アンナ先生への手紙(1)
アンナ先生、こんにちは。
私のブログに、あなたから次のようなコメントが入りました。
★ ★ ★
こんばんは。初めてコメントさせていただきます。
小学校教員の初任者です。大学を卒業して教員になりました。
もう毎日が辛くて本気で辞めたいと思っています。
2年生を担任していますが、クラスが崩壊しています。
相談をしないことを怒られたので、相談はしていますが、現状を伝え、解決策を考えて動いてくれてはいますが、わたしの心がなにも追いついていません。
わたしの辞めたいという気持ちを相談することができる人が一人もいないからです。
私が舐められているから、わたしの授業がいけないから、ルールが徹底されていないから、私自身がぶれているから。全部自分が悪いのはわかります。でもどうすればいいのかわかりません。
投稿: アンナ | 2014年7月 5日 (土) 20時43分
★ ★ ★
毎日が辛いですね。本気で辞めたいと思っているのですね。
私はそういう初任者の先生たちに何人も接してきましたので、その気持ちはよく分かります。
毎日を過ごしていくエネルギーが枯渇していて、やらなければいけないことは分かっていてもどうしても体が動いていかない。
そんな状態なのでしょう。よく分かります。
アンナ先生、辞めたいという気持ちは分かりますが、せっかく選んだ自分の道です。
もう少し立ち止まって考え直してほしいです。
あと2週間で夏休みがやってきます。
とりあえずそこまでやってください。
5月にも、そんな悩みをコメントした初任の先生がいました。
その先生に、次のように生活することを勧めました。
★ ★ ★
①規則正しい生活をする。
同じ時間に起き、同じ時間に寝る。行動も淡々と行う。
これを繰り返していたら、ふっと吹っ切れる時間が必ず訪れる。
②遠くを努めて見る。
これはフランスの哲学者アラン(『幸福論』の著者)の言葉をぱくっている。
悩む人たちや鬱に苦しむ人たちは、いつも近くを見ている。
だから、苦しむのである。
遠くを見る。努めて遠くを見る。
夕日が沈んでいく光景。緑に映える木々の美しさ。……散歩しながら見つめる。
そのうちに、ふっと自分に暖かい風が吹いてくる。
③今日一日をがんばればいい
私は、教え子に悩みをぶつけられたときに次の詩を送ったことがある。
君ならできる 葉 祥明
今どんなに苦しくても
今日 いち日
我慢できれば
それでいい
次の日は次の日で
また我慢すればいい
そうやって一日一日
我慢していけば
いつか もう
我慢しなくていい日が
必ず来る
その日まで
大丈夫 君なら
きっと耐えていける!
④ちょっと変えてみる
うまくいかないのは、「やり方」がうまくないのである。
だが、がらりと変えていくことはできない。
だから、ちょっとだけ変えてみる。
そうやって試みてみる。
★ ★ ★
アンナ先生、とりあえず2週間だけです。
夏休みには、初任者研修などで忙しいのですが、自分の時間もきちんとできます。
そこで何をすればいいか、また書いていきます。
あなたのような悩みを持っている初任者の先生は、ものすごく多くいます。
その先生たちは、「自分は教師に向いていない」と結論づけようとしています。
教師に向いていない人は、そんなに多くはいません。
ただ一つ、人間嫌いで人と付き合うのが嫌いだという人なら教師に向いていないと思います。
でも、そんな人は教師になろうと思わないと思います。
実は、そんなことではないのです。
いまうまくいかないのは、単に「やり方がまずい」だけなのです。
学級づくりの原理・原則に当てはまらない方法で、学級経営をしたり、子供たちと付き合ったりしているからです。
そんなことをあなたが大学で学んでいないし(大学は教えてくれない)、勉強もしていないからそうなるのです。
夏休みの間に何をすればいいか。
どのようにクラスを回復していけばいいか。
次回は、それを書くことにします。
夏休み明けにがんばればきっとクラスは回復していきますよ。
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