アンナ先生への手紙(2)
アンナ先生、あなたに私の知り合いのiwai さんからコメントが付きました。
iwai さんも、初任の時、学級崩壊にあいました。
その時の経験談を語っておられます。
とても参考になるのだと思います。
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アンナ先生、こんにちは。
私も初任の年に、学級を崩壊させました。
コメントを読ませていただいて、その時の気持ちが蘇りました。
努力しても努力しても、自分や家族との時間をすべて犠牲にしてもうまくいかなかったことは、それまでの人生で初めてでした。子どもたちに、気持ちが通じないのです。学級づくりも、授業も、いくら一生懸命やってもうまくいかないのです。
一人ひとりとお話しすれば通じ合えるのに、集団になると指示が通らず、騒がしさが収まらず、叱っても響かず、怪我が増える。そのうち保護者が騒ぎ出す。管理職に叱られる。みんなアドバイスをくれるけれど、具体的に手を出してやってみせてはくれない。「それは担任の仕事ですよ」。そんなことはわかっています。私が悪いのもわかっています。でも、これだけやってもできないんです!今、何をどうすればいいんですか?
そんなことを思い出しました。
アンナ先生も、そんなお気持ちではないですか。
私は、たまたま書店で手にした野中先生の著書の後付けを見て、野中先生にメールを差し上げて、温かいお返事をいただいて、初めて救われた気持ちになりました。
勤務校の先生方はとてもお忙しくて、なかなか相談できなかったのですが、その中でも他学年の先生、支援級の先生、栄養士さん、養護の先生とだんだん仲よくなり、相談できるようになりました。管理職に理不尽に叱られた時、一緒に憤慨してくれた先生もいて、救われました。アンナ先生の学校にも、きっといらっしゃいますよ。アンナ先生を気にかけてくださる方が。
授業が下手なのは仕方ないです。急にうまくなりません。
学級づくりも、今さら4月からやり直すことはできません。できることは、少しずつ関係性を変えていくことです。
初任なんです。初めからうまくいく訳がありません。
今年できなかったことは、来年やればいいんです。
初年度苦しんだことは、次年度から絶対生きてきます。
学校はそういうところです。
だから、ご自分を否定する必要はありません。
そんな中でも、私が自分で決めていたことは、「心か体のどちらかが壊れたら、辞めよう」ということです。自分を壊してまで続けることはないと、私は思います。
心と体が元気なら、人生にチャンスはたくさんあります。
幸い、私は10月にめまいで一日学校を休みましたが、それ以外は心も体も病むことなく、一年を乗り切ることができました。2年目からは、強くなりました。人間関係もできて、学校へ行くのがつらくなくなりました。
あの時、野中先生を初め、いろいろな方に支えられたおかげで、自信がつきました。最初に受け持った子ども達には悪いことをしたと、その後ずっと思っていましたが、つい先日、高校生になったその時のクラスの女の子から手紙をもらいました。その子は、わたしがかけた言葉を覚えていてくれました。(私は忘れていたのに!)一生懸命やっていれば、いつかどこかで知らないところで花が開く、教員ってそんな仕事なのかもしれません。
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