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「日常」を変えましょう!~日本サッカー協会の呼びかけ~

  朝日新聞の1/31号に「育成 大人から変わろう」という潮智史のコラムが載っていた。サッカーについてである。
 

   横浜市にあるサッカーの街クラブ、大豆戸(まめど)FCで小学生を指導するクラブの話。
 引きつけられた。
  ★ 
 指導者が子供たちの変化に気づいたのは5年前。

 練習に集まってきても、「始めるよ」と声をかけるまでは座り込んでいる。サッカーが楽しくて来ていないことに気づいた、と。

 観察していると、親に言われるままに複数のクラブを掛け持ちし、学校行事を休んで練習にやってくる。サッカーがまるで習い事になっている現状に気づいていく。

 これはだめだと分かって、コーチ同士で話し合い、クラブの在り方や指導を見直す。

 全員に出場機会を与える。
 1日がかりの週末の試合遠征を半日にする。
 

  宝探しやスキーなどサッカー以外の活動を増やす。
 引率をなくし、現地集合、現地解散を原則にする。

 原点は、子供自身がうまくなりたい、ボールをけるのが楽しい、と感じること。

 ★
 がらりと方針を変え、保護者などから反発もあったが、指導を変えず貫く。試行錯誤だったという。

 子供たちは、どのように変わったのか。 

  1年とたたないうちに、試合中に子供同士の話し合いが自然と生まれ、時にはコーチに反論する。
 練習前もほっておけば、いつまでもボールをけって遊ぶようになった。

 その変化に対戦相手の指導者はすぐに気づいた。
「以前は鍛えられたチームという印象だったが、表情が変わった。いつも子供がにぎやかにサッカーをしている」。

 指導者は、「このわいわいがやがや感」を大事にしている。
  ★
 昨夏のW杯1次リーグ敗退以降、サッカー協会は、選手育成を問い直す作業が続いている。
  協会は「日常を変えましょう」と呼びかけ始めた。

 そして、コラムの潮さんは、次のようにまとめている。

「難しく考えることはない。子どもを変えようとするのではなく、まずは大人が変わる。大豆戸FCはとっくに日常を変えてしまっている」
 ★
 どうしてこのコラムを引き出したかというと、私たちが「味噌汁・ご飯」授業として「日常授業」を変えましょうと提起した経過と、実によく似通っている事例だったからである。

 サッカー協会が「日常を変えましょう」と呼びかけているところまで似通っている。

 結局、この「日常」を変えなければ事は始まらない。

 ★
 今まで日本の「授業研究」は、「ごちそう」授業 の時代であった。
 これは何度も書いてきたことである。

 今でも、この「ごちそう」授業を作って、公開の研究授業や自校の研究授業をしている。

 「ごちそう」授業とは、多くの時間をかけて教材研究をし、分厚い指導案を作り、そしてさまざまな準備をする、そんな授業。
  要するに、日頃行っている授業とは違う授業である。

 なぜ行っているのか。
 それで何が変わっているのか。
 
 

  そんな問いかけはない。
 年中行事だからである。

 ★
 こんな現状から、北海道が変わりはじめている。
 3年間、北海道中をアドバイザーとして回ってみて、そう実感できる。

「日常授業」の改善をテーマにする学校が増えている。
 
 

 私が昨年11月に参観した北海道の北広島市立大曲小学校は、公開授業研修会で、明確にこの主張をしている。
  橫藤雅人校長の学校である。

 数人の先生の授業は、はっきりと「授業スタイル」が変わっている。
 「ごちそう」授業ではない。
 
 「毎日、こんな授業をしている」という授業。
  そこには、きちんとした工夫や主張が込められている。

 「ごちそう」授業を求めていく「ごちそう」授業スタイルから「日常授業」スタイルへ変えましょう、というのが私たちの主張である。
 
 

  「目の前の子供たち」の現実は、そのように私たちに問いかけている。
 

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