「考え方」は、「実践」として行動化されていかなければいけない。
M県のeラーニングの収録は、82分にもなった。
明日の教室では、もうすでに3本のDVDがある。
しかし、それは私の講演を撮られたものである。
今回は、スタジオで正面と側面からカメラを構えられての収録。
黙々とカメラとそばにあるパワーポイントの画面を見ながら座って話し続けることになる。
緊張した顔つきだったのだと思われる。
★
初任者へ向けての話。8つの課題で話す。
1つ目は、「教師になる」ということはどういうことだろうか?
その人が、教師という仕事に対して、どんな「考え方」を持つかが教師としての人生が決まると結論づける。
どんな「考え方」を持てばいいのか。
もちろん、それは自分で考えることではあるが、教師になりたいと思ったときに自分なりの夢や希望があるはずである。
こんな教師になりたいという願い。
★
しかし、ここで勘違いが起こる。
担任を持てば、すぐにでもその夢や希望を実現しようとする。
うまくいくはずはない。
「教師」にもなりきっていないのに、そんなことができるはずはない。
まず、教師になる準備をすることだ。
私は「態度づくり」と言っている。
そのように話は続く。
2つ目の課題は、「教師になるための準備をしよう」となる。
★
「考え方」は、行動化されなければいけない。
現場教師は、自分の「考え方」をすべて「行動」(「実践」と言う)で表現しなければいけない。
私の現場教師のときのことを思いだす。
私は、職員打ち合わせのあと、誰よりも早く教室に行くことにしていた。
それも、教室までのルートはシステム化されていた。
(必ず子供たちの靴箱を通ることをシステムの1つに入れていた。)
朝の打ち合わせが終わったのに、ぐずぐずと職員室に残っている教師がいる。
打ち合わせが終わってから、学年の打ち合わせをするところもある。
私は絶対にこのようなことはしなかった。
どんな素晴らしい「考え方」を持っていたとしても、このようなことをしている教師を信用しなかった。
現場教師は、「実践」がすべてになる。
「考え方」は「実践」に行動化されていなければいけない。
★
多賀一郎先生がフェイスブックに次のようなことを載せられていた。
★ ★ ★
若い先生の授業。
何よりも、子どもとのコミュニケーションが凄い。
一人の発言に対して、必ず何かコメントをしようとする。
子どもの声を聞くとき、あまり聞いてない子どもの横に行って
並んで聞く。
少し離れて、腰を落として、子どもたちと同じ目線で聞く。
一生懸命、子どもの声を聞く。
だから、曖昧な発問でも子どもたちが考える。
先生の足りないところを、子どもたちが補う。
授業の基本は、やはりコミュニケーションだなあ。
もちろん、国語の授業としては課題も多いが、
こういうコミュニケーションを持てるというのは
大きな資質だ。
★ ★ ★
私が強く主張している「フォロー」(中村健一先生からの受け売りであるが)をこの若者は実践している。
「子供を大事にする」「子供の声に耳を傾ける」などの「考え方」を「実践」化できている。
こういうことなのだ。
本を読んでそれをマネする。
誰かの講座に感激して、それをマネする。
「〇〇型」の授業をする。
これも必要だ。
だが、一番大切なことは、目の前の子供たちに対してどうしていくかということになる。
この若者は、次のようにしている。
★ ★ ★
一人の発言に対して、必ず何かコメントをしようとする。
子どもの声を聞くとき、あまり聞いてない子どもの横に行って
並んで聞く。
少し離れて、腰を落として、子どもたちと同じ目線で聞く。
一生懸命、子どもの声を聞く。
★ ★ ★
どんなにすぐれた発問よりも、どんなにすぐれた板書よりも、どんなにすぐれた教育技術よりも、このことが大切である。
私もこのようにはできていなかった。
だから、感動している。
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