本格的な学級経営論が出た!~大前暁政著「子供を自立に導く 学級経営ピラミッド」
大前暁政さんが「子どもを自立へ導く 学級経営ピラミッド」(明治図書)を出版された。
本格的な学級経営論である。
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大前さんが、小学校の教師から大学へ行かれたときに、「残念だな」と強く思った。30代の中盤での転身だったと思う。
大前さんは、ほとんど講演などをしなくて、著作だけをコツコツと出版してくるという姿勢で過ごされていた。
出されてくる著作は、一冊一冊が唸らせるもので、自分の道を突き進んでいると思わせるものであった。
実践の蓄えがきちんとなされてあり、それがよくまとめられている。
彼が出した理科のシリーズは、これからの理科教育を進めていくためには必ず目を通さなければいけないものではないだろうか。
もう少し現場にこだわれなかったのかと強く思った。
だが、今回の1冊は、大学人としてのものである。
現場教師としては、とても書けないのかなと思う。
学級経営について体系的に、理論的に、これほどまとめてられているのは目にしたことがない。(堀裕嗣さんの『学級経営10の原理100の原則』(学事出版)という体系的な本があるが、これはあくまでも実践書である)
現場教師としての経験を踏まえて理論的に体系づけられている。
大前さんの本としては読みにくいものであるが、理論的なことを意識したものなのでそうなっている。
教員養成の大学では、「学級経営」はまだ学問としても認められていないという。
教員になる免許のカリキュラムの中にもない。
だが、学校現場では、このことを知らなくてはもはややっていけなくなっている現状がある。
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現場教師は、このような学級経営論を初めて目にするのではないか。
ここから自分の学級経営を問い直し、形づくっていく、そんな一冊が登場したのである。
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