っ張り出して読んでいる。
  ★
 「一日の終わりの詩集」(みすず書房)のあとがきでは、長田さんは次のように記している。

 ★ ★ ★
 『一日の終わりの詩集』のモチーフとなったのは、今からちょうど百年前の、一日の終わりをえがいた「三人姉妹」(1900年)に、チェーホフののこした、問いともつぶやきとも言えぬ、無言のことばのようなせりふだった。
 ……こうして、生きていながら、何を目あてに鶴が飛ぶのか、なんのために子供は生まれるのか、どうして星は空にあるのか、―ということを知らないなんて。…なんのために生きるのか、それを知ること。―
 それから百年の時をへたいまも、「三人姉妹」の……同じさ!おんなじことさ!……それがわかったら、それがわかったらね!―という幕切れのせりふは、胸にひびく。ことばのちからは、どれだけ沈黙をつつめるかで、どれだけ言い表せるかとはちがうだろう。
 よろこびを書こうとして、かなしみを発見する。かなしみを書こうとして、よろこびを発見する。詩とよばれるのは、書くということの、そのような反作用に、本質的にささえられていることばなのだと思う。
 人生ということばが、切実なことばとして感受されるようになって思い知ったことは、瞬間でもない、永劫でもない、過去でもない、一日がひとの人生をきざむもっとも大切な時の単位だ、いうことだった。
 ★ ★ ★

 ★

 外へ出ると突き刺すように青空が迫ってくる。
 初夏のひざしがふりそそいでいる。
 今日も一日が始まる。

 
  そのあと                  谷川俊太郎

 そのあとがある
 大切なひとを失ったあと
 もうあとはないと思ったあと
 すべてが終わったと知ったあとにも
 終わらないそのあとがある
 
 そのあとは一筋に
 霧の中へ消えている
 そのあとは限りなく
 青くひろがっている

 そのあとがある
 世界に そして
 ひとりひとりの心に 

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